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 決済代行サービスとは、通販サイト運営者に代わって、代金の徴収を行うサービスのこと。このサービスは一般に、「リンク型」と「モジュール型」の二つに分類される。

 リンク型は、注文の途中に決済代行サービスのWebサイトに転送され、決済情報を入力した後、元の通販サイトに戻る。リンク型は、通販サイト側のシステムに決済情報は残らない。

 モジュール型は、決済代行サービスが提供するモジュールを通販サイトのシステムに組み込んで利用する。モジュールは、通販サイト内で入力させた決済情報を暗号化(トークン化)し決済代行サービスのサーバーに送って決済を実行する。モジュール型も一般にはシステムに決済情報は残らない。しかし過去に、決済情報が通販サイトのシステムにログとして残り、漏洩につながった事例がある。

 また通販サイトのコンテンツ管理システムと決済代行サービスのモジュールの組み合わせによっては、決済情報がシステムに残るケースも見つかっている。

コンテンツ管理システムEC-CUBEと決済代行サービスのモジュールの組み合わせによるカード情報の非保持化について注意喚起する、システム開発会社のWebサイト。EC-CUBEは森永乳業の通販サイトで利用している
(出所:アラタナ)
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 ネット上では、通販サイトのシステム上で意図的にカード情報を保存していたのではないかという指摘があるが、決済代行サービスを利用していたことを考えるとそうではなさそうだ。漏洩経路などの正確な情報については、今後の調査結果の発表を待ちたい。