JR東日本は8日、東京都心と伊豆半島をつなぐ新型の観光特急列車を2020年春をメドに投入すると発表した。全ての客車がグリーン車タイプで、一部についてはワンランク上の客車を連結し、座席数を2列にする。伊豆が訪日外国人に注目されるなか、独自色を出した新型車両を投入することで、伊豆への集客力を高めていく。
JR東日本にとって、全客車にグリーン車タイプを採用し、定期運行するのは初めて。
1編成8両で定員は164人。デザインは奥山清行氏が担当。外装カラーは伊豆の海や空、砂浜などをイメージし、紺ぺき色や白色を採用した。
中でも、グリーン車よりも上質な「プレミアムグリーン車」を1両分連結。同社初の取り組みで、座席の幅は1メートル25センチとゆとりを持たせる。このほか、個室だけの車両も2両つなげる。
全ての車両に天窓を設ける。これまで特急電車の食事メニューでは珍しかった麺類も提供する。新型特急は毎日1本ずつ運行する方針で、東京駅・新宿駅と伊豆急下田駅(静岡県下田市)を結ぶ。特急の名称や利用料金は未定だ。
今回の車両「E261系」は2編成分造る。新造費は合計で70億円。8日開いた記者会見で深沢祐二社長は「ラグジュアリーを求めるお客様に、上質なサービスを提供したい」と話した。