憂はどうして軽音部に入らなかったのだろうか
今日の記事は、2期17話「部室がない!」までのネタバレを含みます。
アニメ2期を観ていると、もうすっかり「3人セット」なカンジの梓・憂・純ちゃんの2年生トリオなんですが……アニメ1期の頃にはこの3人が一緒に喋っているシーンはなかったんですよね。憂と純ちゃん、梓と憂、梓と純ちゃんというシーンはありましたが。
原作コミックスでも、梓の初登場シーン(あれってコミックス描きおろし?)を除けば、プールの回まで梓と純ちゃんが喋るシーンはありません。アニメで言えば2期13話のところね。この3人をセットで描くというのは、アニメ2期の特色でもあるんです。
梓は「ジャズ研の見学に行ったけど、軽音部に入った」キャラ。
純ちゃんは「軽音部の見学に行ったけど、ジャズ研に入った」キャラ。
梓にとっての純ちゃんも、純ちゃんにとっての梓も、「もし違う選択肢を選んでいたら自分の人生はどうなっていたんだろう?」というifの自分なんですよね。だから、この二人は徹底して対比されて描かれているのです。
―――という話は、今日はあんまり関係がなくて。
では、憂はどうなの?というのが今日の話。
憂は、対比される梓と純ちゃんのちょうど中立の位置で“どっちかに寄らないように”する役割だと思いますし、16話「先輩!」での立ち回りはまさにそんなカンジだったんですけど。憂は別に中立のキャラでもないですよね。
純ちゃんを軽音部の見学に連れて行ったのは憂ですし、梓を軽音部のライブに連れて行ったのも憂です。言うまでもなく、ものすごく軽音部寄りのキャラですよね。唯はもちろん、澪・律・ムギとも(憂が)中学の時からの顔馴染みだったワケですし。
では、どうして憂は軽音部に入らなかったのでしょう?
自分は1期の頃はアニメ放送終了→原作コミックスの順で観たので、1期8話を観た時点では「あれ?憂は軽音部に入らないんだ?」と驚いたんですよ。
唯以外のメンバーとも仲が良かったワケですし、
音楽がキライなワケでもなさそうですし(唯にギー太を弾かせてもらっているというくらいだし)、
楽器素人と言ってもそれは唯もそうだったワケですし、
なによりお姉ちゃんが大好きで大好きで「お姉ちゃんが心配だから同じ進路に行きたい」とまで思っていたくらいお姉ちゃんのことを大好きな憂が、軽音部に入る気が最初からサラサラなかったということが不思議で仕方ありませんでした。
ただ、この話。
真剣に理由を考えると、「原作がそうだから」という結論になってしまうのです(笑)。
何度も書いているように、唯憂姉妹の関係は原作コミックスとアニメではちょっと違う関係性で。アニメは終始一緒にいてイチャイチャしていますが、原作だともうちょっと距離を置いた位置からガチ片思いっぽく描かれているので……原作の流れだと、「憂が軽音部に入らない」というのはそれほど違和感がないのです。
自分はアニメ終了後に原作コミックスを読んだので、その時点である程度の納得はいきました
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まぁ、あのエピソード自体が結構な違和感があるんですけどね。
部活見学に行ったらメイド服で出迎えられて、「やる気のない部活だ!」って憂と純ちゃんは反応していましたけど、自分だったら「気合入りまくりの部活だ!」と感動すると思うのは自分がメイドスキーだからかも知れぬ。
閑話休題。
という「原作がそうだから」という結論で締めくくっちゃうと身も蓋もないので、ここは「憂の成長物語」を語って、その上で「だから軽音部に入らないことに意味があったんだ」と踏み込んで書いていきたいと思います。
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● 「唯の自立」と「憂の自立」
唯は1期の頃から「1人だと何にも出来ない」キャラとして描かれていました。
圧巻だったのが、2期6話「梅雨!」の回―――
・朝、憂に起こしてもらう
・傘を差す際に、憂にカバンを持ってもらう
・びしょ濡れになってしまい、憂にハンカチで拭いてもらう
・学校に着いてから、ムギちゃんにタオルで髪を拭いてもらう
・みんなに着替えを手伝ってもらう
・ムギちゃんの持ってきたお湯で脚をあっためる
・ホームルームの時間だからと和に呼びに来てもらう
・和にジャージを借りてきてもらう(しかも文句を言う)
・ムギちゃんにスカートをアイロンがけしてもらう
・律っちゃんにボタン付けしてもらう
・梓にギー太のチューニングをしてもらう
・学校に置いてきたギー太が心配で眠れないので、憂に慰めてもらう
オマエは山王戦の三井寿かってほどに周りに支えてもらって何とか生きていた唯。
この回は意図して「成長前の姿」を見せておくつもりだったんじゃないかなと思います。
というのも、これが6話で、唯の成長が描かれたのが8~10話で―――
この6話以降、唯が憂に起こしてもらうシーンって描かれていないんですよ。描かれていないだけで普段から行われているっぽくはあるんですが(笑)、14話「夏期講習!」に至っては憂が起こしに行ったら既に起きていたというシーンがあります。これは明確に「成長前」の4話や6話のシーンと対比させてあるんだろうと思いますし、唯が成長することで憂が「唯にしてあげられること」も減っていると見せるためだったんだと思います。
そして、2期17話「部室がない!」の話ですよ。
この回……1期の頃からずっと唯憂姉妹を追いかけてきた自分としては、複雑な思いの回でした。
この回を受けて「今週も唯憂はラブラブだったな!」と萌え萌えキューンな感想を持った人もいたでしょう。作品の受け止め方は人それぞれですからそれを否定はしませんけど、僕は正反対の印象を受けました。
「U&I」の歌詞を読んだ憂を映すカメラアングルは、アップショットの笑顔で「ありがとう!お姉ちゃん!」とかではなく、ロングショットでどこか寂しそうに描かれていたんですよ。
憂は多分、気付いていたんです。
ホントはもっともっと以前から。
6話の頃は他人に頼って何とか生きていた唯ですが、8~10話を通して「大人になる」ことを受け入れた彼女は「一人で頑張る」ようになったのです。(9話や10話には、憂がそれに気付いているという描写がちゃんとありました)
憂が寝込んでしまった夜、みんなが帰ってしまった後、唯は一人で不恰好にもおかゆを作ったし、誰にも頼らずに「U&I」の歌詞を書きました。
「いなくなって大切なものに気付けたよ」という唯らしいポジティブな歌詞だし、それは憂のことを大事に思ったからの歌詞なんだけど……憂からすると、決定的に「唯はもう一人で頑張れる」ことを教えられた朝だったと思うのです。
唯にとって「軽音部」という場所は、入ったことで彼女を成長させてくれた場所だったのだけど……
憂にとっての「軽音部」は、入らないことで「唯からの自立」をさせてくれた場所だったのだろうって思うのです。未来永劫ずっと姉妹でイチャイチャしていて欲しかったという気持ちももちろん僕にはありますけど、『けいおん』は「このキラキラした時間は永遠には続かない」と描いてきたのだから、これも当然の帰結だと思いますし。
その置き土産として「U&I」という曲を作ってくれたというのも、
1期の頃からイチャイチャ姉妹でムーブメントを作ってきたアニメスタッフからの最後の配慮だったのかなぁと思います。
なんてここまで書いておいて、最終回で「憂は唯と同じ大学に進みました」「めでたしめでたし」みたいなラストだったらどうしましょう。えっ、全然自立してなかったんかいみたいな。
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