ものすごい勢いで人気が伸びているバーチャル配信者(バーチャルライバー)グループ「にじさんじ」の面々。活動するメンバーたちは、個性の塊だらけ。一部のファンからは「ヤバイやつしかいない」と言われるほどです。
「にじさんじ」メンバーは、一期生・二期生など展開しており、既に20人の大所帯。しかもこのあと「にじさんじSEEDs」がデビュー予定。把握しきるのが大変。
今回は一期生メインに、ここを押さえておけば追いつける!という「にじさんじ」の楽しみ方、そして人気の理由とは?といったことをご紹介します。
「これがバーチャルYouTuberなんだよなあ…」月ノ美兎
https://www.youtube.com/watch?v=03H1qSot9_s
https://www.youtube.com/watch?v=mKFlHxuh-98
Twitter
個性の強いメンツが集まっている「にじさんじ」の中でも、一際パンチ力があるのが彼女。
放送の度にパワーワードを連発し、ネットに話題を残す、サブカル女子高生委員長。
初回からサブカルトークでぶっ飛ばし、今や20万人登録の大御所に。なお「清楚でツンデレ」という設定だったようですが、あっという間にガバガバに(?)なっています。ニコニコ超会議、ニコニコ公式生放送やCluster.公式放送にも呼ばれています。
幼少期に雑草を好奇心で食べあさり、大阪で興味のある場所として飛田新地をあげ、熱心な『アイドルマスター』Pで、映画『ムカデ人間』や『テレクラキャノンボール』を視聴済みで、ネットのFlash文化に精通している…という、口を開けばサブカルがこぼれ落ちるネタの宝庫のような女の子です。
生放送の度にネタを仕込んで、視聴者を驚かせるエンターテイナー。咄嗟の受け答えのうまさのみならず、緻密に放送の構成を練り上げているライバーです。彼女を知るには、企画シリーズ「みとラジ」がオススメ。番組コーナー進行や背景作成など、とてもよく準備された放送になっています。
トーク内容がニコニコ動画ファン層と相性がよく、MAD類の制作が盛ん。彼女自身も好きなようで、度々巡回し、取り上げています。トーク内容はとがっていますが、ネタを知らない人に丁寧に解説するなど親切な進行をしているので、オススメしやすいライバーです。
バーチャルYouTuber月ノ美兎 “サブカルムカデ委員長”の魅力と信念とは? | Mogura VR
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「なーんでスルーすんのー!」樋口楓
https://www.youtube.com/watch?v=T-XT9NsqBAA
https://www.youtube.com/watch?v=i7h3mgGnPC4
先日10万人登録を突破したばかりの女子高生。テキパキとした関西弁と、はつらつとしたトークが人気の元気っ子。通称でろーん。ニコニコ超会議にも出演しました。
友達のような距離感のファンとのトークもさることながら、「にじさんじ」以外のバーチャルYouTuber(バーチャルユーチューバー・VTuber)と多数コラボをしています。他のVTuberから絵を習ったり音楽を習ったりと、活動内容もユニーク。誰とでも仲良くなれる陽キャっぷりは、コミュ力モンスターのバーチャルクラスメイト。
今どきの女子高生語を使っているのも特徴的です。本人の性格は至ってピュア。「でろメールお返事配信」の1:28:45からと2:41:25からのガチ照れと嫉妬は必見。恋愛話や下ネタにめっぽう弱いため、メンタルがヘニャヘニャになった様子をファンが「でろーん惨敗シリーズ」と命名。本人もたまに使っています。
月ノ美兎と特に仲がよく、2人のゲリラトークは時々アップされます。尊い。エルフのえるのトーク力を強くリスペクトしており、ユニット「かえる」で何度もコラボしています。
「腹筋を6つに割って戻ってきてくださいね」静凛
https://www.youtube.com/watch?v=0QeLf_HViCQ
https://www.youtube.com/watch?v=vwVce_fYsVA
Twitter
落ち着いたお姉さんが好きなら見て欲しいライバー。先日10万人登録を突破した女子高生で、月ノ美兎・樋口楓の先輩。通称しずりん。彼女もニコニコ超会議に出演しています。
JK3人組の中ではまとめ役ポジション。3人はとても仲がよく、頻繁にコラボなどもしており、進行をするのは大体彼女。
ガタイのいい人がタイプという筋肉大好きガールで、特に腹筋が好き。「腹筋( ゚∀゚)o彡°️腹筋( ゚∀゚)o彡°️」とツイートしたり、ニコニコ超会議の空き時間にマッチョ男子を見に行ったりするほどです。
動画はゲーム実況が多く、「バイオハザード」や「デッドライジング」など、過激な作品がメイン。オススメはOPENREC.tvの「Dead by Daylight」実況。
大人びたセクシーな声も魅力の一つ。中でも筋トレサポート動画は必聴です。また「にじさんじ」メンバー全員に声をかけて、即興アフレコを深夜に行うなど、企画を立てて取りまとめるのも得意なようです。
彼女の実況動画は本数がめちゃくちゃ多いので、一気に全部追うのではなく、気になるゲームを選んでシリーズごとに見ていくのをオススメします。
「える知ってるよー」エルフのえる
https://www.youtube.com/watch?v=-uUYnI-XP58
https://www.youtube.com/watch?v=bzIEpSzQjVw
テンション爆上げしたい時にぴったりの、高速トークが楽しい配信者です。年齢280歳の、エルフの森からやってきた美少女で、ネット文化やメイド喫茶など日本の文化が好き。オタクトークをがんがん繰り出します。
すごい速さで流れる視聴者コメントをどんどん拾い、思ったことがすぐ口から出るため、1分で2回3回と話のネタが変わるドライブ感のある放送になっています。そのためなのか、ものまねなど声の演技の幅が広いのも特徴。
元気いっぱいな割に、本人は人見知りだと言っており、他の人とうまく話せない様子。「にじさんじ」メンバーですらも、彼女と連絡が取れないことが多いようです。その一方で、一度仲良くなった相手とは親密な関係になれるようで、特に仲良しの樋口楓とはユニット「かえる」を組んで頻繁にコラボしています。
プリキュアとアンパンマンが大好きで、話し始めると止まらないほど詳しい。「かえる」コラボでのガチプリキュアトーク(1:26:40~)や、アンパンマンのモノマネの「どうしたんだいキモオタ」(53︰40~)など、える節が炸裂しています。なお、彼女の故郷の森は、樋口楓と月ノ美兎が頻繁に燃やしています。
「もいもいももいもいももいもい」モイラ
https://www.youtube.com/watch?v=-nZ6FkXUKG4
https://www.youtube.com/watch?v=Y-ayIw4CZjM
睡眠前に心が落ち着く動画を見たいなら、モイラ様の生放送を聞こう。
地球誕生の頃からいた女神という彼女。温かく抱擁するような声質とトークスピードが人気。女神らしく、マンガやゲームなどの知識量が尋常じゃなかったり、視聴者のコメントを逐一チェックしていたりします。あと豊満なボディの魅力は忘れてはいけない。
彼女のLiveは時間がどんどん伸びることで有名。1時間くらい雑談、といいつつ、どんどん長くなる。なので聞きながら寝るくらいの気持ちで見ましょう。現在はきっちり1時間で終了するMoimoiRadioが金曜日の22:00に行われています。
なお他の「にじさんじ」メンツが仲良くしていると(特にかえみと、ガク刀也)「あら~」とテンションがあがることも。いつだって女神は見ています。
「もいもいももいもいももいもい」は、おやすみの際のおまじない。一見読みづらいのですが、口にするとリズムがいいので、使ってみよう。異世界VTuberエルミナと女神同士親交が深く、コラボ動画も出しています。
「皆のこの時間、30分だけ壺に下さい」渋谷ハジメ
https://www.youtube.com/watch?v=j32WIu16ukw
https://www.youtube.com/watch?v=dBM-6cNMwi0
引きこもりがちな大学生、という設定のゲーム・特撮大好きお兄さん。「Getting Over It」通称「壺」にドハマリ。苦行に近いと言われるこのゲームを極めるに至り、解説動画も作っています。他のVTuberが壺で詰まった時に現れてアドバイスをしたり、ゴール付近から「下山」をするなど、ハマり方があまりにもディープ。
基本的には優しく気配りのできる、落ち着いたお兄さん。他のメンバーが配信で困ると、すぐに手伝いにいって教えてくれる、サポートセンター的な活躍もしています。ただし勇気ちひろの配信を手伝う際は、彼女の発言がツボなようで、窒息しそうなレベルで笑う様子が見られます。
元は標準語で話していた彼は、5月6日に関西弁を解禁。よりトークが柔らかく、テンポもよくなり、同じバーチャル関西の樋口楓とも意気投合しています。
彼の中に気の強い人格「渋谷オワリ」が隠れており、まれに出現することもあります。外部のVTuberとのコラボを真っ先に行うなど、面白いことへの行動力に溢れたライバーです。
「ぼくも寿司だよ」鈴谷アキ
https://www.youtube.com/watch?v=cCCVOozNCD8
https://www.youtube.com/watch?v=9J7FadODa7I
にじさんじ内でも屈指の、癒やし枠の男の娘。メンバーからは「性別・アキくん」と呼ばれる、愛されキャラクター。元の設定では「あざとい」「人を騙すのが大好き」とありますが、今やそういう空気は皆無、純粋さの権化のような配信になっています。
放送の最初は挨拶代わりに視聴者が「アキくん好き」と言うのが通例。アキくんから「ぼくもだよ」と帰ってくると、視聴者としてはかなり嬉しい。いつの間にかねじれて「アキくん寿司」となることもあります。ノリがいいので「ぼくも寿司だよ」と返してくれる。優しい。
リスナーにガチ恋勢が多いのも特徴。なお男性視聴者が98%(3月2日付け)だそうな。「にじさんじ」二期生のギルザレンIII世と剣持刀也も彼の大ファンで、熱心な追っかけ。添い寝動画を見たら、恋に落ちる気持がよーくわかるはず。
一期生の数少ない男子である渋谷ハジメとは「漢組」を組んでいます。
「((^ω^≡^ω<ギャアアアアアアア」勇気ちひろ
https://www.youtube.com/watch?v=AkLKEO7lhiY
https://www.youtube.com/watch?v=KROe4W5luVI
明るくて元気いっぱい、時々際どい発言をする音ゲー大好きな10歳の魔法少女。通称ちーちゃん。
ファンの間では一期生最強の幼女、と呼ばれることも。主にmirrativで活動していましたが、最近になってYouTubeでの活動を積極的に開始。
そこからが、ちーちゃん節全開。渋谷ハジメ(配信がうまく動かない時に助けてくれる)など他の「にじさんじ」メンバーが参加……巻き込まれることに。そこでの立ち回りの傍若無人っぷりが半端じゃない。年上の会話を、幼女トークでばっさばっさと切り返していく様子は痛快。
二期生の森中花咲とは大親友。しかし放送中に、ガチ喧嘩をはじめて、緊迫した空気になったことも。この回には、彼女のすごみと魅力が詰まっています。「かざちー」と「ちーかざ」のカップリング論は、2人には絶対ふってはいけない。
ファンからは「鬼畜ロリ」と呼ばれたことも把握済み。困った時に魔法を都合よく持ち出すクセがあるものの、実は習うのに毎回千円かかっていて大変だそうな。
注目されているのは「Live性」
「にじさんじ」のメンバーは、「バーチャルライバー」と呼称されています。やっていることは基本はVTuberと同じ。生放送主体で、SHOWROOMやmirrativやOPENREC.tvなどでも活動をしています。
「にじさんじ」が特に支持されているのは、Live性の部分。そもそものシステムが、二次元のキャラクターが完全にこっちを見ており、コメントを読みながら配信している、双方向性がメインの設計です。
集団化している「にじさんじ」は、キャラクターの横のつながりが最初からできているのも特徴的。活動自体は個々がやっているのですが、外から見たら「にじさんじ」という箱にみんなが入っている状態、みんながクラスメイトのように見えます。
動画外のTwitterでのやりとりも密接。放送の延長線上でメンバー同士がTwitter会話していることもあり、新たな設定や名言が日々うまれていきます。それらを生放送の方にフィードバックすることすらもあります。
「にじさんじ」と二次創作
二次創作は「キャラクターの関係性」が重要視されることが多め。その点「にじさんじ」メンツは仲良しラインがとても見えやすいので、イラストやマンガ化がとてもしやすい。本人たちも「かえみと」「ちーかざ」などカップリング名をネタにしています。
ファンの創作物をどんどん拾って、リツイートしたり、動画で使うという双方向性も生まれている。「描いた絵に対して本人から反応が来る」というのは、これ以上なくファンにとって嬉しい、VTuberならではの交流。ファンの描いたイラストがサムネイルになることも多数あります。月ノ美兎の放送では、ファンが制作したゲームを幾度もプレイしています。
https://www.youtube.com/watch?v=fc6qmK5-PBk
また、にじさんじ公式でも、ファンの二次創作活動を後押しする試み「にじさんじCREATORS」を行っています。
VTuber運営の「にじさんじ」、ユーザの二次創作などを公式支援 | Mogura VR
MoguraVR
VTuberのLive性は、視聴者を巻き込んで、一緒にリアルタイムで作っていくもの。ファンが作ったイメージソングを歌ったり、作成したゲームをプレイしたり、一緒にごはんを食べたり。「にじさんじ」はそこに注力し、ファンと一緒にキャラクターが育っていく姿勢を取っているため、毎回「見る」だけじゃなくて「参加」したくなる。
最低限のルールだけ設けて、あとはメンバーの自由に任せている(外とのコラボOK、画面上では迷惑にならなければ基本何をやってもいい、など)バランス感が、「ライバー」という、何が起きるかわからない生々しさを感じさせるようになりました。元のキャラクター設定も、その場に応じてどんどん拡張していきます。
(ちひろチャンネル(+ゆかいななかまたち)より)
現在「にじさんじ」スタイルの「ライバー」は増加中。今後みんな「YouTube」だけの活動にとどまらないでしょうから、この言い換えとスタイルの取り方はVTuber界隈でプラスに作用しそうです。
次回は、二期生の見所を紹介していきます。
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