ご報告
2018年3月に会社を退職し、自営業者として独立しました。今後もよろしくお願いします。
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友達のmoristrelkaさんの記事を見て、ちょうど転機をむかえていたため、書きたくなりました。
以下のとおり、転職エントリにかえて。
「あなたの言葉がわかるのに1年かかった」
「すぐに仕事をやめて、遊んで暮らせばいい」
夫はそう言った。私が育休から明けて復職してすぐのこと。
ひどく困惑した。
***
東日本大震災の年、私は新卒で某大企業に入社した。
当時学生だった夫を金銭的に支えることができて、かつ育児もできる福利厚生のあるところ。
それが私の就活における最優先事項だった。
入社した会社の福利厚生は想定通りとても素晴らしかった。
安定した企業、土日お休み、高い有給消化率、育休復帰率の高さ…。
入社後しばらくして、夫も就職し、そして子供を産んだ。
ここまでは概ね想定通りだったと思う。
***
しかし、予想外の事態が起こってしまった。
ようやく子供の区立認可外保育施設への入園が決まり、復職しようとしたところ。
5月という定期外の人事異動のせいか、それまでの仕事と全く関係のない、好きでも何でもない部署への配属となってしまった。
「ああ、短時間勤務をしなくなる数年後まで、ここから異動する可能性すらないんだ」
想定外だ。
内命を聞いたとき、足元にぽっかり穴が開いて吸い込まれるような気分になったのを覚えている。
そんな私に夫は「すぐに仕事をやめて、遊んで暮らせばいい」といった。
ひどく困惑した。
そんな簡単に言わないでほしい!
こんなにいい職場はほかにないと思っていた。
まだ幼い子を抱えた、どうしても不安定な勤務状況になりがちな私を受け入れてくれた。
後輩もとてもいい人ばかりだった。
仕事にしても、与えられたことを全うすることで給料がもらえるともわかっている。
好きな仕事がしたいだなんて、とってもわがままだ。
・・・けれども。
どうしても、どうしても、仕事の内容に興味が湧かなかった。
「私は、私の時間を、少なくとも向こう数年間無駄にするのか?」
1か月も経たず、仕事帰りの電車で転職サイトに登録した。
***
それから一通りの転職活動をした。
ITコンサル、デザイン事務所、人材派遣会社、ベンチャー。
色々と話を聞いた。
でも「次はどこで勤めたいのか」といわれると、なんだかぼんやりしていた。
そこでふと、「私の本当にやりたいことって何だろう?」という考えが頭によぎった。
私は学生時代から、自分で物を作って売るということを趣味としてきた。
自分の作ったものの価値を認めてもらえるということは、一度経験したらやめられない。
最終的にはそういう仕事をしたいと思っていた。
そんななか、複数の起業家の方から、
「最終的にやりたいことがあるなら、今それを仕事にするべきだ。」と言われた。
ばーんと頭をたたかれたような感じになった。
あ、そういう生き方もあるんだ!
そこに、どこかに勤めて定年退職するまで働いて、なんてなんとなく思っている自分を見つけた。
独立すること、想定通り以外の行動をするなんて怖い!!とも思っている自分を見つけた。
でも、もう、すでに、想定外ではないか。
それから、私は、私の考え方を変えることに随分時間を使った。
あのときの想定は、時間がたって、条件も変わっていて、古くなってしまっているんだ。
だから、しがみつかずに捨てることが大事。
とっても簡単なことだけれども、長年の考え方を変えることなのでずいぶん苦労した。
そして、夫とも幾晩も話し合い、あるいは口論した。
その末、どうやら夫は、私が転職活動する前からずっと、
やりたいことがあるならそれをするべきで、サポートするから
「すぐに仕事をやめて、遊んで暮らせばいい」思っていたようだ、
ということがすとんと分かった。1年ぐらい経っていた。
結論の椅子に当の本人は大分遠回りしてたどり着いたけれども、夫はずっと座っていたらしい。
あなたの言葉がわかるのに1年かかった!
***
これは謝辞、そしてあとがき。
入社しなかった私のために時間を割いていただいた複数社のCEOの方、人事担当の方、
人生の転機をありがとうございました。
前職の方々、皆さんいい方ばかりでした。ありがとうございました。
あと、夫。夫が居なかったら転職しなかったと思う!ありがとう!!
でも、遊んで暮らさずに、ちゃんと仕事にしたいと思っています。
皆様、今後もよろしくお願いします。
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