Windows10で通常のシャットダウンではなく、完全なシャットダウンをする方法を解説します。
「完全シャットダウン」という言葉自体を初めて知った方も多いのではないでしょうか。
Windows8以降のパソコンには完全に電源がオフになる完全シャットダウンの他に、復帰時に高速でスタートアップするために一部のシステム情報をスタンバイ状態にしておくシャットダウンがあります。
普通にシャットダウンすると後者のシャットダウンになり、電源をオフにしても少しずつ電力が消費されてしまいます。
完全シャットダウンのやり方は色々あるのでどんな方法があるのか把握しておきましょう。
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シャットダウンと完全シャットダウンの違い
Windows8からはパソコンをシャットダウンした後に高速で起動できる仕組み「高速スタートアップ機能」がデフォルトで搭載され、シャットダウンしても一部のシステム情報がスタンバイ状態になります。
パソコンの電源を頻繁にオン・オフするならこの機能はありがたいですが、そうでない場合もあると思います。
パソコンへの負荷を出来るだけ減らしたい、シャットダウンしたら消費電力は限りなく少なくなって欲しいという方は完全シャットダウンすることをおすすめします。
ノートパソコンのバッテリーを少しでも長持ちさせたいなら完全シャットダウンした方が良いですし、高速スタートアップ機能をオフにしても起動スピードにそこまで大きな差はありません。
Windows10で完全シャットダウンする方法5つ
Windows10のPCを完全シャットダウン方法を大きくわけて5つ解説します。
ショートカットで完全シャットダウンする方法
ショートカットを利用した完全シャットダウンにはスタートメニューから実行する方法とクイックメニューから実行する方法があります。
スタートメニューから実行
タスクバーの「スタートボタン」をクリックするとスタートメニューが表示されるので「電源」を選択してSHIFTキーを押しながら「シャットダウン」をクリックします。
こうすると次回だけ高速スタートアップをオフにしてパソコンが起動できます。
クイックメニューから実行
上記と似ていますがクイックメニューからもショートカットで完全シャットダウンできます。
タスクバーの「スタートボタン」の上で右クリックするとメニューが表示されるので、その中から「シャットダウンまたはサインアウト」を選択し、SHIFTキーを押しながら「シャットダウン」をクリックします。
毎回SHIFTキーを押すのも面倒だという方は後ほど解説する通常のシャットダウンを常に完全シャットダウンにする方法を試してみてください。
また、完全シャットダウンのショートカットアイコンを作成すればダブルクリックするだけで完全なシャットダウンが実行できるのでこちらもおすすめです。
Windows10でシャットダウンのショートカットを作成する方法
回復の再起動時に完全シャットダウンする方法
タスクバーの「スタートボタン」をクリックするとスタートメニューが表示されるので「設定」を選択します。
「Windowsの設定」ウィンドウが表示されるので「更新とセキュリティ」をクリックします。
「更新とセキュリティ」画面になるのでメニューから「回復」を選択して「今すぐ起動する」をクリックします。
パソコンが再起動しますが、起動時に「オプションの選択」画面が表示されますので「PCの電源を切る」をクリックします。
すると完全シャットダウンが実行されます。
コマンドで完全シャットダウンする方法
コマンドを利用した完全シャットダウンにはコマンドプロンプトで入力する方法とバッチファイルを作成して実行する方法があります。
コマンドプロンプトから実行
完全シャットダウンはコマンド入力からも実行できます。
タスクバーの検索ボックスに「cmd」と入力すると出て来る「コマンドプロンプト」をクリックします。
「コマンドプロンプト」が起動するので「shutdown -s -f -t 0」を入力(コピペ)してENTERキーを押します。
バッチファイルから実行
上記のコマンドを毎回入力するのが面倒な場合はバッチファイル化してダブルクリックするだけで完全シャットダウンできるようにしましょう。
以下のような拡張子batのファイルを作成すれば、そのファイルをダブルクリックするだけで完全シャットダウンできるようになります。
作業中のファイルが残っている状態でくれぐれも実行しないように気をつけてください。
システム設定を変更して常に完全シャットダウンする方法
システム設定を変更して高速スタートアップをオフにすることで常に完全シャットダウンさせることができます。
タスクバーの「スタートボタン」の上で右クリックするとメニューが表示されるので、その中から「電源オプション」を選択します。
「設定」ウィンドウが表示されるので「電源とスリープ」を選んで「電源の追加設定」をクリックします。
「電源オプション」ウィンドウが表示されるので「電源ボタンの動作を選択する」をクリックします。
「システム設定」画面が表示されるので「現在利用可能ではない設定を変更します」をクリックします。
無効化されていたシャットダウン設定が変更できるようになるので「高速スタートアップを有効にする(推奨)」のチェックをオフにして「変更の保存」ボタンをクリックします。
これで通常のシャットダウンが完全シャットダウンになります。
元に戻したくなったら「高速スタートアップを有効にする(推奨)」をオンにすれば元通りです。
レジストリを変更して常に完全シャットダウンする方法
レジストリを編集して高速スタートアップをオフにすることで常に完全シャットダウンさせることもできます。
タスクバーの「スタートボタン」の上で右クリックするとメニューが表示されるので、その中から「ファイル名を指定して実行」を選択します。
「ファイル名を指定して実行」ウィンドウが表示されるので「regedit」と入力して「OK」ボタンをクリックします。
ユーザーアカウント制御が表示されたら「はい」をクリックします。
「レジストリエディター」が表示されるので「HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Session Manager\Power」まで辿って「HiberbootEnabled」をダブルクリックします。
値のデータに「0」を入力して「OK」ボタンをクリックすると高速スタートアップが無効化されます。
これで通常のシャットダウンが完全シャットダウンになります。
元に戻したくなったら「HiberbootEnabled」の値のデータを「1」にすれば元通りです。
まとめ
Windows10で完全シャットダウンをする方法を解説してきました。
高速スタートアップはWindows8から導入されていますが、その頃から通常のシャットダウンと完全シャットダウンに分かれているということはあまり知られていません。
高速スタートアップはパソコンの起動が少し早くなるので便利なのですが、電力を少しずつ消費してしまいます。
ノートPCを使っている場合はバッテリーを長持ちさせるためにオフにした方が良いかも知れません。
完全シャットダウンを多用する場合は通常シャットダウンが常に完全シャットダウンになる方法をお試しください。