大阪市の図書館での自習解禁のニュースを読んで、10年ちょい前の天王寺図書館でのことを思い出した。
当日私は妊娠中で、医師から毎日1時間程度散歩をするように言われていたので、家から片道30分位のところにある天王寺図書館に毎日出かけていた。妊娠初期のつわりのひどさから退職していた私は出産後の再就職に向けて資格取得を目指していたので、毎日図書館で勉強をした。勉強といっても自習は禁止だったので、書架から資格試験の問題集をとってきて、テーブル席でひたすら読み、時おりこっそりメモ帳にメモしていた。
休館日以外はほぼ毎日通ったので、同じテーブル席の居座るメンバーの顔ぶれは大体覚えた。
平日は圧倒的に老人男性。彼らはほぼ全員が新聞を持ってきてわりとじっくり読む。
そのおじいさんたちとの早朝の席取りが結構し烈な戦いだった。
土日は学生。彼らは自習禁止の立て札などお構い無しに、堂々と教科書を広げていた。で、結構な頻度でケータイ(スマホはまだなかった)をいじっていた。
面白いのは雨の日の平日。一気に日雇い風の服装の高齢男性が増える。最初は?だったが、恐らく雨で急に現場仕事がキャンセルになったとかで暇つぶしに来てるのではないかと思う。彼らはあまり本を読まず、テーブル席でひたすら寝ているか、時おり映像ライブラリーコーナーでビデオを見たりして1日過ごしていた。梅雨の時期、ときどきタオルとかもトイレで洗って座席の背に干してたりもした。中にはちょっと匂う人もいたりして困ったこともあった。
その後私は出産直前に行われた資格試験に無事合格し、なんとか子供が保育所にはいれる市町村に引っ越しして再就職をしたので、あれ以来天王寺図書館には通っていないが、今日のニュースを見て懐かしく思い出したので書いてみた。