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静岡大、浜松医科大再編へ 1法人2大学体制を検討

(2018/5/18 07:08)
再編が検討されている浜松医科大=16日、浜松市内
再編が検討されている浜松医科大=16日、浜松市内
再編が検討されている静岡大浜松キャンパス=16日、浜松市内
再編が検討されている静岡大浜松キャンパス=16日、浜松市内

 静岡大(静岡市駿河区)と浜松医科大(浜松市東区)が両大学法人の統合を視野に大学再編の検討を始めていることが17日、関係者への取材で分かった。数年内に浜松医科大と静岡大浜松キャンパス(同市中区)の統合を核に新たな2大学に再編し、一体化した大学法人の下で2大学の連携を図る。両大学は今後、協議会を設置し、具体的な検討に入るとみられる。県内国立大の再編が進展することで、他大学へも影響を及ぼす可能性もある。
 関係者によると、現在検討されている構想では、国が検討中の国立大学法人法の改正などを受けて、両大学の国立大学法人を統合。浜松医科大と工学部、情報学部などがある静岡大浜松キャンパスで構成する浜松市の大学、人文社会学部、教育学部、理学部、農学部などがある静岡大静岡キャンパスを中心にした静岡市の大学の2大学に再編する。現在の2法人2大学体制から、1法人2大学体制への移行を目指す。
 地域的、機能的にも一体性のある2大学への再編により、経営資源を効率的に運用し、各大学の独自性を生かした機能強化につなげる考え。
 両大学はセンサーやレーザーなどの光技術を医療に生かす人材の育成を目指し、2018年度、共同大学院「光医工学共同専攻」を開設するなど、連携強化を進めていた。浜松の大学では、光医療や医工連携などの強みを生かす狙いもある。

 <メモ>少子化による地方大学などの経営難を見据え、文部科学省は大学間の連携・統合を促す制度変更や法改正の検討を進めている。現行の1法人1大学方式から、1法人で複数の大学運営が可能になる「アンブレラ方式」や、国公私大のグループ運営を可能にする新運営法人の導入などが議論されている。国の動向を捉えて大学再編の議論が全国で始まっていて、近隣では、国立の名古屋大と岐阜大が法人統合の検討を始めている。

新国立大学法人のイメージ
新国立大学法人のイメージ

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