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┗135634.擬似的戦争:Leal Pait+ ー 狂戦術師が染める第一世界 ー

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1:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ
03/20 00:02

     君達には今から
 『擬似的に戦争』を始めてもらうよ。
  大丈夫、ただのゲームと一緒さ。

   君と今すぐEngaugeしたい!
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   ゲームスタート >>2-12
      RTA >>2-

   とあるプレイヤーの日記
  初日 始まり そして散る桜 >>13-107
 Ⅱ日目 黒含む歌を聴き願おう >>108-179
Ⅲ日目 竜狩る術は状況をみる鋭き刃 >>180-279
 Ⅳ日目 日常を侵食しずる出会い >>280-368
Ⅴ日目 覚悟を >>369- Ⅵ日目


  プレイヤー+αまとめ >>218

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369:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/17 08:57

5日目午前 漆黒を写す探照灯
          サーチライト

4日目深夜 >>348-368
5日目午後 >>


あらすじ
明け方目を覚ました大智の前には、
ブラックルゥがいた。
何となく分かっていた出会いであるが、
やはり動揺は隠せない。

暗闇の中、その正体を暴く闘いが始まる。

内容は変更になる可能性があります。

(Nin 3DS/Nin 3DS)
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370:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/17 21:06

「あなたに会いに行く…
 その趣旨のメッセージはしたはずです。
 逢いに来ましたよ」

仮面の先の瞳が、細まる。
温かい光を見せているつもりなのだろうが
奥底の闇を隠しきれてはいない。

(…やっぱプレイヤーか…)

間近で、左手首に巻かれた
腕時計型デバイスを見ると、
そうじゃない可能性の方がゼロに感じる。

「…いきなり訊くけども、
 君は誰だ? 目的はなんだ?
 正体を教えてほしいんだ」

(Nin 3DS/Nin 3DS)
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371:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/17 21:36

「私の正体…?」

「そう、君の正体。
 どうして君が漆黒の中で輝く光
 なったかを…」

そう簡単に言う訳ない。

重々承知な話であるが、
それでも、切り出さないよりは
価値のある事だと思う。

「…簡単な話です。
 あなたの様に、表で輝く光には
 なれないからですよ」

「俺の様に…?」

「太陽は、青空に昇る。
 月は、夜空に昇る。
 同じ『光』の名を持つ二種の物体は、
 出逢う事なく廻っている…

 私は、そう。
 そんな日に成れぬ 哀しき月。
 人知れず輝くしかない、哀れな月…」

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372:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/18 09:27

妙に分かる様な、理解に苦しむ様な…

そんないびつな言葉も、
温かみと冷たさを両立する。

「それ…裏しか見えない人から見れば、
 太陽以上の光になるんじゃないかな」

「!」

彼女は大智の一言に、
少し驚いた気がした。

「ほら… 何て言うか。
 太陽が純白を照らすものなら
 月は漆黒を照らすもの
 漆黒しか知らないなら、
 月は空に浮かぶ太陽だよ」

自分でも何を言っているのか、
正直の所分からなかった。

ブラックルゥに触発されたのか。
似合わぬポエムを綴ろうとしたのか。

「…しかしながら、
 私はもう、太陽を知っているのです」

…いや、考えれば当然の事だ。

「対となる光を見ない何て、
 偏った判断は出来ないのです」

片方の光しか知らないと言うのであれば、
もう片方の光は、その者の中で
『存在しない』事になるのだから。

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373:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/18 19:21

「…」

口を閉ざし、不安ありげに
目を細めているブラックルゥ。
黒い手袋で覆われた手を、重ねている。


「じゃあさ…

 君が漆黒の中の太陽になれる様に
 俺は祈るよ」


「…え?」

予想の斜めを越えて行った言葉に、
間抜けな声が上がる。

「何… 言っているのですか、あなたは」

「あ、えーっと…」

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374:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/18 20:07

当たり前だが困惑させてしまい、
大智はどうにかして
理由を取っ付けようとする。

「ほら、俺も何か…
 太陽神になれって言われたんだ。
 表と裏、二つの太陽ー って…」

熱中して話していた大智は、
ふと光と目を合わせる。

彼女は心ここに有らずと言った様に、
ただそこにいる。

「…あははー。なぁに言ってるんだろ、
 俺のネーミ…」

「いいんじゃないですか?」

「…いいの?」

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375:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/18 21:20

息を飲む間も与えぬ即答と、否定。

あまりの速さに目を点にした大智に
彼女は言うのだ。

「目指しましょうよ、双つの太陽
 あなたが天で地を照らすなら、
 私は地で天を灯しますから」

(…案外やる気だな…)

少し意外な一面を知った所で、
彼女は腕のコトノバツーワを見た。

「…そろそろ皆が目覚める…
 私は漆黒に戻ります」

「え、もう?」

「…っふふ、私は漆黒の光なのです。
 これから先は、私のいる舞台ではない」

一度深く頭を下げ、彼の瞳を見詰める。

「…失礼、」

女性の声が脳裏に響く。

「ああ、さよな… っ!?」

同時に意識を繋ぐ回路が途切れ、
その身体をがくりと床に落とす。

「 あなたはここで眠りなさい 」


(あの眼… 失われたパーツに
 なりうるかも知れない…)

あの時、見た瞳。
今回もやはり、そんな事を思ってしまう。

「 美しい眼 」

それは、血を捧げる為に
必要となるパーツ。

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376:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/18 22:08



「…おーい、おーい!起きなよ、大智君」

「…ぁ…」

あれから、どれ位経ったか。
それは、朧の顔を見て理解する。

「…おはよう、朧…」

「僕らもいるよー」

「何か久しいな… 大智」

「おはようって思っちゃうよね~
 大智くん」

「キワク時間軸で
 午前十時過ぎなんすよ、大智」

大智のプレイヤールームには朧の他に
灯也、涼、心、歩がいた。

「…十時… 朝か…」

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377:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/18 22:40

ブラックルゥと話した時は夜に思えたが、
気付けば寝落ちていた様だ。

「珍しい組み合わせだけど…
 何かあった?」

眠い目を擦りながら涼に訊ねると、
まぁ分かりやすく顔を曇らせた。

「…えっと…
 聞いたら駄目だったかな…」

「いや… どのみち言うつもりだったよ。
 美世は行方不明乃亜は閉じ籠り
 大智もいなかったから、
 ここに来てみたって訳だ」

「閉じ籠り…!?」

遠慮しながら言った涼を
台無しにした声に、
思わず口に手を当てる。

「…ごめん…」

「いや、いいんだ…
 で、俺達で美世を捜したんだが、
 見付からなかった」

「ひどいと思わない、乃亜ちゃん。
 人のお願いを保留にしてたからさ、
 聞きに行ったら、

「裏でひそひそするなら誰だって出来る。
 だからわたしは裏に何て
 行くかっつーの!

 だって~」

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378:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/20 06:11

「…それ、本当に言ってたの?」

イメージ外れもいい所なので、
心の発言を疑った。

「言ってたと思うよ~?
 じゃあ聞いてくればいいじゃん、
 リーダーなんだしさ」

「そんな所でリーダーって
 名目を使わないでくれるかな…」

マイペース過ぎて何を思っているのか
分からないのも困りものだが、
露骨に切り替えられても喜べない。

「じゃあ大智、
 オレが乃亜さんに会いに行くっすよ」

「…え?」

「ほら… 大智、何か乃亜さんと
 口喧嘩みたいなのしてたじゃないっすか
 だから会いづらいかな、と」

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379:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/20 06:36

…口喧嘩。
そんな事しただろうか。

「…いつの事?」

「え?いつ、って…
 初日… 二日目辺りすっかね?
 凄い温度差感じたっすけど…」

『メンバーの為にも ファンの為にも
 頂点のアイドルでなきゃいけないの…』
>>111

「…」

あれは、初日のショックを
引きずった結果だと思っていたのだが、

(俺よりも灯也との方が
 温度差あったんじゃ…)

人の視点等千差万別なので、
歩は乃亜と口論した様に
感じたのかもしれない。

『だから… ステージを奪う歌手も…
 ファンを奪うメンバーも…
 潰さなきゃ…』>>112

(…そう言えば乃亜、悩み解決した
 とか言ってたよな…)

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380:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/20 07:01

自分のモノを奪う人間を、
潰すか潰さないかで悩んでいた…

(あんなに機嫌がよかったのは…)

否、中途半端から、
頂点のアイドルになるまで頑張るか、
アイドルになるのを辞めるか。
極端な話、殺害を犯した人間が、
アイドルとしてステージに
上がれるはずもない。

「…歌手を潰した…」

悩んだ結果、彼女は
アイドルを辞める事にしたのだ。

「どうした、大智」

己の手を汚して、敵を潰して、
アイドルとしての冠を失う事を選んだ。

「…そうか、乃亜は!」

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381:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/20 10:52

「えっ、何!?」

目を開き、プレイヤールームを
飛び出した大智に、歩と心が言った。

「わたしも行くよ~!」

「同行するっす!」

「ええっ、待ってよ!美世…」

『ウィーンッ』

大智を追って、朧の言葉に耳を傾けずに
プレイヤールームを後にしてしまった。

「…あーあ、行っちゃったよ。
 どうする涼くん。
 おれ達はあの場所
 捜しに行っちゃおうよ」

「…あの場所?」

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382:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/20 11:03

キワク街も、廃校舎内も
全て四人で見回ったはずだ。

しかし、まだ捜していない場所が
あると言うのか。

「それはどこだ?」

「ふふっ…
 すっかり忘れちゃってるねぇ」

朧が一つ面白おかしく声を上げて笑うと、
不気味な笑みだけが顔に残る。

地下体育館



『トントン!』

無意識に、ノックする拳に
力が籠ってしまう。

「…乃亜… 聞こえているか?
 訊きたい事がある」

「そうそう~。わたしも
 乃亜ちゃんの答えが聞きたいなぁって
 思ってたんだよ~」

「乃亜さーん、出て来て下さいっすー!」

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383:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/20 11:19

『ドンドン!』

歩の「起きろ」は違う気はするが、
朝心の言っていた事が本当にあり、
二度寝しているかも知れない。

『ウィーン…』

「!」

騒がしくしていたお陰か、扉が開かれた。

「どうしたの、騒がしいなぁ…」

部屋からは、パッと見
いつもと変わらない乃亜が出て来るのだ。

「乃亜ちゃん、答えを聞きに来たよ~」

「…答え? あなた、
 やめるって言ってたでしょ?」

「わたしは乃亜ちゃん自身の言葉で、
 それを聞きたいんだ~」

(やめるって言ってた?
 それを聞きたい…?)

単純なクイズの答えを聞きに来たなら、
そんな事言う必要あるのだろうか。

「まぁ入ってよ…
 立ち話もあれだからね」

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384:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/20 11:47



「…って言うか灯也くん、君は
 乃亜ちゃんに会わなくてよかったの?
 因縁強そうだけど…」

大智のプレイヤールームを出ようとした中
朧は灯也に話を振った。

「…あー… それは…」

『 乃亜ちゃんに殺されなよ 』

脳裏によぎる邪悪な笑顔。

今までして来た行動。
『誰かの為』だったそれが、
気付けば自分の為にすり変わっていた。

「…まだ朝だし、いいんじゃないかな」

彼の言っている事は、
決して間違った事ではない。

当然の報いだ。

「…そうなの?
 何か計画があるなら、
 きっちり計画通りに行動しなよ?
 じゃないと計画がくずれるからね?」

その事に触れないのは、優しさか。

「まぁ、おれは計画通りに
 実行しちゃったせいで、
 失敗したんだけどね… あははっ。

 まぁいいや、じゃあ一緒に行こう。
 地下体育館」

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385:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/20 18:29



「お邪魔するっすー」

乃亜の部屋には、
大きなコンポが置かれていた。
あの黄色いリボンのマイクは
テーブルに置かれている。

「それで、何の用かな」

「…えーっと…」

一対一ならはっきり言えたのだが、
この人数で話していいのだろうか。

「言いなよ、
 わたしは止めやしない」

乃亜はなぜか悩む大智に悟り、
はっきり受け入れる姿勢を見せる。

「…あー、うん。分かった」

心と歩がいる中、すぅっと息を吸う。
自身を落ち着かせ、
真っ直ぐ乃亜を見詰めた。


「 美世さんはどこにいるんだ? 」


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386:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/20 18:57



『ウィーン』

三人が廃校舎を出ると、

「この世も中々罪深きモノであるな」

「あぁ… 結構、闇深そうだよ。
 枠の破壊によって家族を失った
 遺された者はどう思ったんだろうね。

 そもそもそれは、誰が始めたんだ?
 国家? 王族? 自ら?
 自ら立ち上がった結果なら、血を集めて
 実験何て出来ないだろう。
 それこそ、相当な冷酷さがなきゃね。

 その実験が行われた場所・ニーハ
 きっとそこが、第一世界と
 第二世界を繋ぐ橋の様な場所。

 僕達が住むあの場所は、橋を支える柱…
 あの事で例えるなら、僕らの枠
 ゲームマスターはその研究員で、
 僕達の血を集めて
 実験に使おうとしている…

 考えてご覧、彼は僕らを監視する様に
 口を挟んで来たんだ。
 彼らが監視対象として僕らを見てるなら
 それはきっと、民の怒りを買う行為だ。

 つまる所、僕らはきっと
 被害者であり加害者、もとい監視対象」

長々と口を開く骸と、璃音の声が
どこかから聞こえたのだ。

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387:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/20 19:17

「骸君達の声が聞こえ…」

「…静かにしろ、バレるから」

声が近い、と言う事は、
彼らが近くにいる証拠でもある。

三人は息を潜め、声が聞こえた場へ
ゆっくりと歩んで行く。

「…って、全部推測の話だけどね。
 ごめん、簡略して話すのは苦手なんだ」

話が長いのは自覚している様で、
骸は聞いていた璃音に小さく頭を下げる。

『こっちから聞こえるよー…』

「…いや、いい。
 寧ろ、汝の話を永遠に聞いていたい。
 そんな気分だ…」

「へぇ…。君、結構物好きだね?」

「物好き… か、間違ってはいないかな」

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