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スタバがトイレ開放「誰でも歓迎」 人種差別批判受け
【5月12日 AFP】黒人の男性客2人が店舗内で逮捕された問題をめぐり人種差別との批判を浴びていたコーヒーチェーン大手のスターバックス(Starbucks)は10日、商品を購入した客以外はトイレを利用できないとする方針を撤回し、トイレを開放するサービスに転換する考えを明らかにした。
スターバックスのハワード・シュルツ(Howard Schultz)会長はこの日、米シンクタンク「アトランティック・カウンシル(Atlantic Council)」に対し、「公衆トイレになることは望んでいないが、私たちは常に正しい判断を下していこうとしており、皆さんに委ねることにした」と述べた上で、「スターバックスでは誰でも歓迎する」と明言した。
先月12日、黒人男性2人が米東部ペンシルベニア州フィラデルフィア(Philadelphia)にあるスターバックスの店舗でビジネスミーティングのためもう一人の男性の到着を待っている間、1人が先にトイレを使わせてほしいと言ったところ、店側は品物を購入した客以外は利用できないと断り、店長が警察に通報した。無抵抗の2人が逮捕される様子を居合わせた他の客が撮影した動画はソーシャルメディアで拡散され、スターバックスに対して国際的な非難が殺到。各地の店舗前で抗議デモが起きたほか、米国内では根強い人種差別問題を内省する動きも広がった。
その後2人はスターバックスとフィラデルフィア市当局と和解。フィラデルフィア市長室によると、2人はそれぞれ市から1ドル(約109円)ずつ受け取り、起業を志す公立高校生のための支援基金に市が20万ドル(約2200万円)を拠出することと引き換えに市当局を訴えないことに同意した。
謝罪に追い込まれたスターバックスはイメージ回復に努めており、今月29日午後に米国内の全店舗と事業所を半日休業とし、「人種偏見教育」研修を実施する予定を明らかにしている。(c)AFP