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政治政策

日本はCIA長官「極秘訪朝」を事前に知らされていた

国内はセクハラで大揺れだが…

FTA、為替問題はかわしきった安倍首相

「大成功」とまでは言わないが、安倍晋三首相の訪米(4月17~20日)は上出来だったと言っていい。

[写真]共同記者会見での安倍首相とトランプ米大統領(Photo by GettyImages)共同記者会見での安倍首相とトランプ米大統領(Photo by GettyImages)

17日午後の55分間の安倍首相とドナルド・トランプ大統領のテ・タテ会談(通訳のみで記録係も同席せず。つまり、会談内容は公文書として残らない)。

1時間15分の少人数会合(日本側:西村康稔官房副長官、谷内正太郎国家安全保障局長、杉山晋輔駐米大使、森健良外務審議官・政務、今井尚哉首相秘書官・政務、米側:ジョン・ケリー大統領首席補佐官、ジョン・ボルトン大統領補佐官・国家安全保障担当、ジョン・サリバン国務長官代行、ウィリアム・ハガティ駐日大使、マシュー・ポッティンジャー大統領副補佐官ら双方から各5人出席)。

両首脳の非公式夕食会(昭恵首相夫人とメラニア大統領夫人同席)。

 

翌18日午前のゴルフ約3時間(トランプ・インターナショナル・ゴルフクラブ=チャンピオンコースで18ラウンド。フェアウェイの移動は電動カートをトランプ氏が運転、安倍氏は助手席に座り、通訳の高尾直国際法局条約課首席事務官が後部座席)。

午後の非公式昼食会、1時間半の拡大会合(日本側から茂木敏充経済再生相、西村官房副長官、谷内国家安全保障局長、杉山駐米大使ら外務、経産、財務省局長ら10人、米側からペンス副大統領、ライトハイザーUSTR代表、ボルトン大統領補佐官ら10人が同席)、そして日米両首脳の共同記者会見――という日程だった。

注目された通商・貿易に関する協議では、「日米首脳 通商で溝―米”TPPより二国間”、関税除外要求拒まれる」(『朝日新聞』20日付朝刊一面トップの見出し)などと報じられた。だが、日米両首脳がこの問題で「同床異夢」であるのは間違いないが、安倍首相が早期の自由貿易協定(FTA)交渉入りを求めたトランプ大統領をかわしただけでなく、心配された為替問題についての言及がなかったのは上首尾だった。