新・猿の惑星では、地球が消滅する寸前に、一部の猿たちが宇宙へ脱出します。所が、猿たちがたどり着いたのは、2000年前の地球でした。そこでは、人間たちが猿たちを待ち構えていて、尋問しようとします。そこで、猿のコーネリアスの口から、2000年後に人間が退化して、猿が地球を支配する理由が判明するので、詳しく紹介しましょう。
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『新・猿の惑星』のキャスト
アメリカ合衆国で製作されたSF映画『新・猿の惑星』は、1971年7月31日に日本で上映されました。DVDの収録時間は約98分になります。
監督&脚本
映画『新・猿の惑星』は、続・猿の惑星の続編になります。その映画を製作したのが、ドン・テイラー監督で、脚本は前作と同じポール・デーンさんが担当しました。
- 監督:ドン・テイラー
- 脚本:ポール・デーン
登場人物&役者
猿たちが未来の地球から、降り立ってくる映画『新・猿の惑星』に登場する人物や役者さん達を紹介します。
- ジーラ/勝気な性格が災いする猿(演:キム・ハンタ)
- コーネリアス/ジーラの夫(演:ロディ・マクドウォール)
- マイロ博士/ジーラをたしなめる猿(演:サル・ミネオ)
- ディクソン博士/猿たちを相手する博士(演:ブラッドフォード・ディルマン)
- ブラントン博士/ディクソンのパートナー(演:ナタリー・トランディ)
- ハスライン博士/ジーラたちを敵視する博士(演:エリック・ブリーデン)
- 大統領/アメリカ合衆国の指導者(演:ウィリアム・ウィンダム)
- 委員長/猿たちの処遇を決定する人物(演:ジョン・ランドルフ)
- ウィンスロップ/宇宙船に備える将軍(演:ハリー・ローター)
- アーマンド/サーカスで働く男(演:リカルド・モンタルバン)
『新・猿の惑星』のストーリー
テイラーは、猿たちの野蛮さに絶望して、ついに爆弾のスイッチを押して、地球は滅亡してしまいました。所が、テイラーを気にかけていたジーラたちは、テイラーが使っていた宇宙船で地球が滅亡する前に脱出できたのです。所が、地球の爆発により時空が乱れてしまって、2000年前の地球に降り立ってしまいます。
宇宙船に備える米軍(起)
アメリカ合衆国の海岸で、宇宙船に似た物が発見されました。即座にウィンスロップ将軍は宇宙船を調べるように命じます。そして、宇宙船のドアが開いて、いよいよ宇宙人が出てくるかと思っていたら、そこに現れたのは猿たちだったのです。
これには軍人たちは唖然として、猿たちを動物病院へ護送する事にしました。動物病院に勤めるアーサーが「バナナだぞ」と言って差し出したら、ジーラはバカにしていると思って、バナナを叩き落としてしまいます。それにアーサーは「勝手にしろ」と言って立ち去ります。
夫であるコーネリアスは妻をなだめますが、ジーナは納得できません。ジーナたちの知り合いのマイロは「ここは滅びる前の地球で、まだ猿が支配されている時代だ。人間の前で言葉は喋らないほうがいい」とジーナたちに忠告します。なぜなら、マイロは猿が人間たちを支配してきた事が発覚するのを恐れていたからです。
マイロの悲劇(承)
ディクソン博士は、ジーナ達を相手にする事になったので、パートナーのブラントンと一緒に動物病院へ向かいます。そして、ジーナの知識が高いのか調べ始めたら、瞬時に図形の模型の違いを判断できていました。さらにバナナを降ろしてみたら、なぜかジーナはバナナを取りません。
それにディクソン博士たちは「なぜバナナを取らないの?」とつぶやいたら、ジーナが我慢できずに「嫌いだからよ」と喋ってしまったのです。マイロ博士は「正気か」と問い詰めますが、二匹は口論してしまいます。所が、猿たちが口論してしまったので、隣のゴリラが興奮してしまい、マイロの首をしめあげてしまうのです。
マイロは命を落としてしまい、ディクソン博士は、ジーラたちに謝ります。ジーラたちは、不信感を抱いていましたが、誠実に向き合おうとするディクソンやブラントンたちに、少しずつ心を開いていきました。
査問委員が猿を調査(転)
アメリカ合衆国の民衆やマスコミたちは、宇宙から降り立った猿に注目していたので、遂に査問委員が開かれました。そこでも、ジーラが喋りだして、他の国からやってきて、その国は滅んでしまったと説明します。それに対して、査問委員は、対戦国はどこなのか詳しく聞き出そうとしますが、話をはぐらかします。
しかし、猿たちが未来からやってきた事を喋ったので、ハスライン博士は猿たちを警戒します。そして、査問委員が終わって、ジーラたちが、ディクソンやブラントンと二匹と二人になった所で「私は化学発展のために生きたままの人間を解剖した事がある」と告白します。しかしディクソンは同じ博士なので、その気持ちに理解します。
ディクソンはその話を秘密にしようとしますが、ハスライン博士はジーラを怪しいと睨んでワインを勧めてきました。そこでジーラたちが何者なのか聞き出したら、3955年には猿が地球を征服して、その星を破滅に導く事を知ります。ハスライン博士はアメリカの大統領に始末するように進言しますが、猿たちは国民の人気者なので却下します。
ハスラインとジーラたちが対決(結)
ハスラインは大統領に進言を却下されても、諦めずにジーラたちを米軍基地へ連行して、ある注射を打って催眠術をかけます。そこで、ハスラインはジーラに質問をしていき、人間を生きたままで解剖したり、ゴリラが人間狩りを行ったりして射撃用の的にしていた事を知ってしまいます。
これを知った委員会は、ジーラたちが好戦的でないとは言え、人類の未来を守るためにジーラが妊娠していた赤ちゃんを堕ろさせて、子供を産めないように去勢させる事を決定します。しかし、実行に移される前にジーラたちは脱走して、ブラントンの計らいでサーカス場へ逃げ込みます。
しかし、ハスラインは猿たちが多くいるサーカス場が怪しいと考えて、サーカス場を調べるように指示します。そこで、ジーラはサーカス場で産んだ赤ちゃんを抱きかかえて、近くで見守っていた猿の親子に別れを告げて、遠くへ身を隠そうとします。はたして、ジーラたちはハスラインから逃げ切る事ができるのでしょうか?
『新・猿の惑星』の豆知識
新・猿の惑星では、ペットが原因で人間が退化していく事が判明します。そこで、なぜペットが原因で人間が退化していったのか紹介しながら、ペットから病気が感染するケースなども説明します。
人間が退化した理由
ハスラインが、ジーラやコーネリアスを尋問する時に「私は、猿が人間の優位に立った理由を知りたいだけだ」と聞きます。そこで、ジーラ達が人間が退化した理由を話し出します。
それは、犬が伝染病で亡くなりだした事が最初のキッカケでした。そして猫も亡くなりだして、そこで被害を拡大しないために人間は何十万も処分したのです。犬や猫がいなくなってはペットがいなくなったので、人間はそれが耐えられなくなりました。そこで、人間は猿をペットとして飼うようになったのです。
猿は家族のように接してもらえたので、言葉を喋られるようになっていき、2世紀の間に人間の仕事を手伝えるほどになりました。そして猿の数が増えていくにつれて、団結していき、猿の英雄アルドーが人間の要求に「ノー」と発言したのです。これがキッカケとなって、猿は次第に地球を征服するようになった事をハスラインは理解しました。
人獣共通感染症の実例
猿たちが地球を征服するようになたキッカケが、犬の伝染病でしたが、そのような病気が人間に脅威を本当に与えるのか疑わしいものがあります。所が、日本国内では実際に『人獣共通感染症』によって、ペットから病気が感染してしまい、人間が亡くなってしまうケースがあったのです。
日本大医学部の荒島康友助教は「ペットとは適度な距離を持つ事が必要」と警鐘を鳴らしているので、ペットに口移しで餌を与えたり、一緒のベッドに寝たりしないほうが良いようです。この人獣共通感染症は、下の産経ニュースの記事で詳しく書かれているので、興味のある方はご覧になってみて下さい。
『新・猿の惑星』の感想
人間たちの間で、猿を迫害するべきか、守るべきかで揺れてしまう映画『新・猿の惑星』を見た感想を紹介するので、興味のある方は参考にしてみて下さい。
『新・猿の惑星』の残念な所
地球が滅んで、そこからジーラたちが脱出しますが、その瞬間を是非とも映像として残して欲しかったのですが、そのような映像は出てきませんでした。
さらに、猿の惑星シリーズでは、人間と猿たちが戦争に近い激しさで戦い合うのに、新・猿の惑星では戦い合うシーンが迫力に欠けていたので、そこが残念でしたね。
『新・猿の惑星』の見所
新・猿の惑星は、どちらかと言えば、戦い合うシーンよりも、猿が惑星を支配した理由を聞き出そうとするハスラインと、ジーラたちを守ろうとするディクソンたちの駆け引きに重点を置いているような映画になっています。
そのため、迫力のあるシーンは少ないのですが、ラストシーンでは予想外のどんでん返しがあったので、そこは新・猿の惑星の大きな見所です。