2018年5月14日〜16日に、東京ミッドタウンで開催されているAd Week Asia。偉い人からチケットをもらったので行ってきました。
何を聞こうかな〜とパンフレットに目を通していたら「スマホ時代のコンテンツデザイン」なる講演を発見。LINE・桜川さんのお話がめちゃ良かったのでメモを残しておきます。
こんな風に「より届けるべき人に届ける、よく読んでもらうために何をするべきか?」を考え続けてるのいいな〜。みんな読んでね。
- 5月14日(月)11:45〜@東京ミッドタウン
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スピーカー:LINE 桜川和樹さん(Tw:@sakucchi)
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スマホ時代の前提
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「電車の扉が開く」ということすら競合だと思っている。
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自己紹介
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LINE MOOK、NAVERまとめなどやっている。
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R25の初期段階から担当しているので、13年くらいモバイルデバイスの編集をしてきた。
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サービス紹介
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LINE NEWS 6,000万MAU
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NAVERまとめ 20億PV、6,700万MAU
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LINE MOOK スマホに特化した縦読みの世界。HTMLに縛られないデザインで読了率が80%超。
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人を選ぶような専門領域というか、雑誌がやってきた世界って、一部の人にしか読まなかったりする。ニッチな(?)、というかそこまでいかないまでも人を選ぶコンテンツって、今も生きていく術が限られている。
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セグメントを通じて、好きな人、好きになってくれそうな人たちに届けられたらと思っていた。
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LINEからトーク上で届けることに可能性があるのでは、と始めたサービス。
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本題の前に
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コンテンツはそれが乗る、乗り物の特性に影響を受ける。
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ひな壇って、なんで生まれたのか?これって、昔もあったよね。
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でも、最大で8人くらいしかいなかった。アメトーークでは横に長いひな壇になって、16:9の画面に最適化した(はず)。
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雑誌は「読み飛ばせる」特性がある。スマホはフォーカスしがちなので、読み飛ばしが難しい。
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本日のお題
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スマホの特性を理解する。
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ソフト的な特性
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ハード的な特性
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スマホの特性 - ソフト版
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誰かとやりとりするデバイスであることが前提。
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情報→コミュニケーション。
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コミュニケーションとは、アクションxリアクションである。
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「儲かってまっか!」「ぼちぼちでんな!」的な
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つまり、リアクションをデザインすることが大事。
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池上さんも、相手に疑問を持たせて「なんでですかー!?」って言わせる。そこに「いい質問ですね」と答える。これ。
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- だめな例。
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- 「キッチンのネバネバ汚れが取れないですよね」→「そんなときにこれ!」
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LINEだと「お、おう」「ええ、まあ…」ってなる。
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- コミュニケーションが成立しない。キャッチボールできない。
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- 言葉の呪縛がある
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- 〜〜力抜群、〜〜決定版とか
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「不自然な言葉」を使いたがってしまう。日常じゃつかわない。
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日常的に使う言葉かどうか、は心理的にフィットするかどうかにかかってくる。
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時系列にも呪縛がある。
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時系列に物語を語っていく、という話法にも縛られている。これ、語りやすいんだけど、楽なんだけど……。
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こういう時系列にプレゼンされると「眠い、結論から言って」と言われたりする。
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桃太郎だったら「昔々」じゃなくて、「鬼ヶ島で鬼が死屍累々」みたいなシーンから入る。
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時系列で語るのではなく、一番美味しいところ=相手が会話を続けたくなるところから入る。
- 相手が喋りたくなるところから入る。
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キッチンクリーナーだとこう入る
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「やばいもの、見つけてしまいました」→「え、なんですか急に」→「キッチンクリーナー、どこの使ってます?」→「この動画見てくださいよ」
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さっきよりは見てくれそう。相手に対してどれだけホスピタリティを持てるか、という話。
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情報の受けてはあくまでも話し相手であることを忘れないように。
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スマホの特性 - ハード版
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- 画面が狭いので、何をどう見せるのかという展開に左右されやすい。
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スクロールを誘発するUX設計がキモ。
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LINE MOOK以前のプロダクトはHTMLだったので、自由度がきかなかった。
- そういうこともあり、画像1枚で配信できるようにした。スクロールの仕方について微細な影響が大きいということがわかってきた。
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実例をいくつか見てみよう(ここが一番おもしろい)
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1画面の情報量が多いと、読み進んでくれない。
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画像もりもり→微妙 ホッピーの基本(シンプル)→OK
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続きを感じさせる作り
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横スクロール的な完結した画像は微妙、文字が切れているのがベター。
- 山口コメント)右のほうが下にスクロールしないと読めないですよね、っていう。
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- 終わりを感じさせない
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- 区切りを意識させるために「線」を引いちゃうと、離脱しちゃう
- だらだら続く感じ、区切りを感じさせないのがベター
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この結果は衝撃だった
- 山口コメント)微妙になんですが、左の方に「ー」みたいな線が入ってて、それが区切りを意味しちゃって離脱するってさ。
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空白の大小で離脱率が大きく変わる。
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- 大きいとな…
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視線誘導の設計
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視線がわちゃわちゃ動くと読まれない
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左と右に視線がスムーズに動くのはベター
- 山口コメント)右のほうが視線誘導がスムーズという意味で離脱が少ない。
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画像とテキストのバランス
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- テキストが連続して続くと離脱される
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テキストと画像がバランスよく配置されると、良い
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テキストの分量
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- 単純に多いときつい
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1パラ120文字くらいで区切るといい。
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まとめ
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- スマホはコミュニケーションデバイスです。
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言いたいことを言うのではなく、相手の聞きたいことから逆算して、投げかける言葉を決めていきましょう。
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スクロールを誘発する設計が大事です。
桜川さんは戦場の最前線にいる人です。Twitterやってる人はとりあえずフォローしておくといいよ!