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2018-05-21

糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの今日のダーリン

・なにか「いやだな」と思うようなことがあったとき、
 それをそのまま書くよりも、
 できるだけ「いいな」と感じたことを書きたい。
 できるだけじぶんの気持ちがよかったことを、
 書くようにしている。

 混雑した電車の中で、
 他人を突き飛ばして乗り込む人に、
 なにかいやなものを感じた場合は、
 大混雑の中でも気持ちがよかった経験のことを
 書くようにしたいと、できるだけ考えを巡らせる。
 それが、そうそううまくいくわけでもないので、
 そのまま書くのをやめてしまうことも多い。

 なにか、正しくないことを見つけて、
 それがよくないことであると叱っていれば、
 じぶんは、「善いもの」でいられる。
 それどころか、人の言いにくいことをはっきりと言うと、
 勇気のある人のように称えられるかもしれない。
 でも、これじゃない方法をとりたいと思っている。
 美しからぬものを見つけて、これはみにくいと、
 指摘するようなことも、あんがい受けがいい。
 美意識が高いとか、趣味がいいとか思われたり、
 それが仕事として成立したりもするかもしれない。
 だけど、それよりは、じぶん自身のやることで、
 「これは好きだ」とか「きれいだね」が、
 表現できたほうがずっといいように思う。
 ただ、そっちのほうがむつかしくて、
 「あんなものはよくない」と批判されたりもする。
 できるだけ、ぼくは「希望」の探せることをしたいと思う。
 前に、スイカ割りの話を書いたことがある。
 目かくしをして、棒をかまえている人に、
 何百人の人たちが「あっちじゃない」「そっちじゃない」と
 叫んでくれても、スイカは割れない。
 ひとりでも、大雑把な方向を「こっちだ」と
 教えてくれたら、次の一歩が見えてくる。
 「みんなが席をゆずらない」という話よりも、
 じぶんが、さっと席を立つことのほうが、
 ぼくは、希望に近づいていると思うものです。
 (スマホでの原稿書きは、難しかったー)

今日も「ほぼ日」に来てくれて、ありがとうございました。
恵比寿での「生活のたのしみ展」、知られはじめてるねー!


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