日本の住宅はドイツに比べ熱効率が悪すぎる

「脱炭素」では30年超の致命的な遅れに

脱炭素社会へと進む欧州に比べ、日本は30年超遅れている。理由の一つは住宅にあるという(写真:ABC/PIXTA)

みなさんは「低炭素社会」という言葉が、いつのまにか「脱炭素社会」という言葉に取って代わられているという現実を、どれだけ深刻に受け止めているでしょうか。

今の日本は、ドイツの1990年代よりも遅れている?

筆者は、最近ますます日本の行く末が心配でなりません。世界は石油や石炭、天然ガスなどの化石燃料から、再生可能エネルギーにどんどんシフトしようとしています。つまり、炭素を減らす「低炭素」から「脱炭素」へ。現実として、どんどん加速しているからに他なりません。

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日本に住んでいる私たちはまだ、そんな時代が本当に来るかどうか、確信が持てないのかもしれません。なにせ、日本ではエネルギー自給率6%、再生可能エネルギーの比率が14.5%程度なのですから、仕方がないかもしれません。この中にはもともとあった大規模の水力発電がその半分の約7%含まれているので、 新しい再生可能エネルギーは7.5%程度です。これらのエネルギーが伸びていって、80%を超えるまでには何年もかかると、つい考えてしまいます。

しかし、ドイツのような最先端の国は2050年までに脱炭素を叶えようとしています。 前回の記事「日本はEV化の超重要な流れをわかっていない」でも「日本はドイツに30年遅れてしまったかもしれない」と書きましたが、実際はもっと遅れているかもしれません。

まずは「30年遅れ」についての一定の根拠を挙げたいと思います。実はドイツの1995年ごろの電力における再生可能エネルギーの比率はわずか5%前後でした。

その意味では今の日本は数字で見れば、ドイツの23年前とほぼ同じです。ドイツではパッシブハウスという、エネルギーがかからない家や集合住宅が建てられてすでに25年以上が経ちます。しかし日本にはそのクラスの住宅は数十件ほど。集合住宅にいたっては、ようやく2017年にできたのです。富山県黒部市にある世界的に有名なサッシ会社であるYKKの社員寮をリノベーションしたパッシブタウンの建物です。これだけで「25年遅れ」が確定的ですね。

でも、それ以上に遅れているような気がしてならないのです。そこでざっくりと30年と考えましたが、本当は30年以上かもしれません。

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  • NO NAMEd0f30a00897e
    日本の住宅の断熱性能が、先進国の中で最低レベルってのは、有名な話だよね

    特に窓の性能が、日本は異常に低いらしい

    なんでこんなことになったんだか、日本しっかりしてくれと言いたくなる
    up31
    down4
    2018/5/9 07:07
  • t@b77cbf43954d
    ヨーロッパの建物は壊さずに再利用すると聞くが、ドイツも同じだろうか?
    古い建物を再利用しても断熱性能が良いのかな?
    up8
    down0
    2018/5/9 07:44
  • NO NAME4fea5114e8f4
    ドイツは北海道太平洋側くらいの気候ですよ。
    そのあたりの住宅と比較しないと(笑
    up5
    down0
    2018/5/9 08:35
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