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 入門者でも簡単に扱えるLinux OSの「Ubuntu」。そのUbuntuの最新版、「Ubuntu 18.04 LTS」が2018年4月26日(米国時間)に公開された。デスクトップOSとしてGUIを一新したのが最大の特徴だが、サーバーOSとしてもユーザーの目を引く変化がある。12年ぶりとなるインストーラーの刷新だ。

Linux OS「Ubuntu 18.04 LTS」の新インストーラー
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 今回のUbuntu 18.04 LTSは、2年に1回の間隔で提供される安定版。2006年にサーバー版(Ubuntu Server)が独立してから12年間大きな変化が無かったインストーラーにメスが入り、GUIのデスクトップ版と同等の使いやすいインストーラーに作り替えた。Ubuntuは「他者への思いやり」を意味するアフリカの古語で、2004年の開発当初から使い勝手の向上を重視。インストーラーの刷新はその一部だ。

 これまでUbuntu Serverは、ベースとなっているDebian GNU/Linuxのインストーラーを踏襲していた。デスクトップ版は「Ubiquity」というUbuntu独自のインストーラーを開発して数ステップでインストール作業が終了するのに対して、DebianインストーラーのUbuntu Serverは十数ステップとケタ違いに手間がかかる。

 Ubuntuを多数のサーバー機に自動インストールする「MAAS」とそのGUI管理ツール「Juju」という仕組みは用意していたものの、Ubuntu Server1台を手軽にインストールする部分は手つかずだった。デスクトップ版のインストーラーと共通のGUIインストーラーを搭載するRed Hat Enterprise LinuxやSUSE Enterprise Linuxに比べると、扱いやすさの面で見劣りしていた。