よくない発注リスト、足りない情報について(効果音 前編)


前回、楽曲の発注について書きましたが、効果音の発注はまた必要な情報が変わります。NG例を見つつ行ってみましょう。

効果音の発注について

よくない例

・足音
・攻撃A
・汎用決定音
・回復魔法

何がダメかというと、これらの発注は「和食つくって!」くらいのざっくりしたオーダーと同じなんです。もしあなたが注文を受ける立場だとしたら、何を作ったら良いのか困ると思いませんか?

一見よさそうだけど・・・?

・爆発音 (ドーン)(チュドーン)
・マシンガン (バババババ)
・ドア (ガチャッ)

「和食、肉料理で!」くらいのオーダーになりましたが、素材の情報がありません。擬音のおかげで調理法はなんとなく見えましたが、何の肉を使うのか? まだわからない状態です。

必要な情報はどんなもの?

爆発音の場合

・何が爆発しているの?(爆弾、ガスなど) 規模は?
・場所は? 開けているのか、室内なのか 距離は?
・大きな爆発なら、爆発後に何か(ガラス、金属、コンクリ、木片など)降ってくるものは無いか


足音の場合

・単発の音なのか、「ザッザッザ…」と一連の流れをまとめた音なのか
・単発だとして、バリエーションが幾つか必要なのか

以下、リアル系なら
・靴の素材は?
・床の素材は?
・キャラクターの体格(男女)は?
・歩くだけ? 走るとか着地とかは?

攻撃音の場合

・攻撃手段 / 殴るの? 斬るの? 撃つの?
・武器を振る風切り音なの? / ヒット音なの?
・ガードされたりする? 対象の肉質は?
・属性攻撃とかあったりする?


といった感じで、具体性を増していけばイメージしたものが伝わるはずです。
次回はリアル系、電子音系、ファンタジー(魔法)系の音に対して、押さえておくポイントをまとめます。


記事タイトル:より伝わるサウンド発注リストの書き方(ゲームの楽曲編)【サウンド発注その1】

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kawaguchi

Sound / Haptic / UX Designer @ CRI Middleware. / 音響周り全般と触覚、UXを担当。VRの立体音響も。 ゲーム制作現場の要望をミドルウェア開発チームに届けて、より素敵なコンテンツが生まれやすい未来を作るのが仕事です。

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