―― 一方カップリング曲「キミと」は、気持ちよく音を楽しめるシャッフル調の楽曲です。
悠木 そうですね。90年代に観てきたアニメの良さが詰まってる感じといいますか……我々の制作チームもその時代に育ってきてる人たちなので、そこが「王道でいいよね」ってなりやすいのかも。
竹達 たしかに。通ってきた道だね。
悠木 あとライブのことを考えると、やっぱりバンドさんが入ってくれたときのお客さんのアツくなり方が全然違うんですよ。なので今回は、バンドさんも含めて楽曲を作れるようなものをチョイスするのもいいんじゃないかな?っていう話にもなったんです。
――それにこの曲も合わせて、今回は2曲ともベストフレンド感のある曲になった印象があります。
悠木 ズッ友?
竹達 ズッ友だね。
悠木 でもこの曲の子たちみたいな、中高生ぐらいの「きっとこの瞬間が永遠に続くと思ってる」あの感じってすごくいいよね。やっぱりきっと自分の学校生活で一生懸命だから、広くいろんな友好関係を持つことって難しいと思うんですよね。
竹達 たしかに。だって学生さんからしたらその学校が“世界”だから、そうなるのも当然のことなのかも。
悠木 だから、歌詞に出てくる「キミがいなかったら別の誰かなんてありえないよ」っていうのもすごく純粋な気持ちだし、「あ、学校のときあったなぁ……」みたいな気持ちになりました。あとこれは「A or A!?」もなんですけど、「お互いのことめちゃくちゃいちばんわかってるし、いちばんわかってないと嫌」みたいな独占感が、「女の子だなぁ……!」って感じがします。
竹達 そういうのあったよね。私、「え、なんでトイレひとりで行っちゃうの?」って言われたことあるもん。
――えー!?
竹達 で、「ご、ごめんね……?」ってなった(笑)。「一緒にトイレ行きたかったよぉ」って言われて「え?トイレだよ?」って思ったり……。
悠木 ……あ、でもこの間スタッフさんが「彩奈ちゃんディズニーランド行きやがって」って言ってて、それで私も「あー!」って思った(笑)。具体的な約束はしてなかったんですけど、「行こう」って言ってたんですよ。でも……。
竹達 別の人たちと行ってた(笑)。
――スケジュールですかね?
竹達 リベンジしようね?リベンジ。
悠木 ホントに来るのぉ?
竹達 行くよ!
悠木 家まで迎えに行くからなぁ?(笑)
竹達 ……えっ、それ超嬉しいんだけど(笑)。
――でもそういう感じって、2番の、待受を変えられちゃったくだりがまさにだなと思って。あそこはボーカルだけになっちゃいますし。
竹達 そうですね。レコーディングのときにはすでに完成版と同じように「すんっ……」って音が消えちゃう感じだったので、それを意識して「えっ……変え……ちゃった……の……?」っていうイメージで歌いました。
悠木 “(´・ω・`)”っていう顔文字見えましたよね。かわいい。
――「何なの?天才なの?」も、言い回しがちょっと今っぽいですよね。
悠木 ですよね!すぐ天才って言う(笑)。でもここすごく好きです。真面目な話、言葉ってすごく進化していくと思うんです。そのなかでこの曲では、流暢にいろんな言葉を使って詞を紡いでいくのではなく、今生きている若者たちが使っている言葉で表現をしていくほうに出られたので、誰が見ても気持ちがわかる歌詞になってるなぁと思いましたし、そういうふうになったらいいんじゃなかろうかと思いながら、楽しく歌いました。誰が聴いても「なんか、気持ちわかるなぁ」みたいな感じだといいのかな、って。だから「なう青春してます」っていう人にも、「ずいぶん昔にあったなぁ」っていう人も聴いてほしいです。
竹達 私も歌ってて、高校生のときのことをめちゃめちゃ思い出しました。「なんであんなことで友達とケンカとかしてたんだろう?」って思ったりもして。今だったら「んー、しょうがないんじゃない?(笑)」で済むのに……あのときは怒る場所とかタイミングとか、そういうのがやっぱ子供で。でもそのときの全力を過ごしてたなぁ……っていうのを思い出しながら、レコーディングしてました。
――さて、リリース後には7月に5周年記念のイベントが待っています。
悠木 今回は“弾けろ!プチパリ・ミュージックアワード!”ということで……ほぼライブですね。でもガッツリ歌うだけというよりは、ショー感みたいなものも取り入れつつになるのかな、って思います。
――アワードということは、音楽の観点からこれまでを振り返る、みたいな……?
悠木 そんな真面目なものじゃないとは思います(笑)。
竹達 うん。あんま深く考えないほうがいいと思います(笑)。スタッフさんも「“総まとめ”っていうよりは“総ふざけ”」って言ってましたし。
悠木 しかもこのイベントだよね?“関係者ヅラ席”があるのは。
竹達 そうだそうだ。
――斬新だし、注意事項もすごく面白いですよね。「当日関係者様への挨拶はございますが、関係者ヅラ席の皆様への挨拶はございません」とか。
竹達 ですね。関係者じゃないですから(笑)。
――こういう細部まで見ると、本当に皆さんが楽しまれているのが伝わってくるんですよ。
悠木 ね。ホントおかしいですよね。ってか、こんな注意事項出てたんだ(笑)。前回のライブで“彼氏ヅラ”席っていうのも作ったんですけど、そのときは「彼氏ヅラ席がイジられなかった!」みたいに言われたんです。でも「いや……彼氏はイジらんじゃろ……」と(笑)。
竹達 だから関係者ヅラ席も、たぶんイジらないです。
悠木 関係者の人たちをイジるわけにはいかないですからね。
――しかも立ち見もNGで。
悠木 そう。関係者で立ってる方、全然いないんで……まぁ基本的に大きいイベントっていうのは、どうやってふざけてやろうかなと思ってます。
竹達 うん。全力でね。
――そうですね。毎回本当に全力で楽しまれていますから。
悠木 そうなんですよ。たまに「内輪ネタ!」って怒る人もいるけど、「悪いね!めっちゃ楽しんでて!」って思います(笑)。
竹達 「申し訳ない!ありがとう!」って。
――この活動が楽しくてしょうがない。
悠木 そうなんですよ!結局。だから申し訳ないですけど……皆さんのおかげで5年間も楽しいこと続けられちゃったから、「ちょっとこの先も、よろしく頼むよ!」という気持ちでいっぱいです。
――では最後に、改めてリリースにあたってのコメントを、ひと言ずつお願いします。
竹達 本当に、ズッ友な1枚が出来上がりました。
悠木 ふふっ(笑)。
竹達 高校生だった頃を思い出したり、かわいい子たちがキャッキャしてるのもいいなって思ったり……いろんな楽しみ方ができる1枚になっています。私たちも頑張って高校生に扮しておりますので、そういうところもぜひくまなく観て、楽しんでもらえたらいいなと思います。
悠木 2曲ともとても前向きでかわいらしい曲になっていると思うし、どちらもプチミレっぽい良さもありつつ、今までプチミレで意外とやっていなかったようなところも結構入った楽曲になっていると思います。なのでどちらも、ちょっとでも皆さんの日々の活力になったらいいなと思っております。ぜひぜひたくさん聴いて、ライブでも一緒に盛り上がっていただければと思います。ズッ友だょ!
Interview & Text By 須永兼次
●リリース情報
petit milady 7thシングル
「A or A!?」
5月16日発売
【初回限定盤(CD+DVD)】
品番:POCE-9421
価格:¥1,900+税
【通常盤(CD)】
品番:POCE-1435
価格:¥1,300+税
<CD>
1.「A or A!?」(TVアニメ『ありすorありす』オープニングテーマ)
2.「キミと」
3.「A or A!? (Instrumental)」
4.「キミと(Instrumental)」
<DVD>
「A or A!?(Music Video)」
●イベント情報
6月16日(土)シングル発売記念イベント
場所:発明会館
petit milady 5周年記念スペシャルイベント
「弾けろ!プチパリ・ミュージックアワード!」
7月8日(日) TOKYO DOME CITY HALL