ヤフーが電子書籍の配信会社を子会社化した際のTOB(株式公開買い付け)を巡るインサイダー取引疑惑について、証券取引等監視委員会が検察への告発を見送ったことが8日、関係者の話で分かった。配信会社の関係者の知人が未公表情報を基に取引したとして調べたが、重要事実の伝達ルートの解明が困難と判断したとみられる。
ヤフーは2016年6月、電子書籍大手の「イーブックイニシアティブジャパン」を子会社にするため、TOBを実施すると発表。このTOBを巡りインサイダー取引が行われた疑いがあるとして、監視委は金融商品取引法違反容疑で関係先を強制調査していた。