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【芸能・社会】

長渕剛、やるぜ4年ぶり全国ツアー 新曲きょう配信スタート

2018年5月16日 紙面から

昨年8月のアルバム「BLACKTRAIN」以来となる新曲をリリースする長渕剛

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 ミュージシャンの長渕剛(61)が、16日に新曲「Don’t Think Twice~桜並木の面影にゆれて~」を配信限定シングルとしてリリースする。一瞬のために咲き誇り、次の春にまた花を咲かせるまで風雪に耐える桜の姿を人生と重ね合わせ、「挫折したとしても、ふり出しに戻る勇気を持とう」との思いを伝えている。このテーマをもとに、4年ぶりとなる全国アリーナツアー(7都市13公演)の開催も決定。2018年、本格始動を迎える長渕に話を聞いた。

 1978年に「巡恋歌」でデビューして40年目の春。刹那に咲き誇り、散っていく桜に魅了された長渕が、1曲の歌を書いた。

 「まるで死んでいて何も語らないと思っていたら、4月になってドーッと咲いて『あとはよろしく』っていう感じで、スーッと散ってしまう。その桜のような生き方に強いあこがれを持ちました。一瞬の咲き乱れる瞬間のために準備をしているということを想像すると、そこに自分が耐えられないような美しさを感じるんです」

 1年後にまた花を咲かすため、散った後は何も語ることなく「今日」しかない毎日を生きていると感じたという。

 「先々どうなるか分からない混沌(こんとん)とした不安の中に生きていても、命あればもう一回咲かせることができる。人生は書き直せると花々は、木々は教えてくれるわけです」

 ♪Not too late ふりだしに戻ろう 花びら舞い散る桜 桜並木の面影にゆれて Don’t Think Twice-サビ部分の歌詞だ。

 「『人生ゲーム』においては、ふり出しに戻るのはガクッときますよね。だけど実の人生においては『またゼロからやれるんだ』という言葉の変換に持って行くと面白い。昔は『STAY DREAM』という楽曲で『くよくよするなよ』って眉間にしわよせて歌っていましたが、そんな自分が一番くよくよしていたわけです」

 長渕自身が年輪を重ね、自然にたどり着いた考え方だった。ふり出しに戻る勇気を持てば新たな発想が生まれ、時機を見てまたリセットする。進化と破壊を繰り返しながら常に「新しいこと」への挑戦を続けていこうと決めた。

 「一つの山を登った人間は、次の山はなかなか登れないと思いがちなんだけど、『実は登ってるんだよ』ということに気付いてほしい。1つ年を取ると、もうひとつ山の高いところに到達している。それこそが成長であり豊かさであり、老いていくことの美しさみたいなのだと、10代の連中に教えてやりたいね」

 年輪を重ねるごとに、長渕の歌手人生はさらに輝きを増していく。 (江川悠)

◆故郷の鹿児島でツアーへ合宿中

 長渕の4年ぶり全国アリーナツアーの日程は別表の通り。現在、故郷の鹿児島でツアーに向けて合宿中という。2015年の富士山オールナイトライブに参加した米国人ギタリスト、ピーター・ソーンのほか、新たな外国人メンバーも加わった。「今までにないものをやりたいなと思っています。大いなるマンネリもすばらしいことなんですけど、自分がすごいなと思う者と組んでまた新しいものを生み出したいという気持ちですね」。チケットの問い合わせはキョードー東京(電)0570(550)799へ。

 

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