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シリア化学兵器使用疑惑、OPCWが現地で試料採取
2018年4月22日 5:20 発信地:ベイルート/レバノン
【4月22日 AFP】化学兵器禁止機関(OPCW)の調査団は21日、シリア東グータ(Eastern Ghouta)地区ドゥーマ(Douma)での化学兵器使用疑惑をめぐり、初めて現地での試料採取を行った。
OPCWの声明によると、採取した試料はレイスウェイク(Rijswijk、オランダ)のOPCW研究所(OPCW Laboratory)に送られた後、分析のためOPCW指定の複数の研究施設に配布される。同機関はまた、再びドゥーマ入りを計画することもあり得るとした。
専門家によると、試料の分析には2~3週間かかる可能性がある。また、OPCWは、化学兵器攻撃の責任の所在は特定しない。
化学兵器使用が疑われるドゥーマでの攻撃は7日に行われた。調査団は14日、シリア政府の招きで同国入りしたが、ドゥーマまでわずか数キロの首都ダマスカスで1週間足止めされ、記者団が政府主催のツアーでドゥーマを訪れる間も現地入りできずにいた。
17日には、安全確認のため現地入りした国連の治安専門家が銃撃される事件も起きていた。
欧米諸国は、この間にドゥーマでの化学兵器使用の証拠が隠されている可能性が高いとして、シリアとロシアを非難していた。
専門家らによれば、ドゥーマで有毒な化学物質が使用されたのであれば、時間が経過するにつれて濃度は下がるものの、現地にある衣服や壁、岩、土壌から重要な痕跡が見つかることはあり得る。また、被害者の血液や尿、内臓に決定的な証拠が残っている可能性もあるという。(c)AFP