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日本オラクルが今後のJavaのリリースモデルと公式バイナリについてあらためてJava Day Tokyoで説明。オラクルによる公式バイナリの無償提供はOpenJDKベース

2018年5月21日


日本オラクルは5月18日に都内でイベント「Java Day Tokyo 2018」を開催。午後に行われたセッション「Java SE の新しいリリースモデル」で、あらためて今後のJavaのリリースモデルと配布について説明を行いました。

説明の基本的な内容は、以前の記事「来月にはJava 10が登場し、9月にはJava 11が登場予定。新しいリリースモデルを採用した今後のJava、入手方法やサポート期間はこう変わる(OpenJDKに関する追記あり) - Publickey」と変わっていません。

本記事はセッションの内容を基に、現時点でのステータスをあらためて確認するものです。

Javaは6カ月ごとのタイムベースのリリースへ

昨年、2017年9月にリリースされたJava 9から、Javaは新しい機能をタイムリーに提供していくことを目指して、毎年3月と9月の年2回、6カ月ごとにメジャーバージョンアップを行うタイムベースのリリースモデルとなりました。

すでに3月にはタイムベースのリリースモデルとして2度目のメジャーバージョンアップとなったJava 10がリリースされており、9月にはJava 11が控えています。

また、クラウドやコンテナ環境などで配布しやすいように、バイナリのライセンス体系が変更されました。

Java Day Tokyo 2018 fig1

Oracle JDKは有償に。無償版としてOpenJDKをビルドしたバイナリを配布

オラクルがこれまで無償で配布していたJavaのバイナリについても、あわせて変更が行われました。

これまでオラクルにの公式バイナリとして無償で提供されてきたOracle JDKの無償配布は現在の最新バージョンであるJava 10で終了します。今後、オラクルからはOpenJDKをオラクルがビルドしたバイナリがオラクルの公式バイナリとして提供されるようになるのです。

すでにJava 10でもオラクルがビルドした公式バイナリの提供は行われています。

Java Day Tokyo 2018 fig1 オラクルがビルドした公式バイナリの配布はJDK 10で始まっている

そしてOracle JDKからオープンソースベースのOpenJDKへ切り替えたことで企業が品質上の懸念を抱かないよう、オープンソースであっても企業の本番環境で利用するための品質に達していることを示す目的で、説明に「production -ready open-source builds」という文言が加えられました。

Java Day Tokyo 2018 fig3

有償版のOracle JDKは長期サポート対応

2018年9月登場予定のJava 11では、有償版となるOracle JDKがリリースされます。有償版のOracle JDKはLTS(Long Term Support)対応であり、3年にわたってバグフィクスやセキュリティ対応などのパッチが提供され、それ以後も延長サポートなどの対応が行われます。

Java Day Tokyo 2018 fig4

一方、無償版バイナリは、6カ月後に次のメジャーバージョンが登場するとそこでメンテナンスも終了し次バージョンでの対応となるため、バグフィクスやセキュリティに対応するには6カ月ごとのバージョンアップに追随する必要があります。

企業などシステム構築で、特定のJavaのバージョンを想定して開発を行う場合は、6カ月でメンテナンスが終了してしまう無償版ではなく、LTSに対応した有償版を使うことが求められることになるでしょう。

OpenJDKにおけるLTS対応については特に言及はありませんでした。

9月にはJava 9以後初めてのLTS対応Java 11がリリース

Javaは、2017年9月にリリースされたJava 9で採用されたモジュール化機能である通称「Project Jigsaw」、Java Module Systemによって大きな変更が行われました。

そしてこのJava Module Systemの採用以後、初めてのLTS対応となるJava 11が、今年9月に登場予定です。企業にとってはようやく、最新のJava環境へ移行できるバージョンが登場してくることになるわけで、Java環境の移行についてはこれから本格的な検討が始まることになると思われます。

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カテゴリ 開発ツール / 言語 / プログラミング
タグ  Java , Oracle


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