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政治学者・白井聡が語る〈日本を再び破滅に導く「戦後国体」の正体〉

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白井聡(しらい・さとし)
1977年、東京都生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業、一橋大学大学院社会学研究科博士課程単位修得退学。博士(社会学)。専門は社会思想、政治学。京都精華大学人文学部専任講師。おもな著作に『永続敗戦論―戦後日本の核心』(太田出版・石橋湛山賞、角川財団学芸賞受賞)など〈撮影/福井しほ〉

白井聡(しらい・さとし) 1977年、東京都生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業、一橋大学大学院社会学研究科博士課程単位修得退学。博士(社会学)。専門は社会思想、政治学。京都精華大学人文学部専任講師。おもな著作に『永続敗戦論―戦後日本の核心』(太田出版・石橋湛山賞、角川財団学芸賞受賞)など〈撮影/福井しほ〉

国体論 菊と星条旗

(集英社新書)

978-4087210286

amazonamazon.co.jp

 北朝鮮が韓国、米国、中国など各国の首脳と次々に直接交渉を開始しているなか、日本の安倍晋三首相は「蚊帳の外」に置かれている。「外交の安倍」を自認していたにもかかわらず、激動するアジア情勢で主導権をまったく発揮できていない。なぜこんな状態になっているのか。

 政治学者・白井聡氏によると、そこにも「戦後の国体」に支配された日本人の呪縛があるという。そのことについて白井氏が分析した『国体論 菊と星条旗』(集英社新書)は、発売から約1カ月で政治本としては異例の5万部を突破するベストセラーになっている。

 なぜ、日本人は「戦後の国体」に支配されているのか。また、その呪縛から解放される日は来るのか。インタビューの後編をお届けする。

「白井聡が語る 安倍政権の支持率が下がらない理由とその背景」より続く

* * *

──しかし、戦争に負けた日本は米国との同盟関係によって再出発し、復興を成し遂げました。

 その通りです。戦後の日本の再出発には、東西対立の状況下で論理的には3つの道がありました。一つはソ連の子分になる道で、これは最もとってはいけなかったし現実的でもなかった選択。二つ目が米国の子分になることです。現実に選択された道です。そして、三つ目の道が、どちらの子分にもならずに、独立自尊の新しい日本国家を作るという道です。

 三つ目の道を目指した政治家に、石橋湛山がいます。石橋は、戦後の保守政治家でありながら、戦前・戦中の言動以外の理由で唯一公職追放になった存在です。石橋は独立の精神が強く、GHQと進駐軍経費問題などで激しく対立したためにらまれたのです。米国からすれば、石橋が1956年に自民党総裁に選ばれ首相になったことは、悪夢だったはずです。しかし、石橋は病気のために約2カ月で退陣して、元A級戦犯の岸信介が登板。彼が60年安保という危機を乗り切って、対米従属路線を確定させました。「戦後の国体」の基礎が確立され、高度成長の軌道に乗ることができたわけです。



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