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ブロッキングには慎重姿勢「守るべきこともある」

 中国の携帯電話メーカーZTEが米国からの制裁を受け端末の製造に支障が出ている件については、「いろいろ苦慮している」(高橋社長)。ただ、「当社で扱っているZTE製端末はフォトフレームや子供向け端末、USB接続のデータ通信端末などに限られ、スマートフォンはないため、大きな影響はない。当面は在庫を確認しながら販売を継続していく」(同)とした。

 楽天が子会社を通じ携帯電話事業に参入することについては、「当社は競争自体が良いサービスを作るという信念で事業を展開しており、楽天の参入は顧客に良いサービスを届けるという意味では良いことだ」とコメント。そのうえで「(楽天に割り当てられた)周波数は20MHz幅×2で、下りがかなり制限されると容易に想像でき、毎年設備投資を重ねている立場から見ると、(楽天の設備投資総額である)6000億円は少ない。競争者として参入する以上、インフラ整備は責務だと思う」と疑問を呈した。

 海賊版サイトに対するブロッキング問題への対応については、「顧客に価値あるコンテンツを届けることが必要だと思っているので、違法なものは止めないといけない。ただ、通信会社として守るべきこともあるので、慎重に対処していく」として、NTTグループのようにブロッキングを発動することには否定的な見解を示した。