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こんな事までやってたのか!
 
在特会
 
 


 
 
もちろん、在特会や北朝鮮に対しては、いろんな立場からの批判が可能です。たとえば、拉致問題から意図的に排除されてきた左派の人々の中には、個人的に、あるいは自分たち独自で拉致問題に取り組むことを模索し続けてきた人々もいるわけです。ですからこの集会呼びかけの文面に同意できない人もおられると思いますが、そういう方でもご自分なりに何か声をあげることができないか、一度考えてみたらどうでしょうか?そういう視点からの議論や提起も歓迎したいと思います。

◆在特会のレトリックは本当か?

 さて、そのような視点から考えた場合、
前の投稿に書いたように、在特会やその支持者の方々が、その主張を微妙に軌道修正(後退)させたことが、一定の効果をあげているように思えることがあります。つまり、蕨市での理不尽な少女追い出しデモをはっきりと覚えている左右を問わないすべての人にはそのようなペテンはいっさい通用しませんが、この賛同要請などから彼らの主張をはじめて見聞きしたような、(特に左右どちらでもないという意味での)一般の人にはということです。

 いわく、「外国人参政権付与に反対しているだけ」「意見を表明することは言論の自由」だという主張への後退です。
 これに動揺するような人がいたら言いたい。本当にそうなのでしょうか?結論から申せば、これは「ヤクザにも人権がある」という当たり前の主張から、「だから暴力団を取り締まるのは憲法違反だ」というトンデモな結論を導き出すに等しい暴論です。

 実は先の
名古屋情宣の報告記事を投稿していただいたトチローさんの文章にもあるように、「外国人参政権付与に反対している」のはなにも右派だけではなく、左派にもそういう意見はあります。ですがそういう「外国人参政権付与に反対しているだけ」の人すら、在特会のやり方や主張には抗議の声をあげているのです。いったいどうしてでしょうか?彼らがこういう線まで主張を「穏健化」させる前の行動はどんなものだったかを見て行けばその答えは一目瞭然です。

 
たとえば蕨市での問題では、いろいろな人が自分の立場からできるだけ最良の結果を求めて議論を積み重ねている中、彼らはその議論をふっとばし、完全に合法的に日本に滞在している中学生になったばかりの子供を、100人の大人で吊るし上げるための「デモ」を強行しました。この子供の実名を「犯罪者」「追い出せ」と書かれた横断幕を掲げ、この子の近所を大声で練り歩こうとした。これじゃあ彼らこそが「犯罪者」にほかなりません。この犯罪行為が彼らのいう「言論の自由」の実態であり、それを「もっとやらせろ」というのが「言論の自由」だと強弁しているわけです。
 埼玉県警にいたっては、この名誉毀損行為を許可したのみならず、その内容に驚いてとっさにこの暴力的な横断幕の掲示をやめさせようとした一人の青年を逮捕するという、その任務とはまったく逆のことを行っています。これが在特会の主張している「極左暴力集団の妨害行為」の実態だったのです。

◆蕨市の人権侵害デモには私(たち)にも責任があるのではないか?

 私たちは、そして何よりも私は、こんなことがこの日本でおこってしまったことを、痛苦に受け止めないといけません。
 
逮捕された青年の救援会の方々は、急を聞いて集まったにすぎないバラバラの個人が無謀な行動に出てしまったことについては救援を呼びかけるにあたってちゃんと謝罪しておられます。が、私はこの青年がとっさにやったことは「左翼」の「組織的な行動」としては問題があるとしても、人間としての驚きと怒りのあまりに体が動いてしまったことを重々理解しますし、それこそ危険をかえりみず「日本人の良心」を自己犠牲的に代表してくれた行動には、こんな事態にいたってしまうまで彼らを黙認し続けた一人として、心からの感謝を捧げたいと思います。

 こんなひどい事態になってしまう以前、在特会に類する人々や、それを支持するような一部の人々は国籍法改正に反対する運動をネット上で大々的に繰り広げました。しかしその内容は国籍法の中の婚外子差別をどう解消するのが一番いいのか、どうすれば何の責任もないこの子たちを救済できるのかという真面目な議論ではなく、この人権問題を排外的な民族主義や、在日外国人問題を「治安問題」であるかのように扱う主張、一言で言って外国人排斥運動へと捻じ曲げ収斂していくものでした。(たとえば
こういう主張など)

 私たちは、いいえ、言い訳はやめましょう。他ならぬ私は、彼らの主張を鼻で笑ってまともに相手にしませんでした。しかしそうではなく、これは排外的な民族主義、はっきりと言えばファシズムの側からする「大衆運動」だったわけでしょ。彼らの主張を全面的に打ち出すのではなく、大衆の素朴な不安、いわばそういう不安を抱くことは自体は必ずしも非難できないような不安を極限まで煽って、「その不安がもし実現したらどうするんだ」という論法で人権の救済そのものを否定する。そして大衆の素朴な意識を人道的な観点ではなく、自分たちのような排外主義の方向に囲いこんでいく、そういう運動でした。

 これに良心的な人は個別の主張に的確に反論はしたけれども、こういう欧州で言えばネオナチに相当する運動の存在そのものには反対しなかった。法案には左右の立場からいろいろな人々が賛否の議論を積み重ねていたわけですが、まるでその「仲間」のような扱いをしてしまったのではないでしょうか。そして気がつけば彼らは大手をふって街頭に登場してきた。
 それに大衆の支持が集まるとかどうとかの問題ではありません。「こんなファシストの主張は冷静な人から受けいれられるはずがない」確かにそうです。ですが、彼らの主張や行動によって傷つく人がいるのです。彼らに抗議しない、あるいは抗議しなかった私(たち)のような日本社会の住人も、そういう人から見れば同罪だし、少なくとも味方ではなかったでしょう。

◆「便所の落書き」にどういう態度をとったらいいのだろう

 蕨市のデモは「人を傷つける」ことを目的にしたものでした。いわば便所の差別落書きのようなものです。それは主張がどうとか表現の自由とかとは全く無関係です。人の人権を踏みつけにする自由、人の心を傷つける自由など誰にもありません。私たちは今まさに、便所の中に差別落書きをしようしている人がいる、その現場に立ち会っているのです。その落書きで心のそこから傷つく人がいます。どうすればいいのでしょうか?この種の運動に恐怖や不安を感じたり、心を傷つけられる人に対して、あなたならどう言いますか?「こんな落書きに同意したり、ましてや影響を受ける人なんていないから、いくらでも書くにまかせておけ」とでも言って、かかわりあいにならなければいいのでしょうか?「オレはあんな奴らとは違うから」、私たちにできることは何もない、あるいはするべきではないとでも言うのでしょうか?

 人を傷つけ、人を踏みにじる、そういう主張そのものを許してはなりません。そういうことを目的とする団体そのものの存在を許してはなりません。それは表現の自由とは何の関係もありません。彼らがその主張を一時的に後退させて乗り切りをはかっても、私たちは彼らが蕨市でしたことを絶対に忘れはしない。何度でも何度でも何度でも何度でも何度でも抗議し続けます。

 上に書いたように、暴力団の取締りに対して「ヤクザにも人権がある」という人がいます。その通りです。人権を認め、人として認め尊重しているからこそ、人権を踏みにじる行為を糾弾し、暴力団の「存在そのもの」を許さないのです。人権を認めないといっているのではありません。人として許せないことはやめろと言っているのです。暴力団の被害者への責任は、「ヤクザ」を英雄視したり、その存在を部分的にでも容認する社会全体にもその一端があるのです。

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今の日本は在特会に類する人間が急速に増えているように思えます。
東日本大震災で近隣諸国からの手厚い援助やボランティアをしてもらったことも簡単に忘れ敵対勢力が圧勝するという世にも恐ろしすぎる結果をもたらしました。右向け右が統制されていて歴史は繰り返すを実践しているようです。

2012/12/17(月) 午後 0:19 [ sara ] 返信する

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怖い話ですが、日本の闇の部分が露になって行く

在特会を見てると、なるほど関東大震災の時に6000人の朝鮮人を虐殺したのも事実だと言うことが理解できる。

2012/12/17(月) 午後 2:56 [ kan ] 返信する

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