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いつもご覧いただきありがとうございます。しらすサラダです。
今回は、物撮り用に新たに照明を作りましたのでご紹介します。今までの物撮り用の照明はマイクスタンドに白い提灯をぶら下げ、それに蛍光灯を入れたものでした。さらに楽に物撮りが出来るようにしました。
ということで、制作した照明の紹介とその作例、その作り方です。
まずは、制作した照明の紹介です。
制作した照明の紹介
簡単に言うと光るパネルです。一枚1000円以下(電源は別)で作ることができます。
テープLEDを並べています。LEDの個数でいうと、一枚につき288個です。
重さは一枚につき152gです。また、本体の厚みは7mmほどで、軽い、薄いで取り回しがしやすいものとなっています。
本体の全周にビニールテープが巻いてあるので滑り止めになっています。そして、耐久性が向上しています。
電源はAC/DCアダプターです。
ちなみに、パネル一枚につき約23W消費します。
次に、この照明を使った物撮りの作例です。
物撮りの作例
この照明を使った作例をご紹介します。今回のモデルは寝ているミッフィーちゃんです。以前、誕生60周年のミッフィー展にて販売されていたミッフィーちゃんのフィギュアです。どうしても欲しかったのでヤフーオークションで手に入れました。
白い背景で撮る
もっともベーシックな物撮りです。白い物を白い背景で撮るのは難しいですね。一部白飛びが生じていますが、なかなか綺麗に撮れたと思います。
撮影環境です。
パネルを二枚使用しました。パネルを三角形に配置することによって、上からと横から光を当てる事ができます。関係ないですけど、おにぎりみたいですね。
また、ミッフィーちゃんの背景は、ブックスタンドに厚紙をしならせてテープで固定し、その上にケント紙をクリップで留めたものです。
非常に簡単なものです。一度厚紙で土台を作ることで、どんな紙でも背景にすることができます。
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黒い背景で撮る
背景を真っ暗にしてみました。
撮影環境です。
ミッフィーちゃんの背景を黒い布にしました。
ちなみにこの布、名前はわかりませんが光を吸収しているように見えるくらい黒い布です。起毛素材で艶もなく、糸の質も高いのでより光を反射させないんですかね。布界でトップレベルの黒さです。肌触りは指輪のケースの表面を思い浮かべてください。ちなみに、新宿のオカダヤの店員さんに「こんな感じの〜」と訪ねたら紹介して頂いた布です。最上階の特殊生地コーナーにありました。見つけた時は嬉しかったですね。
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下から光を当てて撮る
下から光が当たってるミッフィーちゃんです。
撮影環境です。
この照明は板状なので敷くことができます。その上からアクリルの台、その上にコピー用紙で光る床の完成です。コピー用紙は光を拡散してくれます。それに加えて、立てたパネルの横からの光と、その光を反射させた左上からの光を当てています。この方法はガラスのコップなどの物撮りに映えそうですね。
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後ろから光を当てて撮る その1
後ろから直接光が当たっているミッフィーちゃんです。なんだか派手ですね。
撮影環境です。
パネルを立てて真後ろから直接光を当てました。ミッフィーちゃんはアクリルの台で浮かせています。面白い写真になりました。
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後ろから光をあてて撮る その2
後ろから拡散された光が当たっているミッフィーちゃんです。いわゆるシルエットですね。
撮影環境です。
一つ前の物撮り環境に、ミッフィーちゃんの後ろ側へPPシートを立てて、光を拡散させました。シルエットでもかわいいですね。
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エッジライトで撮る
エッジライトのミッフィーちゃんです。
撮影環境です。
一つ前の物撮りに加えミッフィーちゃんの真後ろのPPシートに黒い紙を貼りつけたものです。この手法を「エッジライト」といいます。詳しくは過去にエッジライトに関する記事を書いておりますので、ご覧いただければと思います。
作例は以上となります。
今回の照明は、言ってしまえばただの光る板なので、使い方は無限大です。今後は様々な使い方に挑戦したいですね。
とまあ、こんな写真が撮られるようになったんだぜと自慢ばかりしてはいけないので、この照明の作り方もご紹介します。もしわからないこと等ありましたら、メールかコメント欄にでもお問い合わせください。メールですと返信漏れが少ないかもしれません。
それでは作り方です。
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作り方
材料
必要な材料を説明します。(材料名をクリックするとamazonの商品ページへ飛びます。私が使用したものです。参考です。)
- テープLED:良い物を使えば良い照明になります。私の場合は5mで250円くらいの激安品を使用しています。価格はよく変動します。安い時に買っておきましょう。
- スチレンボード:大きさは450×300で厚みは5mmです。100円均一で購入しました。スチレンボードとは密度の高い発泡スチロール板を紙でサンドウィッチしたものです。
- 厚紙:大きさはスチレンボードと同程度のものです。本体の強度を高めるために使用します。
- スズメッキ線:簡単に言うと柔らかい針金です。普通の針金より電気を良く通します。テープLEDの接点(プラスやマイナス)をつなぐために必要です。
- コネクタ:AC/DCアダプターに接続するために必要です。
- 電線:スズメッキ線とコネクターを繋ぎます。電線なら何を使ってもいいと思います。
- 絶縁テープ:ビニルテープです。半田付け箇所にはこれ、その他の部分には100円均一のものを使用しました。
以上です。合計で1000円未満で作ることができます。テープLEDが安ければ500円くらいで作る事ができます。
道具
次に必要な道具です。(道具名をクリックするとamazonの商品ページへ飛びます。ちなみに私が使用しているものです。参考です。)
- カッター、ハサミ、カッターマット
- 定規(カッターと一緒に使用するので、ステンレス製のがおススメです。)
- 半田ごて(別途半田が必要です。半田置きもあると便利です。)
- プラスドライバー(コネクタの接続に必要です。)
- マスキングテープ(様々な仮留めに使用します。)
以上です。
また、実際に光らせるために電源が必要となります。使用したテープLEDは12Vなので、12Vのものを使用します。またA(アンペア)が高い方ものは電流が安定していると思いますので、10Aのものを使用しました。
それでは作り方です。
土台を作る
厚紙を縦300mm、横420mmの大きさにカットします。カットした厚紙をスチレンボードに両面テープで貼り付けます。この時、厚紙は中央に貼り付けます。厚紙は、強度を上げるために貼り付けます。それに、後々半田付けするので、半田付け部分の下地が厚紙の方がスチレンボードが溶けにくくなると思います。(注意事項ですが、半田付けを行う場合は、燃えやすいもの溶けやすい物を下地にすることは避けるべきです。なので厚紙も本来は避けるべきですが、照明をいかに軽く安く作るかに焦点を当てているのでこのような仕様にしました。よって今回制作した照明の安全性には?マークです。)
厚紙を貼り付けたものを縦280mm、横440mmにカットします。これが土台となります。
印刷した「テープLEDを貼り付けるための目印となる紙」を切り取り、土台の両端に貼り付けます。この用紙は下記のURLからダウンロードできます。印刷してお使いください。(この用紙は写真と違うものですが、用紙内の「参考」部分をご覧ください。)
また、この用紙は後々剥がすので、マスキングテープ等で軽く貼り付けておきましょう。
テープLEDを貼り付ける
テープLEDを用意します。撮影用なので白色(昼白色)にしました。貼り付ける前に、テープLEDがきちんと発光するか確認しておきましょう。その時は、サングラス等で目を保護するのが良いですね。サングラスはアマゾンで安く売ってたものです。
テープLEDを40cmに切ります。土台より少し短めです。これを12本作ります。ちなみに、今回テープLEDは「3528」と呼ばれるものです。今回購入したものは1ユニット(3つのLEDが並んで1ユニット)が5cm刻みなので、40cm=8ユニットになります。このテープLEDに合わせて土台の寸法を決めました。
先程貼り付けた目印に沿ってテープLEDを貼り付けていきます。
貼り付けました。
配線について
次に配線をしていきますが、ここで一度この照明器具の配線についてお話しいたします。
簡単に言いますと上記のような配線になります。12本のテープLEDの片側がプラス、もう一方がマイナスで取りまとめたものが電源に繋がれ、発光するというものです。
配線をする
先程貼り付けた12本のテープLEDの配線はスズメッキ線を使用します。スズメッキ線は柔らかく加工がしやすいのが特徴です。もちろん電気を通すためのものなので、電気伝導率は高いです。
巻かれた状態のスズメッキ線は思い切り引っ張ることでまっすぐになります。手だけでは難しいので、両端をペンチ等で挟み込み引っ張るのが安全です。この方法は、スズメッキ線の他にも針金にも使える方法です。
スズメッキ線を2.5cmにカットします。何か物にあてがいながらカットすると楽に一定の寸法でカットできます。1本のテープLEDにつき2本のスズメッキ線が必要なので24本カットします。
カットしたスズメッキ線を写真のように端から5mm部分で90度に折り曲げます。L字型になります。5mmというのは大体です。
続いて、土台に戻り、スズメッキ線を差し込むための穴をテープLEDの接点部分に合わせて空けていきます。プッシュピン等で軽くあけていきましょう。穴をあけたら目印となる紙はもう必要ないので、剥がしておきましょう。
次に、長いスズメッキ線を用意します。これは土台の裏面に配線を行うためのものです。スズメッキ線の片端は写真のように折り込んでおきます。
長いスズメッキ線を写真のように配置します。プッシュピンでの穴とテープLEDの接点部分の間くらいです。
配置したら、絶縁テープで部分的に固定をしておきましょう。その時は、テープLEDに被らない部分にしましょう。
続いて、先程のL字型のスズメッキ線を穴に差し込んでいきます。差し込んだ反対側はテープLEDの接点部分に位置を合わせておきましょう。
いよいよ半田付けです。テープLEDの接点部分とL字型のスズメッキ線を半田付けします。プラス側を行なっている場合は必ずプラス側のみ。逆もしかりですが、くれぐれも半田付けでプラスとマイナスどちらにも通電するようなことは避けてください。電源を繋いだ際にショートして火花がちります。(半田付けに慣れていないと細かい作業なので難しいかもしれません。火花ってこんなに簡単に作れるんだと思いました。)
同様に、長いスズメッキ線とL字型のスズメッキ線の交差部分を半田付けします。(写真は半田付けしていない状態です。写真を撮り忘れました。)
これで片側(プラス側の場合はプラス側、マイナスの場合はマイナス側)の配線が終了です。反対側も同じように行います。(もちろん今行ったテープLEDのプラスマイナスとは逆側を行いましょう。)
反対側の半田付けも終わったら一度電気を通してみてきちんと光ることを確認しましょう。もし光らないテープがある場合はその部分をもう一度半田付けを行うか、テープの交換を行いましょう。
確認や修正が終わったら、半田付け部分を保護するために絶縁テープでカバーしましょう。感電防止にもなります。
裏側については先程折り込んでおいたスズメッキ線と銅線を繋ぎ合わせます。
プラスマイナスの銅線をコネクタに接続させます。ここでもプラスマイナスを間違えないようにしましょう。私が購入したコネクタはプラマイナスの表記がされているので間違えないと思います。今回は、コネクタはパネルを床に敷く場合に邪魔にならないよう、横から飛び出す形にしました。
完成
これで完成になります。
また、絶縁テープを土台の小口部分や全周に巻くことで、耐久性の向上や滑り止めにもなるので、より一層取り回しがよくなりますよ。過剰なくらいがちょうど良いかもしれませんね。
以上です。
おわりに
今回は新たな照明器具を作りました。物撮りが今までに比べはるかに楽になりました。ただ、光量の調整ができるともっと便利になりますし、課題点である安全性の向上が必要ですね。また作りたいです。
最後までご覧いただきありがとうございました。