2017年08月06日

SRS-HG1(ver.4.04)のLDAC接続で遅延があるのか確かめてみた

 昨年購入したソニーのワイヤレススピーカー「SRS-HG1」は、小型機とは思えない豪華なハイレゾサウンドとネットワーク接続の強みが魅力で、今でも愛用している。そして過去にもいくつか使用レビュー記事をアップしてきた。

==過去記事==
SONYワイヤレススピーカーSRS-HG1の一週間使用後レビュー

SRS-HG1のファームウェアがVersion3.0に!有線の遅延はどうなった?

LDAC実験(SRS-HG1)


 しかし、これまでLDAC接続できるデバイスがウォークマンしか無かった為、動画と音ゲーの遅延に関する再生実験を行えないでいた。



 そして、先日ついにXperia Z2 TabletからXperia Z4 Tablet(以下、Z4T)に新調し、ようやくLDACの使える環境を手に入れた


今回はLDAC環境での遅延に関する実験を行ってみた。


……先月、Xperia Z3 Tabletも衝動買いしたばかりなのにね、あはは~。
もうやめて!英二六のライフはゼロよ!



まず、実験を行うSRS-HG1のファームウェアは、現時点で最新のバージョン4.04であることを確認!

LDAC実験(SRS-HG1(ver4))

Songpalの後継アプリ(MusicCenter)にて確認






■音ゲーの遅延実験


 今回、音ゲーの実験に使用したソフトは「ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル」だ。

LDAC実験(ラブライブ)

 1週間ほどタブレット内蔵のスピーカーでやりこみ、使用できる楽曲を増やすという過酷で楽しい準備作業を終えた後、SRS-HG1とZ4TをBluetooth(LDAC)接続し、実験を行ってみた。

LDAC実験(LDAC接続)

まずは、LDAC接続になっているのを確認。



楽曲は「元気全開DAY!DAY!DAY!」っと……


LDAC実験(元気全開)



お、コレいける!
殆どズレなんて感じないぞ。


LDAC実験(フルコンボ)



 結果は、LDAC接続でハイスコア(フルコンボ)を取ることが出来た!

 内蔵スピーカーでのプレイ感覚に比べると、ごく僅かにズレがあるような感じもあったが、結果は以上の通り、音ゲーのプレイに耐えられるレベルの遅延に留まっているようだ。

 プレイ前は、ワイヤレス環境での音ゲーは無理だろうと諦めていたが、まさかLDACがここまで低遅延なコーデックだったとは、想定外の嬉しい誤算だ。

 これまでBluetoothで懸念されていた音質は各メーカーの努力の成果で高音質化の道を着々と歩んでいたが、遅延も対策されていたのを実感する結果となった。

 そんな最強かと思われたLDACにも唯一残念な点があり、時々音が一瞬ブツっと途切れるのだ。

 LDAC接続には「音質有線」「標準」「接続有線」の3種類の設定があり、Wi-Fiとの電波干渉で音が途切れる時は、接続有線にする事で、音飛びが低減されるようだ。
(デフォルト設定は「標準」)

LDAC実験(設定)


 試しに「接続有線」に設定を変更してみたところ、やはり音飛びはちょくちょく発生し、これといった効果は感じられなかった。

 この問題は、Z4T→SRS-HG1だけの設定だけではなく、室内の各デバイスが無線LANを使用している事で電波干渉している為、抜本的な解決は難しいのかもしれない。特に2.4GHzを使用する無線LANデバイスがわんさか転がっている我が部屋の惨状ではニンともカンとも……。

 あるいは、このアプリが演奏中にちょくちょくデータ通信をしていて途切れているのかも?







■LDAC接続時の動画再生に遅延はあるのか

 既に音ゲーで抜群の性能を発揮しており、動画でズレなんて出ないだろうと思いながら再生してみたところ、大方の予想通り音声と口のズレを感じること無く見事に再生された。

LDAC実験(AVGN)


 特に早口に定評のあるAngry Video Game Nerdさんのクソゲーに対する辛辣なマシンガントークもズレることなく映像と音声が追従されていた。

 そして、Youtubeは通信しながら再生するという仕様のためか、時々BluetoothとWi-Fiの電波が干渉するようで音が一瞬ブツっと途切れる事もしばしばあったが、ほぼ問題無しだ。





■結論、LDACは良い規格なのだが……

 以上の実験から、遅延に関しては現段階で試してみた限りのデバイスではLDACが最も遅延の少ないコーデックであった。

 さらにハイレゾ(相当)というだけあって音質も良いという点もあり、Bluetoothの音声デバイスで問題視されていた部分がかなり解消したのではないかと思われる。

 そして、今後残された課題は、干渉による音の途切れLDACコーデックそのものの普及がある。特に後者については、LDAC自体がソニー開発のコーデックという事情からか、LDAC出力できるデバイスが現時点でソニーからしか出ていない。

 さらに始末が悪いことに、Xperiaタブレットは数年前にリリースされたZ4Tより後のモデルが出ていない

 つまり、今現在LDACに対応したタブレットがZ4Tしか無いという状況なのだ。しかも既に生産中止されている為、新たに購入する事が難しい状況にある。中古も最近良いタマが少なくなっている様子。
(現在、新品でZ4Tを入手するには、au版のZ4T(SOT31)を契約するしかないハズ)


 しかし、スマホのXperiaシリーズは今でも販売されているから、LDACのAndroid機が出ていないというワケでは無いのだが、やはりタブレットがラインナップに無いのは勝手が悪い。

 現在、Xperiaタブレットは壊滅状態だが、Xperiaスマホは今でもリリースされているので、SRS-HG1のLDAC接続で音ゲーを試してみたい方は、是非Xperiaスマホ(Z4以降)でお試しあれ!





追記: ところで、Version4.04で有線接続の遅延はどうなったの?

SRS-HG1(有線接続)

 今回は、LDACのワイヤレス接続の話ばかりだったが、実は有線接続で恒例の実験も行っていた。
 結果は、version4.04で更に遅延問題が解決しているようで、version.3.0の時の計測値よりさらに良いスコアが出る結果となった。

まさに、歌詞通り「問題なんか何も無いよ」と言いたい!


楽曲:Jumping!! にて実験
ver.4.04 ver.3.0
140COOL76
66FINE122
3SAFE11
0SAD0
0WORST0




この記事へのコメント

1. Posted by 風邪気味   2017年08月28日 16:56
こんにちは。SRS-HG1の遅延について調べておりこちらに辿り着きました。
私の場合、有線の遅延ではなく無線(SBC)の遅延を気にしています。以前からネットで遅延があると見ておったため、ケーズデンキで動画再生して実機確認したところ、明らかにずれていることがわかりました。横に展示してあったオンキョー製のSAS-200は遅延はわかりませんでした。
展示品はver1.05だったのですが、今回のver4.04ではLDAC以外の遅延は改善されていたりしますでしょうか。もしご存知でしたら教えて頂けると助かります。
2. Posted by 英二六   2017年09月04日 00:02
SBC接続で試してみましたところ、体感的に導入当初のファームウェアよりズレは
少なくなったように感じられました。

感覚として、動画を見る位ならあまり気にならないズレだと思いますが、タイミング命の
音楽ゲームではプレイに耐えられないレベルでした。

ちなみに、SBC接続を試した機器は「Xperia Z3 Tablet Compact」「PS VITA」です。
3. Posted by 風邪気味   2017年09月07日 14:42
ご確認ありがとうございました。改善されているのですね。安心して購入出来そうです。
ゲームはしないので、映画鑑賞できれば十分です。助かりました、ありがとうございました。

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