受動喫煙条例で都知事が意見交換

東京都が受動喫煙対策を強化する都独自の条例の制定に向け都議会に条例案を提出するのを前に、15日小池知事が、飲食業や子育て支援の団体と面会し、賛否さまざまな意見を聞き取りました。

東京都は、再来年の東京オリンピック・パラリンピックの開催都市として受動喫煙対策を強化するため、従業員を雇う飲食店では店の規模に関わらず原則禁煙にするなどとした都独自の罰則付きの条例案の骨子をまとめました。
東京都は、来月開かれる都議会に条例案を提出する方針で、これを前に15日都庁で、小池知事が飲食業の組合や、子育てを支援するNPO法人と面会しました。
このうち、都内のすし店やそば店、喫茶店など7つの組合の関係者は「受動喫煙防止に反対しないが、全面禁煙によって廃業に追い込まれる店が出るおそれがある」と述べ、配慮を求めました。
一方、子育て支援のNPO法人は「たばこの煙は子どもにとって等しく害があるため、安心して育てるためにも屋内禁煙をぜひ進めてほしい」と述べ、早期の条例の制定を求めました。
これに対し小池知事は、「たばこを吸う人吸わない人が互いに快適に過ごせるまちを実現するために、皆さまの声を受け止めたい」と述べ、それぞれの要望を踏まえて、条例案の内容をまとめる考えを示しました。
このあと、小池知事は、東京23区の区長でつくる特別区長会の総会に出席し、条例案の骨子の内容を説明して理解を求めたのに対し、各区長からは条例の制定に向けて丁寧な説明を求める意見などが出されたということです。