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【大相撲】

伸び伸び逸ノ城、無傷4連勝! 好調の秘訣はラムチャーハン

2018年5月17日 紙面から

逸ノ城(左)が寄り切りで豊山を破る=両国国技館で(河口貞史撮影)

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◇夏場所<4日目>

 (16日・両国国技館)

 逸ノ城(25)=湊=は豊山に、大関昇進を狙う栃ノ心は御嶽海にそれぞれ完勝して両関脇は勝ちっ放し。鶴竜は松鳳山に不覚を取り土がついた。松鳳山は初勝利を5個目の金星で飾った。また、7場所連続休場中の横綱稀勢の里(31)が所属する田子ノ浦部屋が、7月8日にドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)で初日を迎える名古屋場所(中日新聞社共催)の宿舎を新たに、名古屋市西区の福昌寺に置くことが分かった。

 勝手知ったるモンゴルの草原で戦っているかのように、逸ノ城が自在に動いて6場所目の三役で初の初日から4連勝。大関とりの足がかりへ、目標に据える2桁に向かって着実に白星を積み上げていく。

 「左から張って、右差して、上手を取って寄り切る。万全。動いてると思います」。言葉の端々に自信がみなぎる。

 遊牧民の両親とは「場所中は電話しない」というが、「テレビで毎日見てくれています」と祖国の応援が力になる。

 祖国の味もまた、逸ノ城の連勝を支えている。部屋に戻ると必ず食べるのが手作りのラム肉チャーハン。「味付けは塩だけ。中華鍋を使って自分でつくる。すぐできるから。自分がつくった方が安心。ほかの人のは物足りない。元々の味を知らないから。肉も自分でさばいて」と料理の腕をふるっている。

 来日するまでモンゴルで遊牧民の両親を手伝っていた。学校がある9月から5月までは妹と弟と3人で親元を離れ、学校がある村のゲル(移動式住居)で生活した。

 冬場はマイナス30度にもなる過酷な環境で、兄として支えた。そのときの生活は「料理は自分がやる。妹は洗濯。弟は掃除とまき割り。料理はほとんどつくってた」というから、味へのこだわりもうなずける。

 ラム肉は一頭丸ごと用意。それを自らさばくのだが、おかみさんの真さんは「2階の冷凍庫はラム肉だらけ」と笑う。

 腰痛から一時はダイエットを試みたが、今は自然体。逸ノ城にはやっぱりその方が似合う。 (岸本隆)

 

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