500%の値上がり!いまやキロあたり銀より高いスパイスとは?

ここのところ、好天が続いているロンドン。まぶしいほどの日差し浴びながら、のんびりとアイスクリームを食べる幸せを味わっている人は少なくないことだろう。
ところが、アイスクリーム業界を深刻な問題が襲っているという。「デイリー・テレグラフ」紙が伝えた(写真はイメージ。手前のアイスクリームにのっている、細い枯れ木のように見えるのが、乾燥させたバニラ・ポッドvanilla pod=鞘。この中に芳香を発する小さな種子が入っている)。
アイスクリーム業界、そして、製菓業界に大きな懸念が広がっている。理由は、バニラの価格の高騰だ。
世界のバニラ生産は、マダガスカルが85%を占める。このマダガスカルが大型サイクロンに襲われるという自然災害に見舞われた上、政情不安から暴動が起こるなど、生産が順調に運ばず、極度のバニラ不足を招いているという。
2016年から価格は500%もアップし、いまやキロあたり443ポンド。サフランについで高価なスパイスとなっているだけでなく、キロあたり393ポンドである銀を価格で上回る異常な状態に陥っている。
あるアイスクリーム製造業者は、かつて、キロあたり65~75キロで仕入れていたバニラが、現在は580ポンドにも達し、手が出ないと悲鳴をあげている。質の悪いバニラで妥協するか、あるいは、非現実的な値上げを避けるために=製造そのものをやめるかの決断を迫られているという。
バニラ・アイスクリームのファンたちは、これからしばらく苦難の日々を強いられることになりそうだ。

by 週刊ジャーニー(Japan Journals Ltd, London)

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