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1:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ
03/20 00:02
君達には今から 『擬似的に戦争』を始めてもらうよ。 大丈夫、ただのゲームと一緒さ。 君と今すぐEngaugeしたい! ミバネオ内リンク 感想は
ミバネオ内リンクミバネオ内リンク ゲームスタート >>2-12 RTA >>2- とあるプレイヤーの日記 初日 始まり そして散る桜 >>13-107
Ⅱ日目 黒含む歌を聴き願おう >>108-179
Ⅲ日目 竜狩る術は状況をみる鋭き刃 >>180-279
Ⅳ日目 日常を侵食しずる出会い >>280-368
Ⅴ日目 覚悟を >>369- Ⅵ日目 プレイヤー+αまとめ >>218
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369:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/17 08:57
5日目午前 漆黒を写す探照灯
サーチライト4日目深夜
>>348-3685日目午後 >>
あらすじ明け方目を覚ました大智の前には、
ブラックルゥがいた。
何となく分かっていた出会いであるが、
やはり動揺は隠せない。
暗闇の中、その正体を暴く闘いが始まる。
内容は変更になる可能性があります。
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370:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/17 21:06
「あなたに会いに行く…
その趣旨のメッセージはしたはずです。
逢いに来ましたよ」
仮面の先の瞳が、細まる。
温かい光を見せているつもりなのだろうが
奥底の闇を隠しきれてはいない。
(…やっぱプレイヤーか…)
間近で、左手首に巻かれた
腕時計型デバイスを見ると、
そうじゃない可能性の方がゼロに感じる。
「…いきなり訊くけども、
君は誰だ? 目的はなんだ?
正体を教えてほしいんだ」
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371:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/17 21:36
「私の正体…?」
「そう、君の正体。
どうして君が
漆黒の中で輝く光に
なったかを…」
そう簡単に言う訳ない。
重々承知な話であるが、
それでも、切り出さないよりは
価値のある事だと思う。
「…簡単な話です。
あなたの様に、表で輝く光には
なれないからですよ」
「俺の様に…?」
「太陽は、青空に昇る。
月は、夜空に昇る。
同じ『光』の名を持つ二種の物体は、
出逢う事なく廻っている…
私は、そう。
そんな日に成れぬ 哀しき月。
人知れず輝くしかない、哀れな月…」
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372:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/18 09:27
妙に分かる様な、理解に苦しむ様な…
そんないびつな言葉も、
温かみと冷たさを両立する。
「それ…裏しか見えない人から見れば、
太陽以上の光になるんじゃないかな」
「!」
彼女は大智の一言に、
少し驚いた気がした。
「ほら… 何て言うか。
太陽が
純白を照らすものなら
月は
漆黒を照らすもの…
漆黒しか知らないなら、
月は空に浮かぶ太陽だよ」
自分でも何を言っているのか、
正直の所分からなかった。
ブラックルゥに触発されたのか。
似合わぬポエムを綴ろうとしたのか。
「…しかしながら、
私はもう、太陽を知っているのです」
…いや、考えれば当然の事だ。
「対となる光を見ない何て、
偏った判断は出来ないのです」
片方の光しか知らないと言うのであれば、
もう片方の光は、その者の中で
『存在しない』事になるのだから。
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373:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/18 19:21
「…」
口を閉ざし、不安ありげに
目を細めているブラックルゥ。
黒い手袋で覆われた手を、重ねている。
「じゃあさ…
君が漆黒の中の太陽になれる様に
俺は祈るよ」
「…え?」
予想の斜めを越えて行った言葉に、
間抜けな声が上がる。
「何… 言っているのですか、あなたは」
「あ、えーっと…」
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374:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/18 20:07
当たり前だが困惑させてしまい、
大智はどうにかして
理由を取っ付けようとする。
「ほら、俺も何か…
太陽神になれって言われたんだ。
表と裏、二つの太陽ー って…」
熱中して話していた大智は、
ふと光と目を合わせる。
彼女は心ここに有らずと言った様に、
ただそこにいる。
「…あははー。なぁに言ってるんだろ、
俺のネーミ…」
「いいんじゃないですか?」
「…いいの?」
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375:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/18 21:20
息を飲む間も与えぬ即答と、否定。
あまりの速さに目を点にした大智に
彼女は言うのだ。
「目指しましょうよ、
双つの太陽。
あなたが天で地を照らすなら、
私は地で天を灯しますから」
(…案外やる気だな…)
少し意外な一面を知った所で、
彼女は腕のコトノバツーワを見た。
「…そろそろ皆が目覚める…
私は漆黒に戻ります」
「え、もう?」
「…っふふ、私は漆黒の光なのです。
これから先は、私のいる舞台ではない」
一度深く頭を下げ、彼の瞳を見詰める。
「…失礼、」
女性の声が脳裏に響く。
「ああ、さよな… っ!?」
同時に意識を繋ぐ回路が途切れ、
その身体をがくりと床に落とす。
「 あなたはここで眠りなさい 」
(あの眼… 失われたパーツに
なりうるかも知れない…)
あの時、見た瞳。
今回もやはり、そんな事を思ってしまう。
「 美しい眼 」
それは、血を捧げる為に
必要となるパーツ。
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376:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/18 22:08
…
「…おーい、おーい!起きなよ、大智君」
「…ぁ…」
あれから、どれ位経ったか。
それは、朧の顔を見て理解する。
「…おはよう、朧…」
「僕らもいるよー」
「何か久しいな… 大智」
「おはようって思っちゃうよね~
大智くん」
「キワク時間軸で
午前十時過ぎなんすよ、大智」
大智のプレイヤールームには朧の他に
灯也、涼、心、歩がいた。
「…十時… 朝か…」
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377:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/18 22:40
ブラックルゥと話した時は夜に思えたが、
気付けば寝落ちていた様だ。
「珍しい組み合わせだけど…
何かあった?」
眠い目を擦りながら涼に訊ねると、
まぁ分かりやすく顔を曇らせた。
「…えっと…
聞いたら駄目だったかな…」
「いや… どのみち言うつもりだったよ。
美世は行方不明、
乃亜は閉じ籠り…
大智もいなかったから、
ここに来てみたって訳だ」
「閉じ籠り…!?」
遠慮しながら言った涼を
台無しにした声に、
思わず口に手を当てる。
「…ごめん…」
「いや、いいんだ…
で、俺達で美世を捜したんだが、
見付からなかった」
「ひどいと思わない、乃亜ちゃん。
人のお願いを保留にしてたからさ、
聞きに行ったら、
「裏でひそひそするなら誰だって出来る。
だからわたしは裏に何て
行くかっつーの!」
だって~」
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378:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/20 06:11
「…それ、本当に言ってたの?」
イメージ外れもいい所なので、
心の発言を疑った。
「言ってたと思うよ~?
じゃあ聞いてくればいいじゃん、
リーダーなんだしさ」
「そんな所でリーダーって
名目を使わないでくれるかな…」
マイペース過ぎて何を思っているのか
分からないのも困りものだが、
露骨に切り替えられても喜べない。
「じゃあ大智、
オレが乃亜さんに会いに行くっすよ」
「…え?」
「ほら… 大智、何か乃亜さんと
口喧嘩みたいなのしてたじゃないっすか
だから会いづらいかな、と」
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379:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/20 06:36
…口喧嘩。
そんな事しただろうか。
「…いつの事?」
「え?いつ、って…
初日… 二日目辺りすっかね?
凄い温度差感じたっすけど…」
『メンバーの為にも ファンの為にも
頂点のアイドルでなきゃいけないの…』
>>111「…」
あれは、初日のショックを
引きずった結果だと思っていたのだが、
(俺よりも灯也との方が
温度差あったんじゃ…)
人の視点等千差万別なので、
歩は乃亜と口論した様に
感じたのかもしれない。
『だから… ステージを奪う歌手も…
ファンを奪うメンバーも…
潰さなきゃ…』
>>112(…そう言えば乃亜、悩み解決した
とか言ってたよな…)
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380:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/20 07:01
自分のモノを奪う人間を、
潰すか潰さないかで悩んでいた…
(あんなに機嫌がよかったのは…)
否、中途半端から、
頂点のアイドルになるまで頑張るか、
アイドルになるのを辞めるか。
極端な話、殺害を犯した人間が、
アイドルとしてステージに
上がれるはずもない。
「…歌手を潰した…」
悩んだ結果、彼女は
アイドルを辞める事にしたのだ。
「どうした、大智」
己の手を汚して、敵を潰して、
アイドルとしての冠を失う事を選んだ。
「…そうか、乃亜は!」
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381:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/20 10:52
「えっ、何!?」
目を開き、プレイヤールームを
飛び出した大智に、歩と心が言った。
「わたしも行くよ~!」
「同行するっす!」
「ええっ、待ってよ!美世…」
『ウィーンッ』
大智を追って、朧の言葉に耳を傾けずに
プレイヤールームを後にしてしまった。
「…あーあ、行っちゃったよ。
どうする涼くん。
おれ達は
あの場所を
捜しに行っちゃおうよ」
「…あの場所?」
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382:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/20 11:03
キワク街も、廃校舎内も
全て四人で見回ったはずだ。
しかし、まだ捜していない場所が
あると言うのか。
「それはどこだ?」
「ふふっ…
すっかり忘れちゃってるねぇ」
朧が一つ面白おかしく声を上げて笑うと、
不気味な笑みだけが顔に残る。
「
地下体育館 」
…
『トントン!』
無意識に、ノックする拳に
力が籠ってしまう。
「…乃亜… 聞こえているか?
訊きたい事がある」
「そうそう~。わたしも
乃亜ちゃんの答えが聞きたいなぁって
思ってたんだよ~」
「乃亜さーん、出て来て下さいっすー!」
(Nin 3DS/Nin 3DS)
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383:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/20 11:19
『ドンドン!』
歩の「起きろ」は違う気はするが、
朝心の言っていた事が本当にあり、
二度寝しているかも知れない。
『ウィーン…』
「!」
騒がしくしていたお陰か、扉が開かれた。
「どうしたの、騒がしいなぁ…」
部屋からは、パッと見
いつもと変わらない乃亜が出て来るのだ。
「乃亜ちゃん、答えを聞きに来たよ~」
「…答え? あなた、
やめるって言ってたでしょ?」
「わたしは乃亜ちゃん自身の言葉で、
それを聞きたいんだ~」
(やめるって言ってた?
それを聞きたい…?)
単純なクイズの答えを聞きに来たなら、
そんな事言う必要あるのだろうか。
「まぁ入ってよ…
立ち話もあれだからね」
(Nin 3DS/Nin 3DS)
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384:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/20 11:47
…
「…って言うか灯也くん、君は
乃亜ちゃんに会わなくてよかったの?
因縁強そうだけど…」
大智のプレイヤールームを出ようとした中
朧は灯也に話を振った。
「…あー… それは…」
『 乃亜ちゃんに殺されなよ 』
脳裏によぎる邪悪な笑顔。
今までして来た行動。
『誰かの為』だったそれが、
気付けば自分の為にすり変わっていた。
「…まだ朝だし、いいんじゃないかな」
彼の言っている事は、
決して間違った事ではない。
当然の報いだ。
「…そうなの?
何か計画があるなら、
きっちり計画通りに行動しなよ?
じゃないと計画がくずれるからね?」
その事に触れないのは、優しさか。
「まぁ、おれは計画通りに
実行しちゃったせいで、
失敗したんだけどね… あははっ。
まぁいいや、じゃあ一緒に行こう。
地下体育館」
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385:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/20 18:29
…
「お邪魔するっすー」
乃亜の部屋には、
大きなコンポが置かれていた。
あの黄色いリボンのマイクは
テーブルに置かれている。
「それで、何の用かな」
「…えーっと…」
一対一ならはっきり言えたのだが、
この人数で話していいのだろうか。
「言いなよ、
わたしは止めやしない」
乃亜はなぜか悩む大智に悟り、
はっきり受け入れる姿勢を見せる。
「…あー、うん。分かった」
心と歩がいる中、すぅっと息を吸う。
自身を落ち着かせ、
真っ直ぐ乃亜を見詰めた。
「 美世さんはどこにいるんだ? 」
(Nin 3DS/Nin 3DS)
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386:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/20 18:57
…
『ウィーン』
三人が廃校舎を出ると、
「この世も中々罪深きモノであるな」
「あぁ… 結構、闇深そうだよ。
枠の破壊によって家族を失った
遺された者はどう思ったんだろうね。
そもそもそれは、誰が始めたんだ?
国家? 王族? 自ら?
自ら立ち上がった結果なら、血を集めて
実験何て出来ないだろう。
それこそ、相当な冷酷さがなきゃね。
その実験が行われた場所・
ニーハ…
きっとそこが、第一世界と
第二世界を繋ぐ橋の様な場所。
僕達が住むあの場所は、橋を支える柱…
あの事で例えるなら、
僕らの枠。
ゲームマスターはその研究員で、
僕達の血を集めて
実験に使おうとしている…
考えてご覧、彼は僕らを監視する様に
口を挟んで来たんだ。
彼らが監視対象として僕らを見てるなら
それはきっと、民の怒りを買う行為だ。
つまる所、僕らはきっと
被害者であり加害者、もとい監視対象」
長々と口を開く骸と、璃音の声が
どこかから聞こえたのだ。
(Nin 3DS/Nin 3DS)
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387:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/20 19:17
「骸君達の声が聞こえ…」
「…静かにしろ、バレるから」
声が近い、と言う事は、
彼らが近くにいる証拠でもある。
三人は息を潜め、声が聞こえた場へ
ゆっくりと歩んで行く。
「…って、全部推測の話だけどね。
ごめん、簡略して話すのは苦手なんだ」
話が長いのは自覚している様で、
骸は聞いていた璃音に小さく頭を下げる。
『こっちから聞こえるよー…』
「…いや、いい。
寧ろ、汝の話を永遠に聞いていたい。
そんな気分だ…」
「へぇ…。君、結構物好きだね?」
「物好き… か、間違ってはいないかな」
(Nin 3DS/Nin 3DS)
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