朝鮮日報

【寄稿】文在寅政権の対日・対米政策への苦言

 そして、まさにこの点から策略が生まれる。文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、北朝鮮が韓国の経験面・資本面・技術面で援助さえ受ければ、質・量共に不足することなく、中国の代わりにあらゆる消費財を供給できることをトランプ大統領に認識させるのだ。そして、中国とは違い、北朝鮮は対米貿易で発生する黒字を一銭残らず米国製品輸入に使うことを知らせるのだ。

 競争力が下がる消費財とは異なり、北朝鮮の国家経済を興すのに必要な生産財やプラントは米国が世界最高だ。こうすればトランプ大統領は一番の難題である対中貿易赤字問題を一気に解決できる。そのために米国は北朝鮮との相互関税・免除条約さえ締結すればいい。米国市場が制限なく解放されれば、韓国のあらゆる企業は光の速度で北朝鮮に行き、一瞬のうちに北朝鮮内に開城のような工業団地が1000カ所は作られるだろう。数百万人と言われる北朝鮮の兵士たちも生産現場に投入され、南北は平和と繁栄の道を進むことになる。

 文大統領は金正恩委員長とトランプ大統領にこの点を認識させ、無駄な時間を費やす代わりに一点の曇りもない完全無欠な核申告と、米国主導の超スピード検証、そして検証完了宣言と同時に無関税条約が発効されるようにすべきだ。そうしなければ、骨を折って捕まえかけた獲物を、横で見ていた中国に取られてしまうだろう。

作家・金辰明(キム・ジンミョン)

前のページ 1 | 2 | 3 次のページ
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) The Chosun Ilbo & Chosunonline.com>
関連フォト
1 / 1

left

  • ▲小説家 金辰明(キム・ジンミョン)
  • 【寄稿】文在寅政権の対日・対米政策への苦言

right

関連ニュース
今、あなたにオススメ
Recommended by