ももクロ結成10周年 生みの親・川上マネージャーが大事にしてきたこと
本日5月17日に結成10周年を迎えたアイドルグループ「ももいろクローバーZ」。斬新なアイディアとみなぎるパワーで世の中に笑顔を届け、国民的グループへと成長した彼女たちですが、ここまでの道のりは決して平坦なものではなかった。
結成10周年を記念して22日に発売されるアニバーサリー・ブックで監修を務めるのは、ももクロの「名物マネージャー」としてファンに親しまれている川上アキラさん。ももクロにとってこの10年間とは? そして、グループが最も大事にしてきたこととは何だったのか──。川上マネージャーが1巻目『Momoiro Clover Z 10th Anniversary Book I CHAOS』のプロローグとして寄せた文章を特別に全文公開する。
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■1つだけ確かなこと
──「混沌」と「調和」の間で咲き続ける、四つ葉のクローバーの物語。
ももクロを結成してから、10年が経った。
意図したものから、必ずしもそうでないものまで、本当にいろいろなことがあった。
先の見えない日々を過ごす中で、メンバーはもちろん、僕たちスタッフもまた、あらゆる意味で変化し続けてきたと思う。
ただ、考え方の核となる部分は、この10年間、ほとんど変わっていない。
最も大事にすべきだ、と僕が考え、実践してきたのは「そのときにいちばん面白いと思ったことをやる」ということ。どんなに綿密な準備をしてきたとしても、しっかりと段取りを組んできたものがあったとしても、もっと面白くなる可能性に気づいたら、迷わず面白いほうを採る。それまでの労力が全て無駄になってしまうとしても、きっぱりと捨てる。
それが僕にとって、正しくエンターテインメントと向き合う、ということだ。そういう本質的な部分は、メンバーとも十分に共有できていると思う(ひょっとしたら、せっかくの準備をぶっ壊されて本心では怒っているのかもしれないけれど)。