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1:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ
03/20 00:02
君達には今から 『擬似的に戦争』を始めてもらうよ。 大丈夫、ただのゲームと一緒さ。 君と今すぐEngaugeしたい! ミバネオ内リンク 感想は
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Ⅳ日目 日常を侵食しずる出会い >>280-368
Ⅴ日目 覚悟を >>369- Ⅵ日目 プレイヤー+αまとめ >>218
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381:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/20 10:52
「えっ、何!?」
目を開き、プレイヤールームを
飛び出した大智に、歩と心が言った。
「わたしも行くよ~!」
「同行するっす!」
「ええっ、待ってよ!美世…」
『ウィーンッ』
大智を追って、朧の言葉に耳を傾けずに
プレイヤールームを後にしてしまった。
「…あーあ、行っちゃったよ。
どうする涼くん。
おれ達は
あの場所を
捜しに行っちゃおうよ」
「…あの場所?」
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382:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/20 11:03
キワク街も、廃校舎内も
全て四人で見回ったはずだ。
しかし、まだ捜していない場所が
あると言うのか。
「それはどこだ?」
「ふふっ…
すっかり忘れちゃってるねぇ」
朧が一つ面白おかしく声を上げて笑うと、
不気味な笑みだけが顔に残る。
「
地下体育館 」
…
『トントン!』
無意識に、ノックする拳に
力が籠ってしまう。
「…乃亜… 聞こえているか?
訊きたい事がある」
「そうそう~。わたしも
乃亜ちゃんの答えが聞きたいなぁって
思ってたんだよ~」
「乃亜さーん、出て来て下さいっすー!」
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383:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/20 11:19
『ドンドン!』
歩の「起きろ」は違う気はするが、
朝心の言っていた事が本当にあり、
二度寝しているかも知れない。
『ウィーン…』
「!」
騒がしくしていたお陰か、扉が開かれた。
「どうしたの、騒がしいなぁ…」
部屋からは、パッと見
いつもと変わらない乃亜が出て来るのだ。
「乃亜ちゃん、答えを聞きに来たよ~」
「…答え? あなた、
やめるって言ってたでしょ?」
「わたしは乃亜ちゃん自身の言葉で、
それを聞きたいんだ~」
(やめるって言ってた?
それを聞きたい…?)
単純なクイズの答えを聞きに来たなら、
そんな事言う必要あるのだろうか。
「まぁ入ってよ…
立ち話もあれだからね」
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384:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/20 11:47
…
「…って言うか灯也くん、君は
乃亜ちゃんに会わなくてよかったの?
因縁強そうだけど…」
大智のプレイヤールームを出ようとした中
朧は灯也に話を振った。
「…あー… それは…」
『 乃亜ちゃんに殺されなよ 』
脳裏によぎる邪悪な笑顔。
今までして来た行動。
『誰かの為』だったそれが、
気付けば自分の為にすり変わっていた。
「…まだ朝だし、いいんじゃないかな」
彼の言っている事は、
決して間違った事ではない。
当然の報いだ。
「…そうなの?
何か計画があるなら、
きっちり計画通りに行動しなよ?
じゃないと計画がくずれるからね?」
その事に触れないのは、優しさか。
「まぁ、おれは計画通りに
実行しちゃったせいで、
失敗したんだけどね… あははっ。
まぁいいや、じゃあ一緒に行こう。
地下体育館」
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385:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/20 18:29
…
「お邪魔するっすー」
乃亜の部屋には、
大きなコンポが置かれていた。
あの黄色いリボンのマイクは
テーブルに置かれている。
「それで、何の用かな」
「…えーっと…」
一対一ならはっきり言えたのだが、
この人数で話していいのだろうか。
「言いなよ、
わたしは止めやしない」
乃亜はなぜか悩む大智に悟り、
はっきり受け入れる姿勢を見せる。
「…あー、うん。分かった」
心と歩がいる中、すぅっと息を吸う。
自身を落ち着かせ、
真っ直ぐ乃亜を見詰めた。
「 美世さんはどこにいるんだ? 」
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386:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/20 18:57
…
『ウィーン』
三人が廃校舎を出ると、
「この世も中々罪深きモノであるな」
「あぁ… 結構、闇深そうだよ。
枠の破壊によって家族を失った
遺された者はどう思ったんだろうね。
そもそもそれは、誰が始めたんだ?
国家? 王族? 自ら?
自ら立ち上がった結果なら、血を集めて
実験何て出来ないだろう。
それこそ、相当な冷酷さがなきゃね。
その実験が行われた場所・
ニーハ…
きっとそこが、第一世界と
第二世界を繋ぐ橋の様な場所。
僕達が住むあの場所は、橋を支える柱…
あの事で例えるなら、
僕らの枠。
ゲームマスターはその研究員で、
僕達の血を集めて
実験に使おうとしている…
考えてご覧、彼は僕らを監視する様に
口を挟んで来たんだ。
彼らが監視対象として僕らを見てるなら
それはきっと、民の怒りを買う行為だ。
つまる所、僕らはきっと
被害者であり加害者、もとい監視対象」
長々と口を開く骸と、璃音の声が
どこかから聞こえたのだ。
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387:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/20 19:17
「骸君達の声が聞こえ…」
「…静かにしろ、バレるから」
声が近い、と言う事は、
彼らが近くにいる証拠でもある。
三人は息を潜め、声が聞こえた場へ
ゆっくりと歩んで行く。
「…って、全部推測の話だけどね。
ごめん、簡略して話すのは苦手なんだ」
話が長いのは自覚している様で、
骸は聞いていた璃音に小さく頭を下げる。
『こっちから聞こえるよー…』
「…いや、いい。
寧ろ、汝の話を永遠に聞いていたい。
そんな気分だ…」
「へぇ…。君、結構物好きだね?」
「物好き… か、間違ってはいないかな」
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388:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/21 07:11
『何話してるのあの二人…』
『さぁ、分からない』
表からほんの少し顔を出し、
裏を見詰めている三人。
大きな建物の裏となったその場は
影と言う言葉よりも暗い。
「…確か、パソコンルームも
こっちじゃなかったかな」
骸がそう言いながら、裏にある
奇妙なドアノブに手をかけた。
「だけど一つ…
忘れてしまっている事がある」
一瞬、こちらと目があった。
(…バレた…)
反らそうとした刹那、足元を狙って
骸の刃が飛び込んで来るのだ。
「…っ!」
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389:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/21 07:20
『ガンッ!』
「ったぁ…!」
脅す為に足元に投げたそれは、
不幸にも朧の足の甲を貫通し、
一手間多く地面に刺さる。
「…もう三センチ程
右に投げればよかったか」
「よかったか、じゃないでしょ!?
結構薄情じゃない?」
「薄情… ああ、」
短剣を引き抜こうとしてしゃがんだ時、
骸は指をパチンと鳴らし、消滅させる。
そして、
「
薄情の
力だからね」
は く り ょ く「そういう事を言ってるんじゃない!」
珍しく客観的な事を言わなかった彼に、
怒りの様な声がぶつけられた。
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390:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/21 07:33
「落ち着け朧、30ダメージ何て
大した事ないだろ?
骸も、故意じゃなくても
怪我させたなら謝れ」
「「…」」
口論になりかけ、仲裁に入った涼の言葉を
二人は不満げに聞いていたが、
「そうだね、それが先決か。ごめん」
「…べ、別に、痛くなんてないし」
これにより和解できたのだ。
「しかし汝ら、盗み聞きとな…
全く、腕白も過ぎる所だな」
本当はブーメランが刺さっているのだが、
今それを言うのは美しくない。
「道が同じだったんだよ、璃音くん」
「道が同じ、とな?
つまり、汝らも地下へ行こうと…」
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391:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/21 22:10
「へぇ、璃音達も地下に用が?」
「少し目を通しておこう、とな。
旅は道連れなり。では、いざ行こうか」
当たり前ではあるが、
あっと言う間に話を反らされてしまう。
「…ああ」
…
『キィ…』
璃音・涼を先頭とし、
寂れたドアが開かれた。
「「…」」
ごくり、と唾を飲み込む。
地下… 深淵に伸びる階段。
「…深淵を見詰める時、
また深淵も我らを見詰めている…
この先は、闇だろう。
我らが視る場も、彼らが観る場も…」
五人を歓迎する階段は、
どこかで恐怖心を煽る様に嘲笑う。
「まぁ… 行こうよ。
僕達が来た時は誰も会わなかったしさ、
誰もいないはずだよ」
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392:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/21 22:18
「本当に誰もいないのかな、
お化け屋敷の入口みたい…」
「お化け屋敷… って、テーマパ…」
『ガタン…』
入口でごちゃごちゃ怖がっていると、
階段の底で、何かがぶつかる音がした。
「なに、いまの」
背筋が 冷えて行く。
顔から血の気が引いて、皆、
音を受け入れたくないが如く、見詰めた。
「…なぁに。あんなの幻聴なり。
我には聴こえなかったな…」
『カツッ カッ…』
「…聞こえるね、
それもこっちに近付いて来る…
この音だと、床の材質は木だろうか…」
骸一人、涼しい顔で耳を澄ましている。
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393:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/22 05:53
「ざいしつとかどーでもいいよっ!
怖いんだけど…」
「分かった、俺が先に行くから…
後ろから付いて来い」
勇敢に涼が階段を降りて行く。
「…ぇえぇ。おれ最後尾はやだよ、
先に行くから…!」
続いて、朧・璃音・灯也が
階段を駆け下りる。
「音的には軽いし、
そんなたいしたモノじゃないと
思うんだけどなぁ…」
…
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394:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/22 06:05
美世はどこだ。
それを訊ねた大智を、
心と歩は驚きの眼差しで注目する。
「…美世ちゃん?知らないよ」
「君が二日前、
美世さんと会っているのは知ってる。
あれから姿を見なくなったなら、
まずは君を疑うしかない」
「…」
あの時、乃亜は楽しそうに
美世と話していた。
「あの時は既に決めてたんじゃない?
ロストさせよう って」
敵の最期を見届ける為、
あんなにテンションが高かった
とすれば、少し露骨過ぎる気もするが。
「証拠は? 証拠はあるの?」
(Nin 3DS/Nin 3DS)
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395:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/22 06:18
「メールもないし、リラの知らせもない。
一度会ってた って理由で悪者扱い?」
「いや、別に…
君を悪者扱いをしてる訳じゃない。
まぁ… あれだよ、話を聞きに来た…」
「多分証拠はあるっすよ」
「!」
歩が一度大智の言葉を奪うと、
コトノバツーワから
一つの音が流れて来た。
「…それは?」
「よく聞くっす、大智。
二日前の事っすよ」
『…次は、今日起きた
彼らの行動をプレイバックだ!』
音質自体は何とも言えなかった。
しかし、雑音の中に紛れるその声は
聞き覚えのある声だ。
「…どこかで聞いた事あると思う声…
誰だっけ~?」
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396:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/22 17:49
『誰? って嫌だなぁ
どこをどう聞いても、私の声だろうに』
「…!?」
どこか久しく、
そして愉快な、恐ろしい声。
ゲームマスター・エルヴの声である。
「やっぱそうなんすね、エルヴさん。
黒歴史増やして大丈夫っすか?」
『エンターテイナーの鑑だろう?
私と話すのもいいが、
重要な所を聞き逃さない様にね』
そうだ。今、その声の持ち主が
エルヴだと言う事はどうでもいい。
重要なのは、これから聞く話の内容だ。
『ジャジャーン☆』
『お~… 何と、これはぁ!』
(Nin 3DS/Nin 3DS)
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397:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/22 20:24
この後も、「何と何と」と続く言葉。
俗に言う
引き延ばしが行われている中
「速く言えよ…」
誰かがそんな事を呟く。
(…?)
『ドコドコドコドコ…』
既にこのドラムコールを
二分間聞かされている気がする。
音しかないのがもったない位だ。
今頃映像があれば、想定外の事態で
慌てふためいているであろうエルヴの姿を
見る事が出来ただろうに。
『ジャジャーン☆』
『…あ、やっと届いた…
ったく、誰だよ電波乱す奴…
最近異物を連れて来てしまって、
不安定で大変だよ』
(Nin 3DS/Nin 3DS)
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398:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/22 22:01
最近、と聞くと違和感があるが、
これが録られたのは二日前。
三日前の事を最近と言うのであれば、
分からなくもない。
『えー コホン。何と!』
皆、自然に背筋を正す。
一度抜けた気をシャキッと戻し、
エルヴの声に集中する。
『
堤 美世さんは、
黄舟 乃亜さんに
倒されました~
いぇーい!』
「…!?」
音質の悪いドラムの音が鳴り響く。
その場に少年の煽りとしか聞こえぬ口笛、
カップルをそそのかす小学生の様な
『ひゅー ひゅー!』
『ドコドコドコドコ』
声が、誰にも拾われず流れ続ける。
(Nin 3DS/Nin 3DS)
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399:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/22 22:14
『まぁ、結構待たせ』
『ピッ』
用は済み、再生していた音声を
停止させると、乃亜に顔を向ける。
「…はい、何か長々待たせちゃいましたが
これにて終わりっす。
どうっすかね?
証拠になると思うっすけど」
声の主がエルヴだと分かった以上、
偽造した物だとも思えない。
「なんだぁ、わたしが言わなくても
行動してたんだ~」
心はすっかりいつも通りに戻っている。
「乃亜… せめて、教えてほしい。
それが本当なのか」
「…」
(Nin 3DS/Nin 3DS)
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