!!私(女)が受けた性て被害について書いています。性的被害にトラウマのある方、性的表現に抵抗感のある方は、ご注意、またはご遠慮ください!!
はてな、特に増田で電車での痴漢被害の話が多かった時期に、私が「私もレイプ未遂」を受けたことがあって、あれはすっごい腹が立った。」と、夫に言うと、「未遂なら良かったじゃん。」と、軽く言われてしまいました。
なんか分かんないけど、めちゃイラっとして、「未遂っつってもさ、どこまでやられたか分かんないから、そんなこと言えるんだよ!」と、具体的に何をされたかを説明しました。
外国は危ないのか
まず、私が被害を受けたのは外国での話ということを書いておきます。といっても、英語圏で比較的先進国でしたから、普段、生活をしていて危険を感じることはほぼありませんでした。ですが、私が被害を受けたのは、ある噂を経験的に甘く見ていたことに起因するのも事実です。そのことについても同時に書いてみたいと思います。
私が英語圏に住んでいた時代は、お金のない独身者はルームシェアといって、知らない人同士が何人かで住むのが一般的でした。毎週末になると新聞にルームシェア募集の3行広告みたいな一覧が、紙面1ページを占拠し、個人的にそこに電話をかけて、自分達で交渉をするというスタイルです。
男女混合でルームシェアする独特のスタイル
募集の内容は、地域名、1週間の家賃、喫煙者可・不可、電話番号(まだメールすら普及してない時代だった。)、家具付きか否か程度だったと思います。記憶が曖昧なのですが、男女差別や年齢差別の観点からか、男女や年齢の制限に関する記述はなかったような気がします。(あったらごめんなさい。)
で、ルームシェアは募集を見た人が住人に電話をして、内覧兼面接のために、その家に行く必要があるんですね。
内覧&面接の危険性は一部では噂にはなっていた
実は、この内覧兼面接、(特にアジア人は小柄なので)女性は性的被害に合う場合があるので、一人で行かないほうがいいという噂が流れていました。
例えば、電話対応してくれた人が女性でも面接する人が他の住人の男性の場合があるわけですし、例え、対応したのが女性であっても一人で行かないほうがいいと言われていたくらいでした。
でも実際は、面接したのが女性であっても、入居した後に別の(男性の)同居人の好みのタイプで、たまたま襲われたら意味がないので、まあ、運と言えば運なのかもしれませんが。
3人の常識的な男性達
私も最初の1件の内覧は友達についてきてもらいました。けど、友達も忙しそうなので、ついてきてもらうのも申し訳なくなってきて、2件目から一人で面接に行きました。で、結局4件目で部屋もルームメイトも気に入り、そこに住むことにしました。
最初の1件は女性の面接でしたが、残りの3件は男性の面接でした。3件とも、みんな普通の男性で、部屋を見せてもらって、お茶を出してもらって、世間話をしながら互いに人柄を見るという、一般的な対応だったので何も怖い目には合いませんでした。
そして、4番目に面接を受けた男性と2人でルームシェアすることになったのですが、ただのシェアメイトですから、特に女性としてどうこうされるということもなく、普通に同居人として暮らしていました。
日本人の感覚からすると男性と二人で暮らすなんて…と思うかもしれませんが、周囲で男性と二人でルームシェアしている女友達もいましたし、ネイティブの若い子達も男女混合4人とかでシェアしてましたから当時は一般的なことだったと思います。英国のウィリアム王子だって若い頃に、ルームシェアで男女を募集したくらいですから、まあ、男女混合で住むっていうのは割と普通でした。
ここまで男性と二人きりで面接しても何も怖い目に合わなかったし、実際に男性と二人でルームシェアをしても、何の性的問題も起こらなかったため、私の、この国の男性に対する警戒心は薄れていきました。
引越しを考え、新たな面接へ
で、当時のシェアメイトは本当にいい人で何の問題もなかったのですが、ちょっと、風景的に住んでみたい地域があって、引越しを考えたんですね。で、気に入った部屋に内覧と面接の電話をかけたわけ。すると、留守電だったので「ルームシェアを希望しているので連絡をください。」と電話番号を残したんですね。
先方から電話がかかってきて、最寄り駅まで迎えにきてくれるというので承諾しました。ここも、甘いと思われるかもしれませんが、私は日本にいる時も男友達に車で送ってもらうこともあったし、この国にきてからも、同居人の男性に入居祝いだと車でレストランに連れて行ってもらって一緒に食事したりしてたんですよね。あと、韓国人やアフリカ人の男友達に車で送ってもらったり。そういう、何も問題なかったという安心感を積み重ねてしまったので、当初持っていた警戒心が完全に薄れちゃってたの。
で、その面接相手の男性が迎えにきてくれて、車の中で何でもない世間話をしながら、シェアする家まで連れて行ってくれました。で、家につくと、彼がお茶を出してくれて、部屋を見せてくれました。「かわいい部屋ですねー。」とか言っていると、「ごはんを作ってあげるから、ゆっくりしていきなよ。」と言われました。「ああ、ありがとうございます。」と言って、そこから、何がどうなったのか覚えてないんですけど、
!!ここから性被害の内容に入ります。要注意!!
ソファに座っている私に、その男が覆いかぶさってきて、ブラウスをまくり上げながら、口にキスをしはじめたんですね。「やめて!やめて!」と言っても、向こうは興奮してしまっていて、やめるどころか、スカートまでまくりあげてきました。必死に抵抗しましたが男の力にはかないません。大声を出せば近所の人が気づいてくれそうだとは思ったのですが、こんなおかしなことをする異常者だから大声を出したら殺されるのではないかと思いました。
暴力を振るわれたり、殺されるくらいならいっそ処理させて、落ち着かせて逃げようかとも考えたのですが、命を守るためとはいえ、本番は気持ち悪くて受け入れられない。とにかく足を閉じて、開かせないようにし、必死に抵抗しました。上半身は乳房が露出するほど、衣服や下着をまくりあげられていましたし、下半身もパンツが露出する程度にはまくり上げられていました。
男はすでに下半身をあらわにしていましたが、私が必死に抵抗するため、私の腹部あたりにまたがり、私を押さえつけたまま、私のお腹の上あたりで自慰行為を始めました。そして、それを私の顔の方に持ってきて、「ちょっとだけ、舐める?」と言ってきました。「嫌だ!」と断ったら、すんなりお腹のほうで自慰行為に戻りました。で、私のお腹の上に射精しました。
これだけのことをしておいて、男は、普通に素に戻って「待っててねー。すぐごはん作るからー。」と、ごはんを作り始めました。何故、そこで逃げないのかとお思いでしょうが、この国のドアは泥棒が入った時に逃げられないようにするために、内側からも鍵を回さないと開かないようになってるんです。全てのドアがです。
だから、鍵がないと部屋から出られないと知っていたので、行為の最中も抵抗はしたものの逃げようとはしなかったのです。ドアから出れないのが分かっていて、逃げたら、追い詰められて何をされるか分からないと思ったからです。
とにかく、この男は私の承諾を得ずに性行為をしようとしたことを何も悪いことと感じていない様子でした。だから逆に怖くて、相手を責めたりはしませんでした。一緒にご飯を食べて、
「あ、私、そういえば○○時に用事があるのを忘れた。帰らなきゃ。」と、それとなく帰りたい意向を見せ、「ここに住む?」と聞かれたので、「考えてから連絡します。」とだけ伝えました。さらに「車で送っていくよ。」と言われたので、「いや、電車で行ったほうが早い場所だから、電車で行きます。」と言って、玄関のカギを開けてもらって、彼の家を出ました。そして、走って逃げました。
あれだけのことをしておいて、全く悪気がなく、ルームシェアする?と聞いてくるあたり、あの男は異常だ、と思いました。さらに、家に帰ってホッとしていると、その男から電話がかかってきて、「シェアするかどうか決めた?」と聞いてくるのです。
怖いから穏便にすませようと思ったのですが、なんだか無性に腹が立って、「あなた、自分が何をしたのか分かってないの?あれだけのことをしておいて、よくそんなことを言えるね!」と怒ってしまいました。すると、「お前の方が足を開いて誘ってきたんじゃないか!!」と、逆切れしたのです。ああ、ダメだ、この人壊れてる、と思いました。
これ以上、会話を交わすと、この異常者はどんな報復をしてくるか分からないし、私もこれ以上不快になりたくないと、電話をガチャ切りしました。すると、また電話のコールが鳴りましたが無視しました。その後、何回かコールが続いたかもしれませんが、昔のことなので、どうだったか忘れました。
今となっては、それ以上しつこくストーカーをしてこなかったことだけが、幸いだと思いました。こういったことを書くと、男の部屋に一人で行くなんて、見ず知らずの男の車に乗るなんてって、自己責任論で責められるのかなー?と思いつつも、まあ、事実なので書いてみました。
で、この全貌を夫に話し、「これでも、(レイプ)未遂で良かったじゃん、て言えるの?」とイライラしながら聞いてみました。すると、「それでも、未遂で良かったと思う。」と言われました。要するに「挿入されなくて良かったじゃん。」というポジティブな考え方なんだと思います。
でも、なんていうか、私としては○○よりはマシだったじゃん、ていう変な励ましよりも、ひどい目に遭ったねーという共感がほしかったから、イライラしたんだろうなと思いました。
性被害は自己責任なのか
まあ、このケースは、噂を無視した私にも過失があったと言えるんでしょうね、たぶん。けど、こういう場合のために、誰かが「女は男性全員を疑ってかかれ」という意見を出すと、必ず「男は全員そうじゃない、全員を(犯罪者予備軍として)疑うなんて失礼だ、男性差別だ。」という意見が出ます。
私が内覧に行った時に、相手の男性に対して持っていた感覚は、部屋を見せてくれる「大家さん」「不動産屋さん」に近い感覚でした。それに、最初に面接をしてくれた3人の他の男性達は本当に普通の市民で、正直、この男性たちを犯罪者予備軍として疑うなんて失礼だわーと思える程度には紳士的でした。
でも、この件を思い出すと、その中に、たったひとりの犯罪者、異常者が混ざっているがために、全員を疑わなければいけないのも事実なのだと痛感してしまうのです。
コメントに対する追記
性被害経験者の私が危機意識の薄いJKを擁護するについて
この件については、自己分析すると、私が危機意識の薄い女性を擁護するのは、私自身が危機意識の薄いJKだったからと言うのが一番大きいですね。で、私の場合はこれくらい重度の性被害を受けたのは大人になってからは、これ1回のみです。さすがにこれ以降は気をつけるようになりましたね。
けど、逆に言うと、ここまでひどい目に遭わないと気をつけなかったとも言えます。だし、なんていうんだろ、人のいい子、優しい子、小心者の子なんかは、相手の男性を疑うことは失礼だ、申し訳ないみたいな「罪悪感」を持っちゃうんですよね。その罪悪感を持ちたくがないために、男性の理性を無理くり信じようと思い込むところがあります。
男性には理性があり、大多数の男性は性犯罪など犯さず、一部の異常者がそうなだけ、全ての男性を疑ってかかるなんて、差別的で、公正でない考え方だから、持っちゃいけないって思ってたんです。少なくとも若い頃の私はそうでした。
犯罪者は逆にそういう子を狙ってやってくるから、タチが悪いんですけどね。
被害に遭いやすい女性は用心しましょう
「被害に遭いやすい女性は用心しましょう」のほうなんですけどね、確かに、私みたいに不注意優性型の性被害というか、危機意識が低くて、密室に行っちゃった、車に乗っちゃったみたいので被害に遭いやすい人は、それをなくせば被害は減るんですよ。
けど、男性には分かりにくいかもしれないけど、極端に言うと、注意してなくても全く被害に遭わない女性と、どんなに注意しても被害に遭いまくる女性がいるのも確かなんですよね。これは極端な例ですけど、和田アキ子みたいな女性的な感じでない人は被害に遭いにくくて、AKBみたいな、おとなしそうなかわいい子は被害に遭いやすいみたいなことです。
また、容姿端麗な女性は被害に遭いやすく、そうでない女性は遭いにくいというのも間違いです。上の話と矛盾しているように見えるかもしれませんが、加害者には何かしらの法則があるみたいなんですよね。
だから、注意してれば被害に遭いにくいって発想自体が女性を苦しめるのも確かなんですよ。
35歳のおばさんでも危機意識がない
例えば、私の女友達は20歳くらいで、後ろからナンパされて振り返ったら「なんだ、おばさんか!」て言われたくらいに老けていて女性的でなかったんですね。だから、40過ぎた今でも男性とお付き合いしたことがないの。だから、自分は性的に魅力がないと思い込んでいるのね。
だけど、35歳くらいの時に勤めてた会社で、50~70代の既婚男性数人にドライブや食事に誘われまくったの。で、その女友達はそれまで男性からモテたことがないから、女性として見られるわけがないと思い込んでて、何の危機感もないの。
でも、話を聞いてみると、ドライブして夜景のきれいなレストランで、えらいロマンティックなセリフを言われてるわけ。だから、さすがに「それ、行くの止めた方がいいって。その男性達、絶対あなたのこと狙ってるから。」って言っても、「そんなわけないじゃん(爆笑)あたしに限って、男性にそんな目で見られるわけがないじゃん、しかも相手は既婚だし、職場関係の人だよ。」って言うのよ。35歳で、色んな性被害の話を知ってても、こんな調子だよ。
だから、JKで、田舎者で、さしてモテたことのない女子に、「男はおおかみなのよ。」を説得するのって本当に大変だと思うのよ。そういう点を加味して、JKの危機意識の「啓もう」はどうしたら良いのだべさーって記事で、問うてみたわけよ。私の中でも答えは出てないんだけどね。