東スポWebトップ > レース > 競馬 > 【ヴィクトリアマイル】再び逃げ?それとも…ミスパンテール横山典が激白「俺だけの感覚」



【ヴィクトリアマイル】再び逃げ?それとも…ミスパンテール横山典が激白「俺だけの感覚」


精神論から勝負哲学まで語り尽くした横山典

【ヴィクトリアマイル(日曜=13日、東京芝1600メートル)トレセン発秘話】かつて長嶋茂雄は自らのバッティングを「キュッ」「パーン」など、擬音を駆使して解説したのは有名な話。天才とは「伝わりにくい研ぎ澄まされた感覚を持った人間」ではないか――。

 競馬界の「天才ジョッキー」といえば、間違いなく横山典弘(50)だろう。大逃げしたかと思えば、馬群から離れてポツンと後方待機。これまで幾度も大胆不敵な騎乗で周囲をザワつかせてきた。ヴィクトリアマイルで騎乗するミスパンテールは過去に「キレる差し脚」を披露しながら、前走の阪神牝馬Sでは一転して逃走V。果たして今回はどんな騎乗を見せてくれるのか!?

 栗東に姿を現した天才ジョッキーを直撃すると、精神論から勝負哲学まで大いに語り尽くしてくれた。「凡人」が構成すると“伝わりにくい”恐れがある。ということで以下はインタビュー形式でお届けしたい。

 ――ヴィクトリアマイルのキーマンは間違いなく横山ジョッキー。戦術面の話を聞きたい

 横山典:ハッキリ言って、俺の感覚を文字に押し込めようとしても無理だよ。言葉って便利だけど、しゃべればしゃべるほど真実から遠ざかるもの。だって君は競走馬に乗ったことがないだろ。だから伝えても限界があるし、なにせ俺自身がハッキリと伝えられない。馬にまたがったときのヒラメキだし、俺しか分からない感覚だから。

 ――横山さんが馬を感じるように、僕も横山さんを感じますので、お願いします

 横山典:そうだね。取材って感覚より「感じよう」と思った方がいい。まず、相手は生き物ってこと。アクセルを吹かせば速く進み、ブレーキを踏めば止まるってもんじゃない。だから俺は馬が語りかけてくることをストレートに感じ取る。「よく馬の言葉が分かるの?」って聞かれるけど、分からなくはないよ。

 ――ゲートの中で馬との会話をするのか

 横山典:またいだ瞬間から始まっているんだ。馬との意思疎通は。レースだけでなく、攻め馬に乗ったり、馬屋に行って顔をなでたりもする。その中で〝馬の最大のパフォーマンスは何か〟を突き詰めていく。これは他のジョッキーでも分からないと思う。俺だけの感覚だから。

 ――多彩な戦術はいつ、どのタイミングで決めているのか

 横山典:その馬にもよるし、そのレースにもよるね。まあ、長年の勝負勘じゃないけど、体が勝手に動くんだ。無意識とはちょっと違う…。だからね、今こうやってしゃべっている自分と、レースの自分って、本当に別人なんだ。あとでリプレーを見ると「オイオイ、いいのかよ、こんな乗り方!」って怖くなる。俺、恐ろしいことやってるなって(笑い)。でもレースでは自信満々。ある意味、二重人格だよ。飲んだら三重人格になるけど(笑い)。

 ――なぜレースでは大胆になれるのか

 横山典:馬が俺に「行きたい」とか「今、最高だぜ!」って伝えてくれるから、失敗を恐れずに乗れるんだ。今でもよく覚えているのが、ダービー(1990年)でメジロライアンが1番人気になったとき。当時はまだ20歳そこそこ。とんでもない重圧がかかっていたけど、返し馬でライアンにまたがった瞬間、あまりのデキの良さに俺の不安はすべて吹っ飛んだ。背中から「俺は絶好調! あとは邪魔するな。余計な心配するな」って語りかけてきたんだ。結局、(2着に)負けちゃったけどね。

 ――大胆な戦術にはリスクも伴うが、そこはどう向き合っているのか

 横山典:そりゃあ、勝ちたいっていう執念だよ。リスクなんて恐れちゃいけない。どうせダメなときはクビになる。だったら後悔しない乗り方、後悔しない生き方をしたいね。馬を信じて。

 ――馬群から離れて後方待機。この状態をファンから何て言われているか知ってますか

 横山典:ポツン騎乗だろ? 知ってるよ。あれだってリスクを考えたらやらない方がいいんだろうけど、勝つために「これしかない!」って思ってやっている。ただ結果を出さないと話にならない。だから周りにアレコレ言われても仕方ないとは思っているよ。

 ――今週のミスパンテールについてのお話も

 横山典:なかなか気の荒い馬だから、一筋縄ではいかない。俺としては返し馬でもうちょっと穏やかな方が楽だよな。まあ、若い女と付き合うんだから仕方ないか。あとは四位が大事に乗ってくれてたってのもある。今まで昆先生がいいジョッキーを乗せてきた結果として「今」があるんだろう。まあ、クセが強い馬を乗りこなすのは楽しいし、やりがいはあるね。

 ――明言できないのは承知で聞きます。みんなが気になる戦法は

 横山典:ハナに行くよ、大逃げ(笑い)。ハハハハ! 見出しは(東スポだから)「逃げ宣言…か?」だろ(笑い)。

 ――と言いながら、また逆のことを…

 横山典:ハハハハ。まあ、ゲートでは〝無〟だろうね。俺自身もどう乗るのか楽しみだよ。

 天才の研ぎ澄まされた感覚、伝えられただろうか? ゲートインが今から待ち遠しくて仕方ない。

【編集部のおすすめ】
 




【関連記事】


ピックアップ
京王閣競輪開設69周年記念「GIIIゴールドカップレース」 new
注目選手のインタビュー、本紙記者の推奨レース予想を動画で配信!

今年もやります「ザッツPOG」好評発売中
アンカツこと安藤勝己元騎手が今年も登場。ニューヨーク・ヤンキースの田中将大投手は2年連続“登板”!

【ジャニーズ、元SMAPメンバー】本紙がつかんでいた不穏情報を一挙公開!
本紙がかねて伝えてきた「ジャニーズ帝国の激震」が、ついに究極レベルに達した。


おすすめコンテンツ
出走メンバー、コメント、本紙の見解のコラムを掲載

ラインアップは「シルク・ホースクラブ」「サラブレッドクラブライオン」「キャロットクラブ」「友駿ホースクラブ愛馬会」「ローレルクラブ」「東京サラブレッドクラブ」

【2018年5月12日(土)開催!参加者募集】中京スポーツ50周年記念として中京競馬場のバックヤードを開放したマラソン大会を開催します。

女子からヤング、ベテランまでレーサーの人柄を紹介。さらにアカデミーで舟券的中を目指す!

今回は福岡ボート「マスターズチャンピオン」

18〜25歳(高卒以上)。仕事内容は編集局の補助で原稿運び、郵便仕分けなど。やる気のある方、上記をクリック!

誤字脱字のチェックなどの校閲業務。高卒以上で最低1年間は勤務可能な方、上記をクリック!



新着フォト
東スポ動画
ミス東スポ2018サバイバルオーディション
注目コンテンツ
グランプリは嶋村瞳、奥川チカリ、中野聖子。準グランプリ=二宮さくら、特別賞=丸吉佑佳

ビートたけし本紙客員編集長が審査委員長の独自の映画賞!

日本マット界の隆盛、発展を祈念し、東スポが制定したプロレス大賞です。

開催3場の全36レース(2場開催の場合は全24レース)の馬柱を完全掲載!



ログリー株式会社

ご覧いただいている記事のレコメンド結果は、ログリー株式会社のレコメンドサービス「logy lift」から、あなたの読んでいる記事の内容や興味に基づいて表示されます。
また、レコメンドの結果は、サイト内の記事だけではなく、外部サイトの記事も含まれます。

logly liftでは、あなたに「もっと詳細に知りたい情報」や「欲しい情報」を適切なタイミングで提供できるよう、日々レコメンドのアルゴリズムを研究し、改良をし続けています。

プライバシーポリシーについては、こちらに公開しています。
また、レコメンドサービスに興味のある媒体社や、この枠にコンテンツを表示したい広告主の方は、お問い合わせフォームよりご連絡ください。