電子たばこ爆発で男性死亡、破片が頭に 米フロリダ州
米フロリダ州セントピーターズバーグで5日、男性がペン型電子たばこの爆発のため死亡する事故があった。同州ピネラス郡当局は15日、破片が頭蓋骨に突き刺さってできた外傷が死因だったと検視報告書などから断定した。
検視担当によると、トールマッジ・ディエリアさん(38)は爆発によって頭のけがのほか、体の80%以上に火傷も負っていたという。
ディエリアさんの遺体は、フロリダ州セントピーターズバーグのビーチリゾートにある自宅の燃えた寝室で、消防士が発見した。
テレビ局のプロデューサーだったディエリアさんの死は、事件性のない事故だと判断された。ペン型電子たばこの爆発による米国初の死亡事例と考えられている。
地元紙タンパ・ベイ・タイムズは、同州ピネラス郡およびパスコ郡を担当する検視官がディエリアさんの公式の死因を「破片による頭部外傷」と述べたと報じた。
検視の結果、ペン型電子たばこの破片2つがディエリアさんの頭蓋骨から見つかったという。
報道によると、遺体が発見された寝室に救急隊員が到着した際、「甚大な」火災損害があったが、煙は少なかったという。
検視官によると、爆発した電子たばこはフィリピンの業者「Smok-E Mountain」が製造したもの。
死亡したディエリアさんの父親クリストファー・ディエリアさんは米ABCアクションニュースに対し、「ひどい衝撃だ。息子を失った者なら、もう誰もこんなことで子供を亡くしたりしないでと思うしかない」。
米消防局によると、2009年から2016年の間に電子たばこによる爆発事故や火災は、個別のもので195件あり、133人の重傷者を出した。そのうち38人は特に重いけがだった。
2015年にはコロラド州の29歳男性の顔面で電子たばこが爆発し、男性は首の骨を折り、男性の歯は粉々になった。
デンバー国際空港で今年1月に起きた火災は、ペン型電子たばこのリチウムイオン電池が原因とされた。
(英語記事 Vape pen explosion pierces Florida man's cranium killing him)