ペンス米副大統領、北朝鮮に警告 トランプ氏を「手玉に取る」べきでない
マイク・ペンス米副大統領は21日、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長に対し、ドナルド・トランプ米大統領を「手玉に取る」のはやめておくべきだと警告した。金委員長とトランプ大統領は来月12日にシンガポールで首脳会談を開く予定となっている。
ペンス副大統領は21日に放送された米フォックス・ニュースとのインタビューで、トランプ大統領を手玉に取るような行動は、「大きな過ち」になると語り、トランプ氏が会談の席を途中で立つ可能性は「間違いなく」あると述べた。
ジョン・ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が、北朝鮮の非核化で「リビア方式」の適用に言及したことに、北朝鮮は激しく反発していた。
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2003年に当時のリビア指導者、ムアンマル・カダフィ大佐は制裁解除を条件に、核兵器計画の放棄で西側の主要国と合意した。その8年後、カダフィ大佐は西側が後押しする反政府勢力によって殺害された。
北朝鮮はさらに、米国と韓国が現在行っている合同空軍演習にも反発しており、先週16日に予定されていた韓国との閣僚級会談を中止した。
韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は22日にワシントンで、トランプ大統領との会談に臨み、米朝首脳会談について協議する。
ペンス副大統領は、米朝首脳会談の席を途中で立つこともトランプ氏はいとわないと指摘し、「トランプ大統領は評判を気にしているのではないと思う。彼は平和のことを考えている」と述べた。
米紙ニューヨーク・タイムズは20日、このまま首脳会談を行ってよいのか、トランプ氏が補佐官や顧問らに尋ねていると報じた。
一方、英国や米国、ロシア、中国のジャーナリストたちは22日、北朝鮮が23日以降に行うとしている核実験場の廃棄を取材するため、北京から空路、北朝鮮に向かった。
北東部・豊渓里(プンゲリ)にある核実験場の廃棄に伴う式典の具体的な日程は発表されていない。
昨年9月に実施された核実験の後、周囲の山々の安定性を危うくしかねない大規模な崩落が起きたと、中国の研究者たちが指摘している。
廃棄の式典にはジャーナリストのみの立会いが許されており、専門家たちは招待されていない。韓国のジャーナリストについては、米韓合同軍事演習を理由に招待が取り下げられた。
(英語記事 North Korea summit: Pence warns Kim Jong-un not to 'play' Trump)