行政書士試験の対策(独学)をまとめました!
行政書士は、法律の知識を身につけたい!独立を考えたい!という方にオススメの資格です。
法律系の国家資格なので、勉強を通して、身近で実用的な法律知識を取得できますし、他の法律系の国家資格と内容が重複しているため、勉強したことが今後のステップアップにも活用しやすいです!
私が受けよう!と決めた時期は、仕事量が多く、月の残業時間が65時間ありました。(勉強期間中も残業のペースは変わらなかったです。)
そのため、平日の仕事後(でかなりへとへと)の1時間と休日を使って超効率的に勉強して取るしかありませんでした。
その結果、合格することが出来ました!
そこで、
勉強する時間が全然取れない!勉強の仕方が分からない!
といった理由で、試験をあきらめていた社会人でも頑張れるように、自分が立てたスケジュール・勉強法をお伝え出来ればと思います!
まずは、理想的な合格点をイメージして、どの科目にどのくらい力を入れればいいのか?を想像しましょう!
理想的な合格点(180点)の取り方!
◎合格基準の確認
その1:法令科目で122点以上
その2:一般知識科目で24点以上
その3:合計で180点以上
これを踏まえた理想はこんな感じ!
◇5肢択一式(法令)
科目 | 正答数 | 問題数 | 得点 | 配点 | 正答率 |
基礎法学 | 1 | 2 | 4 | 8 | 50.00% |
憲法 | 3 | 5 | 12 | 20 | 60.00% |
行政法 | 14 | 19 | 56 | 76 | 73.68% |
民法 | 6 | 9 | 24 | 36 | 66.67% |
商法 | 1 | 5 | 4 | 20 | 20.00% |
⇒全体 | 25 | 40 | 100 | 160 | 62.50% |
◇多肢選択式
科目 | 正答数 | 問題数 | 得点 | 配点 | 正答率 |
憲法 | 3 | 4 | 6 | 8 | 75.00% |
行政法 | 6 | 8 | 10 | 16 | 75.50% |
⇒全体 | 9 | 12 | 18 | 24 | 75.00% |
◇記述式
科目 | 正答 | 配点 | 正答率 |
行政法 | 10 | 20 | 50.00% |
民法 | 20 | 40 | 50.00% |
⇒全体 | 30 | 60 | 50.00% |
◇一般知識
科目 | 正答数 | 問題数 | 得点 | 配点 | 正答率 |
政治・経済・社会 | 4 | 7 | 20 | 28 | 57.14% |
情報通信・個人情報保護 | 2 | 4 | 8 | 16 | 50.00% |
文章理解 | 2 | 3 | 8 | 12 | 66.67% |
⇒全体 | 8 | 14 | 32 | 56 | 57.14% |
✔️ 時事系の問題は朝夕のニュースを見てれば解けるレベル
✔️ 情報通信は最新の技術を押さえれば得点可能
✔️ 文章理解は、時間を使って確実に2個は取る!
◇合計
それぞれの項目の得点(表の黄色部分)を足し算
項目 | 点数 |
5肢択一式(法令) | 100 |
多肢選択式 | 18 |
記述式 | 30 |
一般知識 | 32 |
⇒合計 | 180 |
その1:法令科目で122点以上 ⇒ 148点!
その2:一般知識科目で24点以上 ⇒ 32点!
その3:合計で180点以上 ⇒ 180点!
これを目指して勉強していきます。ここから160日での合格スケジュールをご紹介します!
合格までのスケジュール(160日)
まずは何となくでいいので、概要を掴みましょう。
全科目に手をつけると、理解してもどんどん忘れていくので、憲法・行政法・民法から始めます。
この3つは多肢選択式・記述式にも出てくるので、いつ始めても早すぎることはありません。
具体的なやり方!
テキストをだらだら読んでも全く頭に入りません!
一問一答形式で幅広く吸収していきましょう。過去問ベースの問題集を解くように勧める人が多いですが、このタイミングでは問題の言ってる意味が分からずに挫折しがちです。
ここで大事なのは、「こんな知識が必要なんだ〜」とポイントを理解した上で、テキストを読むことです。
使用する教材は2つ!
1つ目! 出るとこ千問ノック
✔️ ○×形式なのでサクサク進められる!
✔️ 解説が簡潔。でもしっかりしてる!
✔️ 範囲が広いので、テスト範囲はだいぶ網羅出来る。
2つ目! 伊藤塾・総合テキスト
✔️ 行政書士用の条文集がついてくる!六法の準備不要!
✔️ 書いてある内容を理解すれば、テスト準備は完璧!(判例は除く)
✔️ 書き方がシンプル(図や文字など)で読みやすい。
◎進め方
1. 出るとこ千問ノックを解く
1節1セットで考えましょう。あまり時間をかけずにサクッと解きます。1問につき1分もいらないです。解いたら解説を読んで次に行きましょう。
2. 総合テキスト読む
1.で解いた箇所を探して読みましょう。千問ノックの出題箇所がポイントになります。単語等で意味が分からなければ、調べながら読み進めること。(休日でも可)
これを繰り返します。
科目は憲法→民法→行政法の順に進めましょう。
調べる系は、妥協せずにやると苦しいですが、妥協してやると次が苦しくなります(笑)
◎スケジュール
平日:1日1節
休日:1日8節
⇒ 約80節なので、4週間で完了!(バッファ込で30日)
目標!
・テキストの太字の内容は「きいたことあるなー」のレベル
・ゆっくり読めば、問題の内容が理解出来る!
31日目〜65日目 出題形式に慣れる!
ここでやるべきことは3種類あります。
(1)毎日やること
(2)平日にやること
(3)休日にやること
少し複雑ですが、1つずつ説明します。
(1)毎日やること…問題集を解く!
前提の知識が身に付いたところで、実際の問題に慣れていきましょう。
過去問をベースにした問題を解くことで、選択肢の選び方・捨て方のスキルをつけましょう。
ここで使用する教材はこちら!
伊藤塾・総合問題集
✔️ 選択肢ごとの解説がしっかりして、なぜ選ぶか?なぜ捨てるか? が分かりやすい
✔️ 選択肢ごとの難易度が記載されている!
✔️ オリジナル問題がイヤらしい(ひっかけもあり)
◎進め方
1. 問題集を1問解く
2. 解説を読む
3. 理解して解けていなければ印をつける
4. 3の部分をテキストで読む
を繰り返します。
テキストの時と同様、憲法・民法・行政法の順序で解きましょう。
記述式は解かなくていいです。知識が定着してからがっつりやりましょう。
◎スケジュール
平日:1日2問
休日:1日16問
⇒ 約180問なので、4週間ちょっとで完了!(バッファ込で35日)
※スケジュールは問題集が最優先なので、他が終わってなくても次に行ってください。
(2)平日にやること…テキストを読む!
問題集が優先ですが、時間が余ればテキストを読んでください。対象は、基礎法学・行政法・民法です。
基礎法学は初見になるので、気合を入れて読みましょう。
✔️ 判例・条文との関係
✔️ 似たものとの違いや共通点(行政〜法のそれぞれの違いなど)
✔️ 要件・効果が頭に入っているか?
✔️ 行政法・民法で、チャプターの重要度がCのものは対象外
(3)休日にやること…商法・条文対策・判例対策!
①商法…テキストを読む
確実に理解するために、頻出するチャプターのみを勉強します。
理想では5問中1問取れれば良い形にしていますが、勉強するとしないでは確率が全然違います。
これ以降、商法の優先順位はガクンと落ちるので、完璧に理解するつもりで読みます。
テキストの書込みやノートまとめなど、自分のやり方でやってください。
オススメは印刷して書込みです。
②条文対策
行政法と民法の一部は条文の知識が必須です。
記述式では、条文をそのまま書く問題が出る可能性があります。
総合テキストに付いてくる条文集で充分です。
読む場所を絞って、声に出すと効率的です。
条文は平日にやってもいいのですが、会社帰りにやると間違いなく寝るのでオススメしません。声出してるはずなのに寝ました(笑)
③判例対策
判例の問題はよく出ます。
テキスト記載の判例、憲法・行政法(損失補償)は確実に頭に入れましょう。
一番判例が大事なのは民法ですが、テキストに載っていません。
そんなときはこれ!
重要な判例がまとまっているので、対策には十分です。
あと、総合テキストよりも噛み砕いた説明になっているので、補足としても使えます。
66日目〜95日目 過去問を解く(3回分)
ここでいよいよ過去問です。
解き方と解いた後の過ごし方をまとめます。
使用する教材はこちら!
✔️ 受験者の正答率が書いてあり、「これは解けないとダメ」「これは間違えても仕方がない」などが把握しやすい
✔️ 現行の法律に合わないものは、問題を変えてくれてる
✔️ 問題ごとに出題ポイントが書いてあり、何を知るべきなのかが分かりやすい
特に最後が重要です。
何故過去問を解くかって言うと、合格するために何を理解しているべきなのか?を知るためです。
それがまとまっているのは、ぱっと見いらない情報ですが、勉強のヒントになることがあります。
(1)過去問を解く (休日)
3時間をぶっ続けで解くので、休日にやりましょう。採点もその日のうちに。
✔️ 解答用紙はとっておく(自分の得意不得意を分析するため)
✔️ 間違えた問題は印をつける
✔️ はじめは4割解ければ上出来
✔️ できるだけ本番と同じ条件で解こう!
(2)解説読む・解き直し
手順は以下の通り。
1.解説を読む(問題を当てたかどうかは関係なく)
出題された判例は全てチェックしましょう。過去に出題されたものと同じ判例がもう一度出てくることは結構あります。
2. テキスト、条文の該当箇所を読む(間違えた問題・当てずっぽうで正解した問題)
テキストと条文は内容を口で言えるレベルにします。記述の対策にもなります!
⇒ 過去問1回につき10日間で、3回分繰り返していきましょう。
(3)過去問以外ですること(平日)
過去問をする時間のない平日は、問題集の間違えた問題を解き直します。
注意してほしいことは、
毎日必ず、民法か行政法に触れることです。
行政書士試験の最重要科目は、行政法と民法です。うっかり忘れることのないようにしましょう。
解き直しで憲法をやった日は気をつけてください。
96日目〜125日目 弱点つぶし
前提:自分の得意・不得意を把握しよう!
これが一番大事。
ここまでで解いた過去問3回分の解答用紙を確認しましょう。
✔️ 科目内のジャンルの正答率に偏りはないか?(債権は得意だけど、物権がダメとか)
✔️ 記述が苦手過ぎではないか?
✔️ 間違えの傾向は何かないか?(条文・判例)
自分の苦手によって、勉強の内容は変わります。
よくある苦手対する有効な勉強をまとめます。
(1)法令科目対策① ⇒ 問題集!
※憲法・民法・行政法限定です。
苦手な科目(5肢選択で5割以下)は、知識が足りていません。
おそらく、問題集も×だらけの状態でしょう。
ここで問題集からやり直してください。全然間に合います。
もちろん、間違えた問題はテキストで確認することを欠かさないでください。
(2)法令科目対策② →テキスト読み直し
「うそ…全く理解してないじゃん…」という時に有効です。
テストの出現率が大きいものは、暗記しましょう。
テキストの該当箇所の印刷して、色塗って毎日読むのが一番効率的です。
(3)一般知識
一般知識はいったん放置してましたが、苦手科目だと感じたら手を付けましょう。
範囲が読みづらいのが厄介ですが、テキストを読んで、問題集に手を付けましょう。
○個人情報保護法関連…比較的対策しやすいので、優先的にやりましょう!
○情報通信…時事レベルの単語を頭に入れてく。
○文章問題…勉強不要。苦手ならあまり時間を使わずに他で取ります。
(4)記述式
まずは問題集で、記述式の問題を解いてみましょう。
全く点数が取れない場合は、以下のどれかに該当するはずです。
・法律の要件・効果が整理出来ていない
・条文の知識が足りない
・知っている判例のストックが足りない
弱点に絞って、テキストと条文集を再確認しましょう。
いっそのこと記述専用の問題集に頼るのも有効です。
(どれも本番より難易度が高いです)
126日目〜145日目 過去問
前述の過去問の時とやることは一緒です。
前回よりも正答率が上がっているはずなので、テキストの再確認等の手間は減るはずです。
できるだけ効率的に進めて、後続の弱点つぶしに取りかかりましょう!
ただし、このタイミングで新しい苦手に気付く場合もあるので、分からなかった問題の解説はしっかり読むこと。
146日目〜160日目 最終確認
これも前述の弱点つぶしと同じです。
(1) 問題集
間違えていた問題を最後に解きましょう 。
全問正解が理想ですが、間違えることもあると思います。そういう問題は必ず覚えてください。
直前期は、
新しいことを覚える、よりも
出来なかったことを出来るようにする
方が大切です。
該当箇所を印刷したりして、繰り返し解いていきましょう。
(2) 過去問
問題集と同様です。
間違えた問題を解き直しましょう。出来ない問題はなくせるように。
(3) 条文
事前に覚えて一番点に直結しやすいのは条文です。
特にすることがなければ条文に手を付けましょう。
これで試験までの準備が完了です。
今後、科目ごとの勉強方法の詳細や試験のチェックポイントをまとめていきたいと思います。