1. 小言が多い女性や陰口をたたく女性は、口に金属のスパイクを入れられた。
「口うるさい女のくつわ」は、女性の顔にかぶせる鉄でできた鳥かごのような「くつわ」で、「口うるさい女」、つまり小言が多い、陰口をたたく、口答えをする、しゃべりすぎるなどの罪を犯した女性を罰するために使われた。鉄のくつわは頭部に固定され、鋭いスパイクで覆われた金属の突起部分を口に入れられた。舌を動かすたびに、舌が切れるようになっていたのだ。
時には、鉄のくつわをかぶせられたまま、しっかりと反省するまで自分の家の暖炉の脇に鎖でつながれることもあった。もっと辱めるため、くつわをつけたまま町を連れ回される女性もいた。
2. ケンカした女性たちは、どちらも「がみがみ女の器具」をつけられた。

これは「くびき」のようなもので、ケンカして騒動を起こした女性や、口うるさい女性を罰するために使われた木製の拘束具だ。これを1人の女性に装着させて、2時間ほど歩き回らせる刑罰や、ケンカ相手の女性と一緒に1つの器具に拘束させる刑罰があった。
3. 性的不品行を働いた女性は、「懲罰椅子」で辱められた。

4. 司法は、3の刑をさらに進化させ、「水責め椅子」にした。

「水責め椅子」は、「懲罰椅子」をさらに進化させたものだ。椅子は、長い材木にとりつけられ、その材木は蝶番で心棒に取りつけられていた。売春婦や口うるさい女性が縛りつけられた椅子は、川や池の上に吊り下げられ、フランスの作家フランソワ・マクシミリアン・ミッソンの言葉を借りれば「節度のない火照りを鎮めるため」、宣告された回数だけ水に沈められた。何度も沈められて死んでしまう女性もいたという。
不快な女たちがけんかを始め
ひどい言葉を浴びせ、帽子を引きはがしたら
うるさい女たちが
家じゅうに恐ろしい騒ぎを起こし始めたら
向こうで泣くがいい、その椅子に座るのだ
お前の舌を大人しくさせてやろう
―ベンジャミン・ウェスト、1780年
5. 陰口をたたく女性は、首に枷をつけて屋外に晒され、群衆のなすがままにされた。

6. たくさんの男性と関係を持った女性は、「酒飲みのクローク」をつけさせられた。

「酒樽の晒し台」としても知られるこの器具は、盗みや深酒、大騒ぎのような罪を犯した男性を罰するために使われたが、女性に使われることもあった。
ある男性は、オランダのデルフトで「酒樽の晒し台」を見た時のことを、こう報告している。「大胆にも重婚という罪を犯した女が、みだらな行いの罰として、バター撹乳器にも似た重い木製の樽に体を入れて頭だけ出し、肩で樽の重さを支えながら町を周っていた」
7. 浮気をした女性は、鼻を削がれることもあった。

ふしだらな女性に対する処罰として、女性の手足を切断したり、鼻を削いだりすることは、中世を通して続いた。女性の顔を傷つけることによって、彼女の美しさがもつ危険な力を取り除いたのだ。1018年に定められたイングランド王クヌート1世の法律では、「姦通の罪を犯した女性は、罰として鼻と両耳を削ぐこと」とされていた。いっぽう、姦通を犯した男性は、罰金を払うだけだった。
8. 夫にいばり散らす妻は、嘲笑を受けながら町を歩かされた。

嘲笑されながら町を歩く「スキミントン(skimmington)」や「ラフ・ミュージック(rough music)」などと呼ばれる懲罰は、昔から、売春婦や、夫に威張り散らす女性に対する罰だった。女性は裸足で、時には下着姿で街を歩かされた。通りは汚れていて、ごつごつした石で足を切ることもあった。群衆は、道の両側で嘲笑しながら眺め、たらいや鍋を叩く人たちや、吟遊詩人が列に加わって、女性の屈辱をさらに耐え難いものにした。
「スキミントン」は、裁判によってではなく、民衆によって行われることもあった。被告となる女性が夜中にベッドから引きずり出され、群衆が「あばずれ、あばずれ」と叫ぶ中を歩かされたこともあったようだ。
9. 売春婦や娼家の主人は、熱した鉄で烙印を押され、町から追放された。

これは、16世紀に一般的に見られた刑罰だった。イギリスのアバディーンで売春宿を営んでいたロウ夫人は、熱した鉄で両頬に烙印を押され、紙の冠をつけて街から追放された。彼女は、「街に戻ってきたら袋に入れて水に沈めるぞ」と脅された。
10. 盗みを働いたり、魔女の疑いをかけられたりした女性は、水に沈められた。

11. 背信や異端の罪を犯した女性や、魔女と判断された女性は火あぶりにされた。

この記事は英語から翻訳されました。翻訳:浅野美抄子/ガリレオ、編集:BuzzFeed Japan