那覇市議の花城正樹氏(民進党沖縄県連代表)が、市議会の政務活動費に関する手引に反し、活動費の一部を政党活動に充てていたことが18日分かった。今年3月、政務活動費を支出して県外視察中、民進党の結党大会に出席していた。花城議員は取材に「認識が甘かった」とし、不適切分を返還する考えを示した。

花城正樹氏

 手引は、党大会参加など政党活動経費への支出を不適切としている。

 花城議員は3月、政務活動費から8万1700円を使い、宇都宮市の次世代型路面電車(LRT)導入に向けた取り組みを視察した。3日間の日程のうち、初日午後に都内であった結党大会に出席。同日夕に栃木県に着き、LRT関連の意見交換会に加わった。

 出張報告書は提出しておらず、航空チケットなどの領収書だけで、政務活動費の収支報告書上で具体的な行き先や視察内容が確認できない状態だった。

 花城議員は「厳密に案分して支出すべきだった。反省している」と話した。7日付で8万1700円を減額した訂正報告書を出し、近く市に返還するという。

政務活動費「手引」改定検討へ

 那覇市議会(翁長俊英議長)は、近く政務活動費の使い方の基準となる「手引」の改定に向けて検討に入る見通しだ。政務活動費を使った出張報告書の提出義務化も視野に入れる。

 市は議員1人当たり年間108万円の政務活動費を支給。現行では、政務活動費を使った出張の報告書のほか、活動費で議員が雇った職員の雇用契約書・勤務状況記録の提出を義務付けておらず「保存・保管すること」にとどめている。