2013年 10月 18日
だれのため、なんのために働くのか |
発行部数100万部超の日刊の機関紙で誰でも購読可能なものは、『赤旗』が凋落した今、『聖教新聞』だけか。赤旗の宅配事情はよく知らないが、聖教新聞の配達は、10年ほど前から法律上の労働とはみなされなくなった。つまり、自主的に公園を清掃する際のような、奉仕作業と同じ扱いになったのだ。
したがって、労働基準法や最低賃金法等の労働者保護の法律はまったく適用されず、配達中に交通事故などに遭遇しても、通常の労働者なら当然受けられるはずの公的な労災補償などは一切ない。むろん、運悪く加害者にでもなれば、被害者への賠償責任は全面的に配達員本人が負うことになる。
かつてはれっきとした雇用契約による業務であったものを、なぜ「非労働的」奉仕作業のような、従事者にとって不利になる体制に変えることができたのか(委託する側にとって、相当なコスト削減になるのは明らか)…。当時の労働行政を束ねる人物が誰だったかを考えれば大方の想像はつく。
拡張、配達、集金、安全確保…。5万人以上はいるはずの、「無冠の友」と称揚される人びとの法的立場とは、かくも危うい状況にある(新聞販売店として民間の損害保険には加入しているようだが)。要は、何が起ころうとすべてを自己の責任(または、課せられた「使命」)として甘受できる人間以外、やるべき仕事でないのは確かだ。
かぎりなく黒に近いグレーゾーンの中で、毎朝、綱渡りのような作業を強いられる5万を超える人びと。ただ、“今日も元気で”と祈るのみ…。
したがって、労働基準法や最低賃金法等の労働者保護の法律はまったく適用されず、配達中に交通事故などに遭遇しても、通常の労働者なら当然受けられるはずの公的な労災補償などは一切ない。むろん、運悪く加害者にでもなれば、被害者への賠償責任は全面的に配達員本人が負うことになる。
かつてはれっきとした雇用契約による業務であったものを、なぜ「非労働的」奉仕作業のような、従事者にとって不利になる体制に変えることができたのか(委託する側にとって、相当なコスト削減になるのは明らか)…。当時の労働行政を束ねる人物が誰だったかを考えれば大方の想像はつく。
拡張、配達、集金、安全確保…。5万人以上はいるはずの、「無冠の友」と称揚される人びとの法的立場とは、かくも危うい状況にある(新聞販売店として民間の損害保険には加入しているようだが)。要は、何が起ころうとすべてを自己の責任(または、課せられた「使命」)として甘受できる人間以外、やるべき仕事でないのは確かだ。
かぎりなく黒に近いグレーゾーンの中で、毎朝、綱渡りのような作業を強いられる5万を超える人びと。ただ、“今日も元気で”と祈るのみ…。
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by ana_dra
| 2013-10-18 19:01
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