150,000部発行
2013年4月5日
通巻第199号
年間郵送購読料3,000円
稲毛新聞
 
 発行責任者/佐藤 正成  発行/(有)稲毛新聞社 〒263-0043千葉市稲毛区小仲台2-5-2 TEL043-256-4414(代)FAX043-256-4494
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千葉市政の現状と将来
語る人・熊谷俊人市長VS聞き手・佐藤正成本紙主幹
市長就任1期4年を振り返って

順調に改革を進めてきたと語る熊谷市長(左)
 4年前に全国最年少の若さで千葉市長に当選した熊谷俊人氏は、今年の5月に任期満了となります。5月17日に行われる千葉市長選挙に2期目の出馬する意向を明らかにしていますが、小川智之議長の立候補断念で、今のところ強力な対抗馬がいない状況。そこで、本紙では熊谷俊人氏に「市長就任1期4年を振り返って」と題して千葉市政の現状と、これからの千葉市のあり方などについて率直に語っていただきました。

IR導入は幕張都心が最有力地
 主幹・市議から市長へ当選されてちょうど4年経過しました。この一期4年を振りかえって、率直に今の心境をお聞かせください。
 市長・当初想定していたよりも多くの仕事をさせて頂いたというのが正直な心境です。私は戦後初の民間出身の市長として千葉市政を預かり、しがらみなく様々な改革に着手しましたが、変えることに対して当然抵抗が予想されましたし、議会も少数与党でした。相当な覚悟をもって臨みましたが、幸い市民の皆さまの後押しがあり、そして議会や職員の理解もあり、順調に市政改革を進めることができました。本当に感謝しています。

 財政再建は継続する
 主幹・本当にご苦労様でした。とくに、「脱・財政危機」宣言で自らの報酬削減や、職員の給与引き下げ、さらには大型開発事業の縮小など徹底的な予算の削減を図られ、その目標を達成できたと伺いましたが、今後も緊縮財政を継続していきますか?

熊谷俊人市長
 市長・市民の皆さんの将来にツケを残さないよう、身の丈に合った財政運営を進めていますが、一方で必要な分野には積極的に投資をしています。私が「脱・財政危機宣言」を出した時、このままでは千葉市は政令市で初めて早期健全化団体に転落してしまう可能性がありましたが、今ではその可能性は回避でき、借金も戦後初めて減少し始めています。ただ、まだ道のりは途中であり、何十年と積み上がった借金は数年では返せません。今後も着実に財政再建を進めていく必要があります。
 主幹・高齢者から他の市町村に比べ「老人の福祉サービスは冷たい」という声があります。これからの高齢者の福祉政策や対策についてはどのようなお考えですが?
 市長・県内市の中では充実している面も多いと思います。私が市長に就任してからも、認知症対策を強化し、ちば認知症相談コールセンターや認知症疾患医療センター(県内で3ヶ所のみ)の開設、介護などの身近な相談窓口となる「あんしんケアセンター」を12ヶ所から24ヶ所に倍増、高齢者の肺炎予防ワクチン接種へ助成する制度の創設などを実施しています。従来の事業を見直し、その財源をこれからの時代に必要な高齢者事業に振り向けています。
 主幹・税収増対策として企業誘致や1000人の企業家育成構想があるようですが、その現状と今後の見通しをお聞きしたい。
 市長・私が市長になってからトップセールスを行うなど、今まで以上に千葉市は経済施策に力を入れており、企業誘致件数は既に過去最高の実績を挙げています。さらに誘致した企業が市民を正規社員として雇用した数に応じて補助金を増額するなど工夫もしています。また、既に市内に立地している企業がさらに投資する場合にも支援するなど、首都圏でもトップクラスの制度となっています。起業支援にも力を入れており、市内経済を引っ張る新たな企業がどんどん出てくるよう、市内経営者の方々とタッグを組んでいます。
 主幹・市議会では「カジノ議連」から「IR議連」に改称されたと聞きましたが、市長はIRについてどのように考えていますか?
 市長・私自身、シンガポールのIRをこの目で実際に見ていますし、海外のIR関係者とは何度も意見交換をするなど、IRに関して研究してきました。日本にIRができるとすれば幕張新都心は最有力候補の一つだと思います。しかし、まだ国の法制化の動きも見えていませんし、IRに対する国民の理解はまだまだです。教育面や治安面への影響を心配される国民・市民の方々に納得頂くプロセスをしっかり踏むことが何より大事であり、それらを含めて総合的な研究は進めていきます。

 大きく変わる千葉駅
 主幹・千葉駅周辺の中心市街地の活性化はどのようにお考えですか。
 市長・今年秋に西口再開発ビルがオープンするほか、3年後の夏には新しい千葉駅舎が開業します。今は不便なモノレールとの乗り継ぎが同じフロアで直結されるなど、駅周辺の利便性は格段に向上します。千葉駅周辺の活性化を中心市街地全体に広げるため、商工会議所・JR・千葉市による三者協議も進めています。さらに、中央公園周辺を核とした回遊性の向上など、憩いと賑わいにあふれた街並み形成を企画しており、この数年で千葉駅周辺は大きく様変わりするでしょう。

 千葉らしい港街を

佐藤正成本紙主幹
 主幹・千葉港や幕張新都心など海側の活性化の取り組みと将来展望をお聞きしたい。
 市長・千葉市には日本最長の人工海浜があるなど、恵まれた海辺の空間がありますが、今まで有効な活用が行われてきませんでした。現在、民間の提案も受けながら、稲毛海浜公園や幕張海浜公園にシーサイドレストランなどの整備や、砂浜が見える松林遊歩道の整備などを検討しています。また、千葉港では旅客船桟橋を整備中で、近いうちに千葉港から伊豆大島や羽田空港などに船で行くことができるようにしていきます。横浜や神戸とは一味違う、千葉らしさを活かした港町を実現します。
 主幹・子育てや教育などにも力を入れてきていますが、現状と今後の展開について伺いたい。
 市長・市長就任後、こども未来局を新設し、保育所整備など子育て環境の整備に力を入れてきました。その結果、昨年4月時点の待機児童数は過去10年で最少となるなど着実に成果が出ています。教育についても千葉市独自の学力状況調査の実施や、いじめ・不登校などに対応するため、適応指導教室の設置、スクールカウンセラーの配置などを行ってきました。今後は、スクールソーシャルワーカーの配置など、より相談体制を充実させていきます。

 NO1の都市に
 主幹・今後の千葉市をどのような都市にしたいかお聞きしたい。
 市長・千葉市の魅力はなんといっても、県都として商業・文化の中心でありながら、素晴らしい海岸線と奥地に豊かな田園風景を持つところです。「そこそこ都会、そこそこ田舎」、これは首都圏でも非常に魅力的な特徴です。この特徴に焦点を当て、便利さと安らぎを両立できる「住生活ナンバーワン都市」を目指していきます。
 主幹・是非、住生活ナンバーワンを目指していただきたいと思います。長時間ご協力ありがとうございました。
※ 紙面の都合で星霜録は休載いたします。

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千葉市の人事異動 4月1日発令

青葉正人環境局長

鈴木達也総合政策局長

大木正人議会事務局長

岩成一弘都市局長
 千葉市総務局人事課では4月1日付で人事異動を発表した。藤代謙二副市長は会計管理者を兼務、局部長級の人事は24名で以下の通り発令された。
【特別職】
○副市長・会計管理者事務取扱藤代謙二
【局長級】
○総合政策局長鈴木達也(都市局長)○環境局長青葉正人(環境局資源循環部長)○都市局長岩成一弘(若葉区長)○都市局次長河野功(都市局次長・都市局都市部長事務取扱)○議会事務局へ出向・議会事務局長大木正人(総務局総務部長)
【部長級】
○総務局危機管理監大麻精一(総務局危機管理監・総務局危機管理課長事務取扱)○総務局市長公室長鎌田栄(総務局市長公室長・総務局市長公室秘書課長事務取扱)○総務局総務部長小早川雄司(保健福祉局保健福祉総務課長)○総合政策局総合政策部長・東京事務所長兼務松山瑞穂(病院局経営管理部長)○財政局財政部長森雅彦(財政局資産経営部長)○財政局資産経営部長曽我辺穣(財政局資産経営部資産経営課長)○市民局生活文化スポーツ部長小池浩和(財政局財政部長)○保健福祉局医監・保健所長事務取扱山口淳一(保健福祉局健康部長・緑区保健福祉センター技監兼務)○保健福祉局健康部長豊田善裕(保健福祉局健康部健康企画課長)○環境局資源循環部長神﨑広史(環境局資源循環部収集業務課長)○経済農政局農政部長角田勝美(市民局生活文化スポーツ部長)○都市局都市部長谷津隆之(都市局公園緑地部緑政課長)○建設局道路部長山本喜章(建設局道路部街路建設課長)○建設局下水道管理部長・水道局次長併任中村満(総合政策局総合政策部長)○花見川区長山田啓志(こども未来局こども未来部こども企画課長)○若葉区長鎗田睦(若葉区副区長・若葉区役所地域振興課長事務取扱)○病院局へ出向・経営管理部長島田幸昌(花見川区長)○監査委員事務局へ出向・監査委員事務局長井内敬(経済農政局農政部農業環境整備課長)。以下省略

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市議会議員が父親に暴力振るい逮捕
精神障害で悩んでいたことが原因か?

小田求市議
 「市会議員とあろうものが父親に暴力を振るい怪我させ逮捕された」と3月23日に読者から本紙に通報があった。その市会議員は稲毛選出の小田求容疑者(40歳)。
 千葉北署の調べによると、小田容疑者は3月19日午後3時50分頃、父親(66歳)を棒のようなもので腕や胸を殴り付け、全治3週間の怪我を負わせたというもの。母親(65歳)が「息子が暴れている」と110番通報。その後、小田容疑者は行方不明となり、北署が逮捕状をとって捜索していたところ、横浜市中区の路上で小田容疑者を発見し逮捕され、千葉地検に送検された。小田容疑者は「事件のことは話したくない」といい、家族が事件の取り下げを願い出たため地検は処分保留のまま釈放された。
 市議会関係者の話によると、「最近、小田市議は精神的に悩んでいた様子で、挙動がおかしかった」と証言している。また、家族も本人のことを心配して病院に行くことを勧めたが、「これに反発したのではないか」という見方もある。
 今後、市議会議員としてどう対応するか同僚の山浦まもる市議は「今回の小田議員の問題は、必ずしも「いじめ」とか「DV」とかとは多少違うとはいえ子が親を殴るなど、「いじめ」もしくは「DV」と同列もしくはそれ以上の問題であり、社会的に見て許せない問題と思います。私としては、本人所属会派の未来創造千葉で、人の道に沿った対応してくれると信じています。」と語った。
 仮に小田求本人に精神障害があったにせよ、父親に暴力を振るい怪我させたことは由々しきことで、議員としての資格が問われる事件である。

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