本当なら、就職活動を必死にやらなければいけないのだが気力がなくなってしまった。
とりあえずエントリーシートを書くために「闘争領域の拡大」という容姿が醜い男が性的闘争に負けるという小説と、日本の左翼運動を眺めることができる「増補 革命的な、あまりに革命的な」を読んでいるが全く役に立たない。
卒業論文を書く作業と就職活動というのは正反対の作業のようだ。
卒論のバックになる資料は思想やら哲学やらそれなりの長文の論理を含んだものが大半だ。
一方の就職活動というのは基本的に容姿の美醜やら大学名、コミュ力が重視され、それを少しでもマシに見えるようにして売り込んで行く作業だ。
これは高校や大学で繰り広げられてきたことの延長で、自分はいつでも敗北してきた。
ある会社の社員は、ネットよりも遥かに割高な手数料で同じものを売る力を「人間力」と表現した。
恐らく、彼のいう「人間力」というのは奥深いものではなく金銭的、性的な闘争での強さでしかない。
新聞を読んでいればわかる知識さえない隣席の容姿の良い女の方がよっぽども「人間力」がありそうだ。
しかし、少なくとも自分には実際は単位を得る以上は卒論など役に立たないのかもしれない。
現実社会では論理など無視された無慈悲な性的闘争が繰り広げられている。
ただ、それは何処までも醜い容姿でどうにもならない状況に追い込まれて行く。
就活は清潔感が第一。 太ってるなら痩せる。 肌荒れ直す。 スッキリした髪型と姿勢と視線。 それだけだ。 美醜なんてそれほど気にされない。 美醜を理由にして努力を怠ってないか?...