アメフト問題 関西学院大が会見

アメフト問題 関西学院大が会見

日本大学のアメリカンフットボール部の選手が関西学院大学との定期戦で重大な反則行為を行った問題で、関西学院大の記者会見が午後1時半から始まりました。
会見は、兵庫県西宮市で行われ、関西学院大の鳥内秀晃監督と小野宏ディレクターが出席しています。
関西学院大は今月10日付けで日大に対して抗議文書を送り、今月15日に回答書を受け取っていました。

関西学院大の小野宏ディレクターは会見で、反則行為の背景に日大の内田正人監督による指示があったかについて日大からの回答書の内容を明らかにし、「”意図的な乱暴行為を教えることはまったくない。ルールに基づいた指導を徹底しており、指導者の教えと選手の理解にかい離があった。指導方法について深く反省している”と回答があった」と話しました。

関西学院大の小野宏ディレクターは会見で、日大の内田監督が試合終了後に、「あれぐらいやっていかないと勝てない。やらせている私の責任」と発言したことについて、日大が「本意ではないため試合終了後にメディアに発した日大監督の発言は撤回する」と回答してきたことを明らかにしました。

関西学院大の小野宏ディレクターは会見で今回の回答書について「弊部の抱える疑問や疑念を解消できておらず、現時点では誠意ある対応とは判断しかねる」とした上で、近日中に関東学生連盟の規律委員会が行うヒアリングには、選手や保護者とともに全面的に協力する考えを示しました。

関西学院大の小野宏ディレクターは、試合当日のミーティングで日大の監督が選手に対して行った発言について、日大から「相手を負傷させる意図はなく、士気をあげるために行った。これまでに把握している事実やプレーにいたった経緯、それまでの指導内容や試合後の対応などについて、確認作業と再発防止の策定を行っているため、5月24日をめどに改めて回答したい」と回答があったことを明らかにしました。

関西学院大の鳥内秀晃監督は、日大の内田監督の一連の対応について「自分の厳しさと選手の受け取り方がかい離していると思うならば、なぜベンチに戻して”そういうプレーをするんじゃない”と言うことができなかったのか。もしあのような行為を受け入れたらスポーツは成り立たない。非常に悪質なので次の日にわれわれの選手に直接謝罪をするのが筋ではないか」と話しました。
その上で「ここまでの対応は到底、受け入れることはできない。われわれも選手に対して、”汚いプレー、反則プレーはするな、相手を傷つけるプレーは絶対やるな、やったら一生罪を背負うことになるよ”と毎回言っている。日大の内田監督は責任ある立場なので、はっきりと記者会見をして、謝罪してほしい」と話しました。

関西学院大の小野宏ディレクターは、日大が今月24日をめどに改めて提出するとした再回答について、「選手の責任はあると思うが、監督の責任について、真相を究明していただきたい。次の回答に誠意が感じられない場合は、定期戦は行わない」と述べて、再回答の内容次第では今後の日大との定期戦を中止する考えを示しました。

関西学院大の鳥内秀晃監督は会見で日大との関係について「長い歴史の中でライバル関係にあった。このような事件が起こってしまったことは非常に残念だ」と話しました。
また、小野宏ディレクターは、「日大とは各世代ごとにつながりが深いライバル。長い歴史が変わったわけではなく、これまで培ってきたつながりはいまも変わらない。それだけにこうした問題が起きたことは全く信じられない。いま両チームは決定的に信頼関係が損なわれている」と話しました。

関西学院大の小野宏ディレクターは、日大の今後の対応について、「どういう事情があったにせよ、生命にかかわる危険で悪質なプレーで許されるものではない。なぜ突然、ああいうプレーをしたのか真相究明がなされるべきだ。その不可解さがきちんと納得できないと、この問題は解決しない」と話しました。
また、問題となったプレーを行った日大の選手に対しては「本人が真実を自分の口から話すのが、彼の人生のためにも必要だと思う」話しました。

関西学院大の鳥内秀晃監督は日大が回答書の中で、監督が厳しさを求めたことが反則行為につながったとしたことについて、「あのプレー自体厳しさという問題なのか。監督がみんなの前で厳しさを求めたのであれば、日大の選手全員がやっているはず。なぜ彼だけがあのようなプレーをしたのか真相究明してほしい」と話しました。

関西学院大の小野宏ディレクターは、けがをした選手の家族の様子について、「反則行為そのものに対しても、相手の監督の指示があったのではないかという疑念についても、謝罪を申し込まれていないということについても、憤りを感じている」と説明しました。
そのうえで、「けがをした選手ができるだけ早く回復してまたプレーができるように、フットボールと関係ないようなことで注目をあびるのではなく、プレーに専念できるように願っている」と話しました。