出会いは「おもろないわ」
松本さんの同級生だった伊東慎二さん(54)。さかのぼること40年以上前、兵庫県尼崎市の小学校で、2人は3年生の頃に同じクラスになった。松本さんが最初に放った奇妙な一言が、伊東さんは忘れられないと言う。
大阪万博をPRするダウンタウン=2017年11月12日
出典: 朝日新聞
笑いを通じてすぐに仲良くなった2人は、やがて漫才コンビを結成する。子どもっぽくない特異なネタだった。
昭和39年当時の尼崎市
出典: 尼崎市立地域研究史料館提供(小川弘幸さん撮影)
浜田とのけんか、松本との別れ
当時、学校にはダウンタウンの浜田雅功さんもいた。松本さんと浜田さんが、中学2年で同じクラスになり急接近する。一方、伊東さんは別のクラスになった。ある日、3人で遊んでいた時に「事件」が起きる。浜田さんと伊東さんが、けんかになったのだ。
思い出を振り返る伊東さん
「ダウンタウン売れるな!」
2人は別々の高校に進学し、まったく会わなくなった。伊東さんは二十歳を過ぎ、親の勧めでアパレル会社に就職した。一方、この頃ダウンタウンの人気は関西を中心に急上昇していく。
かつてビール工場があったJR尼崎駅の周辺
突然の電話「まっつん…」
久々の再会は突然だった。30代半ばになった伊東さんのもとに、松本さんから尼崎に戻っているので会わないかと連絡があった。「ダウンタウンのごっつええ感じ」「HEY!HEY!HEY!」などの冠番組で、その人気はすでに頂点に達していた。
ダウンタウンの母校の近くにある公園
月1回、同級生と「おやじの会」
松本さんはその後、ラジオ、映画などの分野にも意欲的に挑んでいく。一方、伊東さんも、そんな飽くなき挑戦を続ける元相方を素直に応援するようになった。いつしか嫉妬の感情は消えていた。
伊東慎二さん
「浜田と一緒に帰ってきて」
ダウンタウン=2016年9月8日
出典: 朝日新聞