止まらない鼻水、実は脳脊髄液漏れだった 米ネブラスカ州

2018.05.09 Wed posted at 11:25 JST

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(CNN) 米ネブラスカ州で、鼻水が止まらない症状で大学病院を受診した女性患者が、鼻水ではなく脳脊髄液(のうせきずいえき)漏れだったと診断された。本人や主治医が明らかにした。

「最初はアレルギーか、風邪のひき始めの鼻水だと思っていた」。患者のケンドラ・ジャクソンさん(52)はそう振り返る。せきやくしゃみや鼻水の症状は、2年半前、自動車事故に巻き込まれた後に始まった。顔面をダッシュボードに強くぶつけ、以来、片頭痛に悩まされていたという。

2015年には「鼻水」が悪化して何度も医師の診察を受け、あらゆる薬を処方されたが、鼻水は止まらなかったという。

今年に入ってネブラスカ大学病院を受診、ここでようやく、頭蓋骨(ずがいこつ)に小さな穴が開いたことによる脳脊髄液漏れが原因だったと告げられた。

主治医のクリスティー・バーンズ医師はジャクソンさんの症状について、「椅子に座ったまま寝て朝目覚めると、シャツの前面が大量の液体でずぶ濡れになっていた」と描写する。漏れ出た脳脊髄液は1日当たり約500ミリリットルに上っていたという。

脳脊髄液は無色透明の液体で、脳と脊髄を取り囲んで保護するクッションの役割を果たしている。ジャクソンさんの場合、頭蓋と鼻腔を隔てる薄い骨に小さな穴が開き、脳脊髄液が鼻や口に漏れ出していた。

バーンズ医師によると、頭蓋骨のこの部分は「ポテトチップよりも薄い」といい、特に脳脊髄液漏れを起こしやすい。学会によると、脳脊髄液漏れは年間およそ10万人中5人の割合で発症する。

医師団は本人の鼻と腹部から採取した組織を使って頭蓋骨の穴をふさぐ手術を実施。手術から1カ月後、まだ頭痛は残っているものの、鼻水の症状は消えたとジャクソンさんは話している。

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