相鉄「二俣川駅再開発」で得するのは誰なのか

「運転免許試験場の街」が大きく変わる

相鉄二俣川駅に開業した「ジョイナステラス」。2棟からなる施設で、写真は「ジョイナステラス1」(筆者撮影)

相模鉄道(相鉄)がこれからの時代を見据え、大きくその沿線の姿を変化させようとしている。

4月27日、二俣川駅(横浜市旭区)に相鉄グループの新しい商業施設「ジョイナステラス二俣川」が開業した。2棟からなる「ジョイナステラス」の店舗数は開業時点で約90店と、横浜市西部エリアでは最大規模だ。

「ジョイナステラス二俣川」開業記念セレモニーで相鉄のキャラクター「そうにゃん」と笑顔で手を組むダレノガレ明美さん(筆者撮影)

開業セレモニーには相鉄沿線出身のモデル、ダレノガレ明美さんが出席し、「(新施設は)1日いても、毎週来ても飽きない感じがする。なので、皆さんたくさん来て、たくさん買い物をして、おいしいモノを食べて楽しく帰ってもらえればいいなと思う」と祝辞を送り、テープカットを行った。午前10時のオープン時には2000人もの人が列を作り、新しい商業施設は華々しく開業した。

免許試験場でおなじみの二俣川

二俣川は相鉄の本線といずみ野線が分岐する要の駅。北側約1kmのところに神奈川県内唯一の運転免許試験場があり、県内では「二俣川といえば運転免許試験場」というイメージが強い。駅周辺には県立がんセンターをはじめとする公共施設も多く、そのこともあってか乗降客数は相鉄全線で4番目に多い1日約7万8000人(2017年度)。さらにバスで1日約2万人が同駅を訪れる。

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今回の「ジョイナステラス二俣川」開業にあたっては2つの事業が行われた。1つは二俣川駅の駅舎増築、もう1つは南口の再開発事業で、駅舎増築で造られた商業フロアが「ジョイナステラス2」、南口再開発事業で造られた複合施設の商業棟が「ジョイナステラス1」だ。

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  • NO NAMEb02dec93e38e
    相鉄が目指すのは、人口減少社会にあって小田急小田原線海老名駅とJR・東急・横浜高速鉄道・京急・市営地下鉄の乗り入れる横浜駅の本線では人口増加が心もとないゆえの都心乗り入れ事業で、また俗に言われる三田・日吉・SFCをつなぐことで大学の需要を取り込み、いずみ野線の延伸の成功の前提条件の整備があるだろう(ツインシティ計画方向へ舵を切るかもしれないが)。横浜駅は乗降客のも乗り入れ路線数も多い駅、相鉄の本線系統直通が減ろうが他社路線があるかぎり当面不動産価値に変化は生じないだろう。不動産価値を背景に本業の鉄道利用者増、そして沿線人口そのものの増加を都心への直通で求めていると思われる。二俣川開発は、横浜市の副都心と位置づけられている二俣川の機能強化という点もあろうが、単なる不動産活用による収益増を目的とした鉄道事業とは無関係の事業だろうと思う。規模から周遊や鉄道との関連を探したくなるのかもしれない。
    up13
    down1
    2018/5/24 05:20
  • NO NAMEde17cd2dd998
    >961944b97640

    間違ってもそんな事は書き込んではいけないぞ。
    up3
    down0
    2018/5/24 08:06
  • NO NAME6b4faadf1cb7
    東横線直通になると、便利にはなるが電車遅延をすると全線に影響がでるんだろう。
    直通乗り入れの西谷の駅が発展していなく、
    今後も発展はしなさそうな雰囲気ではある。
    up1
    down0
    2018/5/24 08:09
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