前々から、自分のロードバイクのギアは全体的に重すぎると感じていたので、チェーンリングを交換した。
ちなみにチェーンリングとは、クランク周りにある前側のギアの事で、後ろ側のギアはスプロケットと呼ばれる。
ギアの重さはこれらの前後の組み合わせで決まり、前後のギアの歯数の比率が大きければ重く、小さければ軽いという事になる。
つまり前側のチェーンリングの歯数が多ければギアは重くなり、逆に後ろ側のスプロケットは歯数が小さくなると重くなる。
軽くするには、チェーンリングの歯数を少なくするか、スプロケットの歯数を多くするかである。
ロードバイクには前後のギアにそれぞれ変速機が付いていて、機種によるが前は2~3速、後ろは7~12速のギアをそれぞれ選択できる。しかしながら、自分のロードバイクは全体的に重めの組み合わせで、坂は辛いは、平地でも一番重いギア(=スピードは一番速く出せる)は重過ぎてなかなか使えない状態だった。
前は2~3速、後ろは7~12速というが、自分のバイクの場合は前2速・後8速で、
前50-39T
後12-25T(12・13・15・17・19・21・23・25)
という組み合わせである。※Tとはギアの歯数である
最近の前2速・後8速の入門車はギアの上下の範囲が広くなっていて(ワイドレンジという、逆はクロスレシオ)
前50-34T
後は11-32Tもしくは11-34T
というパターンが多い。
しかし、自分のバイクは旧型の変速機である為、後32Tや34Tといった歯数が多く直径の大きいスプロケットは使用できず、最大26Tという制限がある。
先にも述べたように、ギアを軽くするには、前の歯数を少なくするか、後ろの歯数を多くするかの2通りの手段がある。
しかしながら、自分の場合は変速機の制限があるので、後ろのスプロケットを替える手段は使わず、今回は前のチェーンリングを交換することで対応する。
ただし、単純に歯数の少ないチェーンリングに交換するといっても、選べる選択肢は少ない。
後8速のスプロケットに対応するチェーンリングはやはり8速用の物を選ばなくてはいけない。高級車に使用されている11速用のチェーンリングは使用できないのである。
また、8速用であっても取り付けるクランクのネジ穴の数や穴の位置同士の間隔があっている必要がある。
元の50-39Tより小さい唯一選べる組み合わせが46-34Tである。
交換には、チェーンリングをクランクに取り付けている5本のボルトナットを外して行う。
使用ツールは5㎜の六角レンチだ。
しかしながら、一般的な短いレンチでは固くて回せない。
苦肉の策で、ペダルレンチの柄側に開いた穴に6角レンチの持ち手側を差し込んで、テコの長さを延長して緩めた。
自分はある程度経験があるから良いが、道具が滑ってケガをしたりパーツを痛めてしまう事があるので、良い子は真似しないほうが良い。
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良い子はちゃんとしたロングの六角レンチを使おう。
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また、緩めるだけなら六角レンチだけで良いが、締める時には裏側のナットを固定しないと、表側のボルトと一緒に回ってしまって、全然きつく締まらない。
ここのナットは特殊形状なので、専用ツールが必要である。
自分は悪い子なので、マイナスドライバーで適当に押さえて誤魔化した。
てな感じで、完成。
しかし、チェーンリングの歯数が減ったので、直径が小さくなりフロント・ディレーラーとの間隔が広がったので、調整して位置を下げると……
ディレーラーの取り付けバンドで隠れていたフレームに傷がorz
また、ちゃんと変速するか確かめるが、な何と!
変速しない。
というのは嘘で、ちゃんと変速したのだが、シマノのチェーンリングの取り付けマニュアルをダウンロードして確かめると、インナーリング(小さい方)は刻印がある方を裏返しにして取り付けるという説明。自分は刻印を表にしていたので、間違えたと思って付け直すと、これが逆効果で全く変速しなくなってしまった。
どうやらクランクがシマノの純正ではない為、取り付け部の厚みが微妙に違うようである。リングの表裏で歯の部分の出っ張り方が変わるので、変速出来たり出来なかったりするようだ。
それほどデリケートな部品なのである。
だから、先ほどいったように、後8速の場合は8速用のチェーンリングでないと互換性がない。11速用や9速用のリングは使えないのである。それらは、ギアの厚みが8速用より薄く、使用するチェーンの幅も狭い。取り付けの裏表で変速しないくらい微妙なのだから互換性が無くて当然である。
参考にまで重さを量ってみる。選択肢がないので知ったところでどうにもならないのだが。
アウターリングが202g、インナーリングが75g、計277gである。
鉄製なので非常に重い。
11速用や9速用のチェーンリングの方が、材質がアルミ合金だったりして軽量なので、使える物なら使ってみたいところなのだが、互換性がないのでは仕方がない。
ちなみに外した方は
アウター182g、インナー100g、計282g。
微妙な差であるが、重くならなかっただけでも良かった。
部品交換自体は成功したが、何はともあれ走ってみない事には何とも言えない。
いつもの練習コースへ行ったところ、坂道は僅かであるが楽になった。
平地での25-30km/h程度の巡航もトップギアまで全部使えるので、微妙な変速が出来て楽になった。
……ような気がする。
感触は良くても、アベレージは変わっていない。
下りでの最高速は、3,4㎞/hやはり下がってしまった。
軽くなる分回転数で稼げばよいと思っていたが、そうはいかないようだ。
練習を積めばそうなるかもしれないが、今はそういう結果だ。
アベレージもギアチェンジのタイミングが全く変わってしまったので、慣れてくると良くなる可能性はある。
結論を出すには、まだ時間が必要である。