今回から不定期で、図書館の委託業務や指定管理者業務を受託する企業の求人と待遇を中心に、簡単にだが、評価・検証していきたいと思う。管理人が得ている情報、ホームページ、求人サイトなどの情報を整理して、まとめる形式で記事にしていきたい。まず、最初の企業は、図書館流通センター(TRC)である。図書館に関わる人間なら、誰もが知る老舗企業である。
公共図書館業務の受託数においては、ぶっちぎりの首位を独走する勢いぶりで、他社を寄せ付けない。20年以上のノウハウと実績を蓄積した賜であるが、ライバル他社が弱小ポンコツで大した実力とノウハウがないこともプラスに影響している。館種別の受託数は 、公共図書館一筋のオンリー路線で偏りが極めて強い。大学図書館や専門図書館で働きたい人には、不向きな会社である。
公共図書館の場合、入札競争で勝たなければ仕事を獲得できないが、肝となるのが入札価格、書類審査、プレゼンの3つである。一部自治体で公表されている入札結果を見ると、書類とプレゼンの得点が高く、確実なノウハウを得ていると感じる。しかも、他社に点差をつけていることが多く、今後も首位独走だろう。また、価格競争だけで決まる、収益性が極めて低い安っぽちい入札には手を出さない事が多く、賢明な選択をしている。
受託館が多いせいもあるだろうが、年中、求人募集や登録制度を促す情報が出続けているため、常に人手不足が垣間見える一面もある。正社員登用制度もあるが、新卒で総合職入社した社員と待遇や昇進が同レベルに扱われるかは疑わしい。いや、無理だろう。
公共図書館は、利用者から料金を徴収できないため、入館料収入などの利益を得ることができない。そのため、落札価格の範囲でやりくりしなくてはならず、会社が利益を出す(上げる)には、人件費を削るしかない。ビジネスとしては軟弱で、本業の穴埋め程度の位置づけである。
最近は、茨城県守谷市立図書館の指定管理契約も破棄される見通しのようで、発端は責任者やスタッフの大量退職、レファレンスの技術力に問題があるなどみたいだ。収益性、研修・教育体制、人材確保などの点で、まだまだ穴があるのではないだろうか。
[公共図書館]
関東圏、関西圏は全都府県を制圧し、求人には事欠かない。地方にも勢力を拡大し、全国制覇の日が近いかもしれない。受託数と求人が多い事は雇用拡大につながり、それなりの社会的貢献度はある。求人は、初心者向きのものが圧倒的に多く、貸出返却、書架整理 、利用者案内など、付加価値の低い単純作業が中心である。そのため、司書資格がなくても応募できる求人も多くある。業界経験が長い人に適した経験を要する求人が少ない。たまに責任者の求人があるが、待遇が悪いので辞めた方がいい。
関東圏、関西圏は全都府県を制圧し、求人には事欠かない。地方にも勢力を拡大し、全国制覇の日が近いかもしれない。受託数と求人が多い事は雇用拡大につながり、それなりの社会的貢献度はある。求人は、初心者向きのものが圧倒的に多く、貸出返却、書架整理 、利用者案内など、付加価値の低い単純作業が中心である。そのため、司書資格がなくても応募できる求人も多くある。業界経験が長い人に適した経験を要する求人が少ない。たまに責任者の求人があるが、待遇が悪いので辞めた方がいい。
[大学図書館]
大学図書館の受託数に関しては、見事なまでの脆弱ぶりである。安定的な契約は、本社の目と鼻の先にある拓殖大学しかない感じ。 はっきり言って、この分野はやる気がないと見てよい。
大学図書館の受託数に関しては、見事なまでの脆弱ぶりである。安定的な契約は、本社の目と鼻の先にある拓殖大学しかない感じ。 はっきり言って、この分野はやる気がないと見てよい。
[学校図書館]
受託数は、首都圏の公立小学校、中学校を中心にそこそこ開拓している方である。
<契約、待遇の傾向>
・2~3ヶ月の試用期間後、1年間を基本とした契約をする。試用期間は時給額を低く抑えられてしまう。責任者ですら時給払い。
・給料の相場は首都圏の場合、責任者が22万円~、副責任者が19万円~、一般スタッフは時給制で1000円前後。
・司書資格手当が月給制だと5000円、時給だと30円程度。
・交通費が月額上限を55000万円として実費支給され手厚い。
・給与支払いが月末締め、翌月25日払いと遅すぎる。こんな事務処理が遅い会社は、あまりないと思う。
・求職登録制度を設けている。
・階級別の研修制度が確立されている。
・2~3ヶ月の試用期間後、1年間を基本とした契約をする。試用期間は時給額を低く抑えられてしまう。責任者ですら時給払い。
・給料の相場は首都圏の場合、責任者が22万円~、副責任者が19万円~、一般スタッフは時給制で1000円前後。
・司書資格手当が月給制だと5000円、時給だと30円程度。
・交通費が月額上限を55000万円として実費支給され手厚い。
・給与支払いが月末締め、翌月25日払いと遅すぎる。こんな事務処理が遅い会社は、あまりないと思う。
・求職登録制度を設けている。
・階級別の研修制度が確立されている。
【主要受託館】※受託館が多いので、主に都内の指定管理館などを書きます。
千代田区立日比谷図書文化館
千代田区立日比谷図書文化館
板橋区立赤塚図書館、高島平図書館、成増図書館、板橋区立成増アートギャラリー
文京区立小石川図書館、本駒込図書館、目白台図書館、湯島図書館、大塚公園みどりの図書室
港区立三田図書館、麻布図書館、赤坂図書館、高輪図書館、港南図書館、高輪図書館分室
品川区立二葉図書館、荏原図書館、南大井図書館、源氏前図書館、ゆたか図書館、大井図書館、五反田図書館、大崎図書館、八潮図書館
大田区立馬込図書館、洗足池図書館、多摩川図書館、蒲田駅前図書館
新宿区立鶴巻図書館、戸山図書館、角筈図書館
杉並区立中央図書館、南荻窪図書館、下井草図書館、宮前図書館、高井戸図書館
練馬区立大泉図書館、関町図書館、貫井図書館、南田中図書館
世田谷区立経堂図書館
豊島区立駒込図書館
江戸川区立中央図書館、葛西図書館、西葛西図書館、東葛西図書館、清新町コミュニティ図書館、鹿骨コミュニティ図書館
東京都美術館美術情報室、NHK放送文化研究所、拓殖大学附属図書館
この記事へのコメント