【芸能・社会】NHK、ジャニーズ事務所に損害賠償請求を検討 山口達也司会の番組打ち切りで2018年5月11日 紙面から
NHKの上田良一会長は10日の定例会見で、TOKIO山口達也(46)がレギュラー出演していたEテレの番組「Rの法則」が打ち切りとなったことを受けて、ジャニーズ事務所や山口側に対して損害賠償を検討していることを明らかにした。山口は女子高生への強制わいせつ容疑で書類送検(後に起訴猶予処分)され、所属のジャニーズ事務所から契約解除された。 NHKは4月25日から放送中止していた同番組について、7日に終了を発表したばかり。上田会長は「10代の中高生が興味を持っている話題をさまざまな視点から伝えていく情報番組で、7年前から放送を続けてきた。番組の司会者がこのような状況に至ったことは大変に遺憾だと考えている。番組の終了は総合的に判断した結果、放送を継続していくことは難しいという結論に至った。ご理解いただきたい」と話した。 編成局計画管理部の山内昌彦部長も「MCを務めた山口氏がこういった事案を起こし、番組の顔の部分で問題が起きた。番組のブランドイメージが大きく傷つき、終了せざるを得なかった」と説明。損害賠償については「NHKの番組は受信料で成り立っているので、そういったことも含め対応を検討している」と明言。ただ「どう計算し、どこに向けて請求するのか、まだまだこれから検討していかなくてはいけない」と具体的な内容には言及しなかった。 紅白歌合戦をはじめ、今後ジャニーズ所属タレントのNHK番組出演に影響する可能性もあるが、同部長は「ケース・バイ・ケース。今回の件が直ちに事務所のタレントすべてに直結するとは考えてない」と話した。 後番組については「正直、新年度が始まったばかりでの番組終了。どのように開発していくのか並大抵ではない。まだお示しできる段階にまったく至ってない」と難しさもにじませた。 山口が未成年の共演者を呼び出して事件を起こしたことからNHKの管理責任を問う質問も相次いだが、同部長は「出演者同士で私的に連絡先を交換しないよう定期的に注意喚起していた」と対応に落ち度がなかったことを強調。スタッフが出演者と山口の連絡先を仲介していたとの一部報道には「番組スタッフに可能な限り確認したが、なかった」と否定した。 NHKが今回の事件を知ったのは4月25日で「書類送検の事実を確認できたからニュースにした。番組の放送を予定していたので中止にした」と説明。2月の事件発生直後に被害者側がNHKに抗議したとの一部報道もあったが、同部長は「そのような事実はない」と否定した。報道陣からは詳しい経緯や事件が起きた背景を問う質問も相次いだが、同部長は「被害者の特定につながることにはお答えできない」「取材・制作の過程に関わる部分はお答えできない」と繰り返した。 ◆一番多い意見は「DVD出して」 キンプリ岸が主演NHKは「Rの法則」打ち切りを受けて視聴者から寄せられた意見のうち、一番多かったのは「King&Prince」岸優太(22)主演の番組内スペシャルドラマをDVD化した「Rの法則スペシャル 大江戸ロボコン」を予定通り発売してほしいとの声だったことを明かした。DVDは23日発売予定だったが、山口も共演しているため販売を休止している。ファンの間では“お蔵入り?”などと悲鳴が上がっている。 ◆過去には小出恵介もNHKが芸能プロダクションに損害賠償を求めた例としては、昨年、俳優の小出恵介(34)が未成年の女性と飲酒・淫行騒動を起こし、主演ドラマ「神様からひと言」が放送直前に中止となり、所属事務所に賠償請求したことがある。双方の話し合いの結果、昨年10月に合意したと発表された。
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